1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

やっぱり南会津へ(二岐山下見) 01

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出発三連休すべて遊びに費やせるほど時間もなく、少々疲れ気味で体力も残っていなかった。だから、だらだらと過ごす休日になりそうな気配だったのに一転、日曜日の朝、かねてから行きたいと言っていた会津の山の姿を見に行く事になった。なんでいつも当日なんだろう(苦笑。

行き先は、時々顔を出す好みの古書店の店主から教えてもらった山。
ブナが美しいという。
パセ&ポプとその山を登るつもりはあまりないけれど、どんな場所か、今回はその山を下見しつつドライブということにした。




東北道はすでに渋滞だったので常磐道へ向かった。そして、渋滞が切れている柏から高速に乗る。
しばらく快適に走っていると赤いランプが前方に並びだした。上り坂らしい。上り坂でスピード落とすなっていくら書いていたって、落ちるのが自然。これはやはり道路の造り方に問題があるよね。
坂を越えるとまた何事もなかったかのように走り出した。

北関東道を経由して東北道に入る。
那須黒磯出口は大渋滞していた。横目で眺めながら通り過ぎる。
わたしたちは白河インターチェンジで高速を降りた。

今夜はどこでどうやって寝るのかも決めていない。
とりあえずこの先に食料調達をするのはむずかしいので、目の前に出てきたジャスコに寄ることにした。
パセ&ポプの休憩タイムとしてジャスコの周囲を一周する。
駐車場にも店内にも活気が見られない。車の出入りも多いし、人はそれなりに入っているのに、どこか寂れているように感じる。そんなことを思いながら、パセ&ポプを車に戻し、店内に入ってパセ&ポプのためにお刺身コーナーへ一直線に進むと、唖然とした。
お刺身がない!
もちろん全然置いていないわけではない。置いてはあるけれど、おいしそうなものが全くないのだ。いくら海から離れた山の中とは言っても、この時代に山奥の個人商店のような品揃えに驚く。
パセ&ポプごはんは冷凍して持ってきているから、ここで何かを買えなくても問題はない。
でも、我が家の旅ではパセ&ポプに旅ごはん、旅おやつといってスペシャルなおいしいものを振る舞うことにしているのだ。
お刺身は、家でもいつもあげているから、これとて日常と変わらない。
その日常と変わらないものさえないとは…。
白河ってなにが特産?
鶏のお刺身なんてあったらいいけど…。お肉も残念な状態だった。

今回のスペシャルなものは…。
おそらく、パセ&ポプはそれを楽しみにしている。
普段、家ではあげないようなものまであげてしまう(苦笑。
人間だって、身体によくないとはわかっていても時にジャンクフードやファストフードが食べたくなって、悪いものを口にしてしまうことがある。パセ&ポプだって、きっと同じ。とは言いつつ、身体に悪いものはあげないけど…いつもと違うなにかをあげたいのよね。

納得いくものは何一つ買えないまま店を出る。この辺りのお店は調べておかなくては…。

調査黄金色の絨毯のような田園地帯が目の前に広がった。そんな風景の中にフェアレディZが現れた。オフ会らしい。数台の静かな車列とすれ違う。

田んぼの中のあぜ道で、稲穂に隠れられるのか、警官が潜んでいる。こんな場所でスピード違反の取り締まりをしているらしい。もっとやることが他にもあると思うんですけどねぇ。

いつ通っても水位が低いと感じる羽鳥湖の脇を通り、目的の二岐山へと林道を走った。

登山目的の客の宿泊地になっているらしいこじんまりした温泉街を抜ける。古書店の店主もここに泊まると言っていた。

調査完了どんどん細くなった林道のような道を進んで行くと、ネットで調べていた広場が現れた。どうやら到着したようだ。バイクが一台停まっている。無駄に広い駐車場らしい広場に車を入れた。夫はこの先の道がどうなっているのかと徒歩で偵察に向かっていった。

ー熊鈴はいらないの?

ーいらない。

携帯はつながらないだろうな、と見てみるとやはりアンテナは三本から一本ずつ消えていった。
ふと見れば、夫が向かった先へと乗用車が一台走っていく。
車、行けるの!?

