1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

中国、近畿、四国もちらっと放浪旅 09 一向平

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朝、目が覚めると雨は上がっていた。
なかなか寝付けない、と思っても意外と寝ているものだ。

昨晩の雨と風でブナや桜の緑がなお鮮やかになっている。
桜の花は花びらを散らして、昨日以上に地面が濃いピンクに染まっていた。

ひと晩中暴れていた風はどこに消えたのだろう。

獣侵入跡HEXを出て、カーサイドに入ると、果たして獣の侵入があった。
コット、テーブルの上に、ネコかそれより大きいくらいの足跡がある。

お刺身のわさび醤油を舐めたらしい。蓋するのを忘れていた。きっと舐めて驚いたことだろう。綺麗に洗わなくては。

ぶら下げておいたゴミ袋にはジャンプして格闘した様子が見えた。
どうせたいしたものは入っていない。
取り出せたのはキャベツの芯だったようだ。
頑張って手にしたキャベツの芯も、芯に付いていたやわらかいところだけ食べて固い芯は残している。贅沢者め。
きっといつもキャンプしている人たちからは、美味しいものをせしめているのだろう。随分としけたサイトだと思ったに違いない。

パセ&ポプごはん朝ごはんは昨日の残り物で済ませる。
パセ&ポプは、車中泊のときの分を取り戻すべく、できるだけ普段のごはんと同じよう作る。家でも外でも、パセ&ポプのごはんの方が手をかけているかもしれない(苦笑。

のびるパセリ蒜山の道の駅で買ってきたこごみをゆでて、しゃりしゃりとつまむ。
朝の散歩をした後、パセリはコットの上のドッグマットでのびていた。

天気が良いので、もらった氷はもうほとんど融けている。
焼肉用に買ってきたお肉も味付けをしてしまおう。にんにくしょうが、ねぎを刻み、日本酒とお醤油などに肉とともに浸す。

簡単に手洗いできるものだけ、洗濯をする。
この旅ではコインランドリーを使うことが出来なかった。

10時過ぎ、夫は大滝方面までちょっと探検に行ってくる、と出かけた。
夫の後に、14・5人のおじさんやおばさんたちのグループが、リュックを背負いストックをついて登って行った。

夫、大滝へ夫のいぬ間に、とポメラを持ち出すと電池がなくなっていた。電池を交換すればいいのだけど、それさえ面倒になる。ペンを走らせれば事足りることだし。
1時間ほどで夫は帰ってきた。
わたしも散歩へ交替してわたしも同じ道を歩いてくることにする。ザックはシートゥサミッ ト ウルトラシルデイバック。これまではGoliteのザックを使っていたし車に常備しているけれど、ひとり身ならシートゥサミット ウルトラシルデイバックがちょうどいい。オールウェザーブランケット、レインウエア、ファーストエイド、ライトなどを入れても、軽いし大きさも問題ない。
パセ&ポプを連れていないので、なにか忘れ物をしたような気がしながらも緑濃い山の中へ歩き出す。
夫が名づけたヒキガエルの谷はすぐにわかった。
どこににスピーカーが隠されているのではないかと疑いたくなるように響いている。
カエルの大合唱を過ぎると鳥の鳴き声だけが、取り巻く木々の間から聞こえてきた。
ひとり歩きは、またみんなで歩くのと違う楽しさがある。
もう少し先へ行ってみよう、と思ったとき熊笹ががさがさと音を立てて揺れた。気のせい、と足を進めるとまたガサガサ。
くるっときびすを返して、足早に今来た道を戻る。
やっぱりひとりは心細い。
守るべきパセ&ポプがいたらもっと緊張するかもしれないけれど。

すたすたとサイトに戻ると、サイト近辺には猫が出没していたらしい。
もしかして、がさがさ動いていたのはネコ? そして、夜中に侵入したのもネコだったの?

