1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

浜辺で野営@南房総 ~スターンズ、海に出る~ 02

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パセ&ポプがテントに入りたいというのでテントの中へ。


今夜はキャンドルランタンだけ。
海にもきらきらと船の灯りが点き始める。
フェリーや客船、タンカー、漁船など海には意外と船が多い。
海を眺めていると客船での旅やフェリーでの旅を思いだす。
沖を行く船の窓から陸地を眺めていたこと。船から空や海、陸を眺めると、宇宙の中で無力な自分を思い知らされる。フェリーだと陸地近くを通るのでそれほど感じなかったが、客船の航路は陸から離れていた。船なんて海のもくずだなって思った。ボートも結構怖かった。乗り物で唯一わたしが酔ったのはボートだ。小さすぎたと思っていた(ボートの中ではそれほど小さくないはずだったけど)。でも、今はもっと小さくてエンジンもない、自分の力だけが頼りのフネに乗る。そして、まだ酔ったことはない(笑)。

隣の浜で小さな打ち上げ花火が始まった。
ひゅーんひゅーんと言う音がパセリは怖くてガタガタと震えてしまう。

テントの中のパセ&ポプの様子を覗いてみると、案の定…。
ポプラはシュラフにくるまり寝ていたが、パセリはおすわりをして震えていた。

パセリが「一緒にいたい」というのでみんなでタープの下におさまった。
しばらく抱かれて安心したパセリはひざから降り、穴を掘ってすっぽりはまる。
ポプラ、オリジナルチェアを埋めないで(-_-;)

途中で買ってきた秋刀魚の開きを、流木で作ってくれた炭をユニセラに入れて焼く。
パセ&ポプはいつもどおりのごはんを温めた。が、パセリはいらないといって食べない。
いらないの~っ?と喜んだホプラ。はっと気付いたらパセリのお皿からお肉が消えていた(-_-;)。

嘔吐した時はお水もごはんも一切あげない方がいいと聞いている。が、いつもできなかった。そして、それで悪化することもなかった。
なのに今回は、夕飯もいらないという。チーズなら食べるかもとちょっとだけあげたら食べたけれど、あとで戻してしまった。
やっぱりあげない方がいい。今はたぶん胃の中になにか入れることを受け付けないのだろう。

こんな具合のパセリは始めて。

わたしはタープから出て、オリジナルチェアを伸ばして背中に敷き、夜空を見上げて見た。
寝転がった瞬間、右15度ほどの上空に流れ星がさっと姿を見せた。
咄嗟に、パセリが良くなりますようにと祈った。

月の姿は見えなかったが星はかなり多かった。近くに町があると言うのにこれほど見えるなんて少々驚く。
これだけ多くの星が見えていても、すでに実在しない星もあるということがとても不思議。自分の目に見えることの不確実さ。
目に見えていることを信じちゃいけない(笑)。

昼間暑くてもやはり夜は冷える。風は冷たく、パセリの体調を考えて早目にテントに入ることにした。
そして、インナーのドアを開けて前室でししたろとこそこそと宴会をする。こうすればパセ&ポプも安心してシュラフにくるまれるだろう。こんなことをするにはストレッチプレリュードはかなり使い心地がいい。

波の音が浜近くの岩に当たって大きく響く。
ホテルに泊まっても波の音が大きすぎて眠れなかったことが何度かある。今夜は大丈夫だろうか、ちょっと不安がよぎる。当たり前だけど壁もなく薄い布一枚越しに響いてくる音はさらに大きい。直接耳に飛び込んでくるより大きく聞こえる気もする。

赤ワインを飲んでいい気分になり、波の音も子守唄のようになってくれるかもとかすかな期待をし、今日は良く眠れそうだとシュラフにもぐりこんだ。

ポプラはいつものわたしの左側。
パセリはししたろの左側。

波の音は変化する。
波の音に聞こえないような音も創り出す。

パセリは夜中にも嘔吐した。
パセリはそんなときもシュラフやマットなどを汚さないように場所を探す。今回は念のためにトイレシートを敷いて置いたのだけど、それを見つけてその場所で用を足す。
外に出たいというので、一度散歩に出た。

すっかり酔いも覚めていて、波の音が異様に大きく聞こえてしまう。

うとうとすると、エンジン音がすぐそばで聞こえてきた。
ゴールデンウィーク、変な人が出没するんじゃないでしょうねと一抹の不安が広がる。
車のドアが閉まるような音も聞こえる。人が歩いているような音も聞こえる。
シュラフにくるまって耳に神経を集中する。
ししたろがテントから出て様子を見に行った。
携帯はアンテナが立ったり立たなかったりの電波状況。
なにかあって110番してもすぐに来てくれないよね。なにより、この場所を伝えることなんてできないもの。

どんなことがあっても、パセ&ポプを守らなきゃ。

ししたろが、誰もいないし車もいないとテントの外から声をかけてきた。
予想していたフネの音らしいということで決着がついた(笑)。

それでも、音が気になって気になってなかなか眠れない。ほんとは外の音が気になるのではない。波の音にかき消されてしまうパセリの音を見逃したくなかった。

ポプラは波の音も花火の音も、不審な音もなーんにも気にせず夢の中。
パセリが動いたり、わたしたちが動くと「なんでつかぁ~?」と顔を上げるだけ。

パセリもポフラもししたろもわたしも、みんな寝不足(笑)

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