本を読み始めたら、私の携帯電話が鳴った。
え、電話通じているの?
夫からの電話だった。
車、入れるよ。上ってくると脇に駐車スペースがあって二三台車が停まっているよ。
そんな話をしていたら、目の前を一台の車が下っていった。

というわけで、夫を迎えに車を移動させ、上っていく。
車が停まっている場所などなく、走っていくと、前方に夫が見えた。

ー車が停まっているところってどこ?
ー今、通ってきたでしょ、見なかった?
ーん、気付かなかったよ…^^;

登山口には「ハチ、クマに注意」と大きく書かれている。
いるよ、やっぱりクマ。

さて暗くなってきたので引き返そう。

その道すがら、ここだよ、車が停まっていたのは、と夫が場所を示したが、夫が見た数台停車していた車は一台もなく、消えていた。
一台上っていって、一台下りていったのはこの目で見た。夫は一台後ろから来て追い越して上っていったのを見ている。
駐車スペースには二、三台いた。
一、二台の車はどこへ消えたのだろう。どこかに通じている道はないと思う。

首を傾げながら下りていく。
いつまでも考えて、突っ込んでいいことと悪いことがある。わからないままにしておくことも人生には必要だ、といつしか学んでいた。
温泉地まで戻ると、ひとり自転車で下り始めた人がいた。下ったらどうやって戻るのだろう。
カヌーのダウンリバーもよく疑問を持たれる。わたしも始めは、不思議だった。
カヌーを上流に持っていき、複数台の車でダウンリバーしたあと引き上げる場所に車を置きにいく。そして、一台、人数によっては最低限の車でまた上流へと戻る。
つまり車一台ではダウンリバーを楽しむのは難しい。タクシーや公共交通機関などがあればいいけれど、それがない場合は仲間と向かうことになる。しかし、その足として人を誘うという人もいた。ある時期の言葉で言えばある意味「アッシー」(笑。アッシーにもなりたくないし知人友人をアッシーにもしたくないのよね。だからダウンリバーはなかなかできない(苦笑。

風力発電下っていく道の脇に風力発電へと続く細い林道があった。
見逃さないのは夫。

まあ、こういう道に行きたいがためにこの車にしたのだし…。お好きにどうぞ(笑。
しかし、さすが電力会社の作る道。砂利が奇麗に入っていて、舗装はされていなくても充分に走りやすい。
しかし、こちらからの登山道は女坂というのにかなり厳しいものらしい。
もっと先に進んでいくと、遠くからも見えていた巨大風車の足下に出た。
ぐわんぐわんと風を切る音が響いている。以前、北海道に行ったときも風車の真下に立ち、この音を聞いたことがある。(北海道旅行 [いまどこパセリ]4日目)

パセ&ポプをおろして少しだけ散歩するが、見上げるとこの巨大な建造物が怖くて身がすくむ。
すすきがさやさやと風に揺れていた。

移動山を下り、塔のへつりを毎度のように素通りし、出てきたJAのガソリンスタンドでガソリンを補給。

もう空は夜を告げている。

道の駅で車中泊をするか、久川キャンプ場に行くか、走る車内で会議。

一番近い道の駅は「しもごう」とネットで調べた。車中泊も快適なようだ。
夫は、勝手知ったる久川へとハンドルを向けた。

すっかり暗くなっているこの時間からキャンプ場へ向かって、テント張るの?
カーサイド?
と聞けば、何が入っているかわからないと言う。入っているかもわからない、と。
「えぇ〜?」
車内、ひやぁっと冷たい空気が流れてゆく。

こんなトンネルあったっけ?
あぁ、この個人商店立ち寄って、おばあさんとおしゃべりしたよね。
あれ? この温泉施設、こんなに人気あるの? 車がいっぱい入っていく。キャンピングカーも駐まっているよ。もしかして車中泊も可能?

ネットで調べてみる。
この温泉施設、どうやら冬の時期にはスキー場へ向かう人たちの車中泊の場所になっているようだ。
キャンプ場での宿泊が難しそうだったら、今夜はここもいいかも!