お蕎麦お昼は、バーベキューハウスの手打ちそばをお願いした。
サイトまで出前してくれるようだが、夫が取りに行った。

かなりボリュームがある。
1.5人前くらいはあるようだ。山から下りてきた人たちのためにボリュームがあるのだろうか。

蕎麦は地元産とのこと。
つゆも手作りらしいが、市販の甘めなつゆに感じてしまった。

わらびじゃないっわらび採り午後はみんなでワラビ採りに精を出した。
実は昨日採ったものを茹でたら、ワラビじゃないものも入っていたのだった。食べなくて良かった~(怖。

明るく開けた草原。
牧場のような場所で、目を凝らしていると蕨が目に付くようになる。

採り始めると止まらない。
ひたすら目を凝らし見つけた山菜を手にしてすたすた歩いていってしまう。
山菜採りに出た人が遭難してしまうのがよくわかる。

蕨は短時間で大量に採れた。すぐに食べ切れないほどなので、アク抜きしてから、塩漬けにして持ち帰ろう。
サイトに戻り、買ってきていたこしあぶらも調理する。
また刻まずに炒めてしまった。いつも、そのままでもくたくたになると信じて刻まずに調理してしまう。炒め煮している途中で「しまった!」と気付くのもいつものこと。どこかで間違って覚えてしまったことが染み付いてしまっているらしい。

夫は管理棟へシャワーを浴びに行き、あっという間に帰ってきた
3分300円だったそうだ。
10分も入っていたら1000円!?

続いて、わたしも100円玉をいくつも握り締めて管理棟へ向かった。
管理棟で「シャワーを」と言うと、おばさんは料金のことはまったく言わず、「はいはい、どこのシャワーでもどうぞ」とシャワー室を案内して消えてしまった。
入ってみると、タイマーも、料金を入れる場所もないシャワー室。
どうやって時間を計るのだろう? どうやって支払いをするのだろうか。
シャワーを使っただけどこかでわかるシステムになっているのかな。
首をひねりながらも、とにかく無駄にシャワーを流さないように、人生初の極めて素早いシャワーの浴び方で、驚くほど早くシャワー室を出た。

するとおばさん、管理人室に掛かっている時計を見て、少し時間が過ぎたけど…と言う。時計を見て目でチェックしていたのだった。だったらシャワーのお湯を止めるんじゃなかった。お湯をほとんど使えなかったので、寒い。
レポを書いていてふと、夫もなぜそのことを教えてくれなかったのか、といぶかしく思った(苦笑。
そして、髪からしたたる水を拭きつつ、シャワー使用書なるものを書かされた。ここに住所、ここに氏名、そしてここに今日の日付、それから使用時間はここ。料金はここね、と。どういう目的があってこの使用書は書くのだろう?宿泊せずに登山だけする人が使うこともあるから? それにしても、なんでここまで指図されて書かされるのか、ちょっと首を傾けてしまう。聞けばよかったのだが、ドライヤーがかけられない濡れたまま髪で寒かったわたしはすぐにその場から立ち去りたかった。

こしあぶらご飯とお豆腐の味噌汁パセ&ポプユニセラで焼肉


お鍋に入れようと思って買っていたもやしは全滅していた。
天気予報は雨だったのに快晴、という天気だ。
晴れ晴れボーイズは健在という証拠かな。

夕方になり、またユニセラに火を熾してもらう。
今宵は焼肉。

キャンプでは久しぶりの焼肉。
味もほどよく浸かっていて美味しくなっていた。

お豆腐とわかめの辛いスープと、こしあぶらごはんと焼肉。そして、雪花というワイン。
傍らにパセ&ポプがいて、おいしいものをいただきながら、これまでの旅を振り返ったり、残り少ない旅の予定を考えたり、と最高に心地よい時間が過ぎて行く。

残った食べ物の中で、常温で置いておけるものはネットに入れて吊るす。
昨夜風のせいで寝不足になったわたしのために、今夜は少々傾斜しているが車で寝ることになった。

昨晩以上に風は暴れたようだ。
車の中からもカーサイドがぎしぎしいう音が聞こえてきた。
耳を澄ますと、昨日以上に大挙して風が駆け下りてくる音も聞こえる。
しかし、やはりテントと違って車は防音されている。
おかげで音を気にせずぐっすり眠ることができた。



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