車内に温もりが戻ってきた。

すっかりくつろぎタイムになってランタンの灯るキャンプ場へと入っていった。
こんな時間から入ってくるなんて何者か、と一斉にこちらに視線を向けられた。そりゃそうだ。

車を乗り入れられないフリースペースは車を横付けするために、端ばかりにテントが建っている。
駐車場は大きなキャンピングカーと、リアゲートにタープをかけて脇でたき火をしている人たち、駐車場にロッジ型のテントを建てている人たちがいた。
もし我が家が泊まるとすればそのロッジ型テントの脇の駐車スペース。
膝丈ほどに伸びている草を踏みつけて、ヘッドライトをつけてあたりを照らす。ルーフボックスにはカーサイドリビングが入っていた。
これからカーサイドを出して、コットやテーブルなどをセッティングすると、少なくとも30分はかかる。
7時半に設営完了したとして落ち着けるのは8時。
明日は、ここでくつろぐことにするのか…。
どうも、夫もわたしも今夜はここではないと思いつつ来たようだった。
あっさりと、撤退。
お騒がせしましたと誰にともなく頭を下げてキャンプ場を後にした。

車中泊山口温泉に戻り、駐車場の一番端の角に車を停めた。
次から次に車が入ってくる。近所の人たちが家族連れで来ているようだ。
パセ&ポプのごはんを温めてあげ、夫はお風呂へと急いだ。
7時半までに入らないと入れなくなってしまうと思っていたのだった。車内で寝られるようにシュラフを広げ、今日から使うペンドルトンのブランケットをかけ、暑そうなのでその上にバイヤブランケットを広げた。サーマレストのピロー6つばかり、あちこちに置く。

さあ、出来たと思ったら、夫があわてて戻ってきた。
何か忘れ物かと思ったらもう出てきたそうだ。
入浴は7時半までじゃなくて、まだできるから、行ってきたら?と。

それならばと、冷えたビールを夫にわたし、私もお風呂へと急ぐことにした。
靴を棚に置き、スリッパが見当たらず靴下のままでお風呂へと歩いていく。

お風呂は源泉100パーセントの浴槽や露天風呂などもあり、露天風呂からは雲の合間に星の姿も見え、ゆっくりとくつげた。
すっかりつるつるの肌になって、車へ戻る。
パセ&ポプは夫と散歩をしていた。
さっきまで埋まっていた車はほとんどいなくなって、駐車場はガランとしている。
キャンピングカーもいなくなっていた。

そこに、どこにいたのかぞろぞろと男女取り混ぜた熟年のグループが、おみやげらしい白いスーパーの袋を手に手に施設から出てきた。我が家の車のひとつ空けたスペースに停まっていた車を何人かで囲んでいる。
キーを回すと、ガガきーっと言うだけでエンジンがかからないようだ。

車内で食事をしていると、大きな車が入ってきた音がした。
レッカー車だった。
おばさんたちの声の甲高い声がますます大きくなった。
車はレッカー車で運ばれ、動かない車の代わりに迎えにきた車に乗り込んだおじさん、おばさんたちも運ばれていった。

隣を流れている川の音が聞こえるようになった。

コメント

  1. さとう より:

    南会津はなんか引き込まれるそんな場所で
    私も大好きですし、南郷トマトを路地で購入するのが楽しみ。

    車中泊する場所って、探すのが面白いですよね~。
    でも、不慣れな場所では明るいうちにトイレのある駐車場に
    カーナビにインプットしておくと後でたどり着く時に
    とても便利ですよ。

    • richa richa より:

      さとうさんも、やはり南会津がお好きなんですね!
      わが家もふと気付くと南会津にいることが多いです^^

      そうそう、明るいうちに下見することが大切ですよね。
      わかってはいるのですが、うちはどんどん移動してしまって、登録しても夜になるとすでに遠く離れていることが多く…σ(^_^;)
      うちのナビも車中泊適地かも〜の登録がいっぱいです(苦笑。
      でも、南会津ではあまり車中泊していないかも…。

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