1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

いつか野営したい所で避暑

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避暑地へ猛暑日が続いていて、例年よりさらに夏は出かるのを躊躇した8月。
9月になれば少しはこの暑さもだらけるかと期待していたけれど、日本はやはり亜熱帯になってしまったかのように猛暑日が続いていた。
ゲリラ豪雨という言葉ももうすっかり定着してしまうくらい雨も降った。
もしかしたら道も流されているかもしれない。土砂で埋まっているかもしれない。
でも、前回の豪雨から時間は経っているし、もし被害が出ていればすでに対処(通行禁止とか)されているだろうから、そのときは引き返せばいい、とまた林道の先の野営候補地へ向かった。

浦和から高速に乗り、矢板で下りる。
北関東から南東北のクルマ旅のときにはよく利用するリオンドールに立ち寄って、お昼のサンドイッチ用パンを購入した。
日塩有料道路の龍王峡ラインを使って進む。
隠れた人気があるキャンプ場には、今日もテントがいくつも立っている。遠くからでもその配置からグループで集まっているように見える。

野営候補地初めて来たときは入ることの出来なかった(放浪の春 02)林道の入り口に辿り着いた。林道の案内板は脇に立てられている。通行止めにもなっていなければ、注意も書かれていない。
数年前から舗装されてしまった林道へと入っていく。
舗装されている林道から分かれて、今度は未舗装の細い林道へと曲がる。
直前の豪雨の影響はほとんどなかったようだ。
しかし、前回来たときパイロンが立って落下注意を促していた場所はもっと道が狭くなっている。
むき出しだった土の斜面はコンクリートで固められていた。

毎回行くたびに姿を変えている河原は、今回もまたぐんと川が枝分かれして場所をとっているので、とても狭くなっている。とても車は下りられない。
もう一カ所の野営候補地へと上流に向かう。
河原へと下りる道が背丈程にも伸びた草木で覆われていて先が見えない。ししたろが車を下りて見に行った。車が一台入っているけど入れそうと戻って来た。
薮をかき分け河原へと入っていく。また車のボディに傷が増えるわね〜(笑。

野営候補地でランチここの河原も訪れるたびに狭くなっている。
これではシェルを3 つ張って車を停めたらもういっぱいになってしまう。先に入っていた車の人はつりにでも行っているのだろうか。人影が見えない。

車を停め、ミニテーブルとガタバウトチェアを出す。日差しが強くて暑いので車のすぐ脇にくっつくようにしての影を求めた。
買って来たパンと持って来た具でサンドイッチを作成し、ノンアルコールビールでのどを潤す。

川の上流から熊鈴を鳴らしながら人が現れた。
やはりクマはいるらしい。
その人は釣りを始める前に爆竹を鳴らしているそうだ。

いつかここで野営したいと思っているけれど、やっぱり熊が怖いかな。爆竹鳴らしたらパセ&ポプが怖がりそうだし…。

川あそび川に行くとポプラがじゃぶじゃぶと水の中へと入っていった。はじめて川に連れて行きカヌーに乗せたときも、まったく水を怖がらずどんどん水の中に入っていってしまった。首まで浸かって初めて身動きとれなくなっていたっけ。カヌーから水面を覗き込んでいてするっと落ちたりもしている。それでもポプラは水を怖がることはない。シャワーは嫌いで、はじめてのときは意識失ってふら〜っと倒れかかったけど(苦笑。
パセリは自ら水の中に足をつけるということはしない。ポプラがじゃぶじゃぶ入っていっても知らんぷりしている。
先に向こう岸へと渡ってしまったししたろとポプラを見て、パセリも渡る気になっていた。

中州が出来ていたので、ししたろは向こう岸からポプラを抱いて、私はパセリを抱えて渡っていく。
水が冷たい。深くても膝下20cmほどだけど、足がきんきんと冷えた。

川遊び2ししたろは下流の堰を見に行った。
パセ&ポプが心配そうに追いかけようとするので止める。

小さな中州なのでパセ&ポプを自由にさせる。ポプラは目を離すと川を渡ってしまうかもしれないので注意…と思っていたら、上流に向かって川に入っていったのはパセリ!!

この姿を見て、何でも真似するポプラはパセリの後を追いかけてじゃぶじゃぶと上っていく。
ふたり並んで上流へ歩いていく姿はまるで小熊。
冗談じゃなく人を驚かせちゃうかもしれない。
クマが見つけて仲間を助けなきゃ、なんて来られても困る。

パセ&ポプにも目立つ色の服を着せておいた方がいいかな〜。
わたしは黄色と赤で目立つ服を着ているけど、これはこれで虫が寄ってきそうで失敗したと思っていた。
どちらを優先するべきなのか…悩む。
山ガールと言ってここ数年カラフルな服で山へ行く人たちが増えているけれど、虫は大丈夫なのかとちょっと心配している。
スズメバチは黒色を狙ってくるんだから、黒も避けなくちゃ…って話がそれた。

それにしても奇麗な水のひんやりとした流れの中に足をつけて、パセ&ポプ楽しそう。

中州からみんなで川をばしゃばしゃ渡って車のある河原へ。

川でパセ&ポプの足下を洗う。
水遊びして、身体の中の空気も新鮮なものに取り替えて、少しはリフレッシュしたかな。

ポプラは大きなクーラーバッグの上に乗るのがお気に入りになったようですぐにまた乗る…(-_-)
ポプラ、それはクーラーバッグですから。
ポプラの座る場所じゃないですし、温めないでくださいな。

河原を後にしのんびりと帰路に着く。

湯西川沿いを通ってみることにした。

ダム工事岩魚、山女魚、鱒などの渓流釣りが出来るという澄んだ水が流れる川沿いに進んでいくと、突然違和感のある風景が現れた。似通った新しい住居が立ち並んでいる。どこかで見た風景とよく似ている。そうだ、あの全国的にも有名になった五木村の川辺川ダムで移動を余儀なく選択させられた人たちの集落だ。首を傾げながら進んでいくと山肌が削られている景色も飛び込んで来た。河原には重機が入って、大々的に工事をしている。これはきっとダムだ。
もうもうと砂埃をあげて辺りは埃っぽい。川は白く濁っている。

うきうきした気分がいっぺんに吹き飛んでしまった。
重く行き場のない悶々としたどうしようもない思いが胸の奥でコールタールのようにどろどろになって淀んでいる。

轟音と砂埃を舞い上げるダンプカーがトンネルの中を突っ走っていく。

帰路日本のどこへ行っても、山を削り、川を塞き止めている。
これまでやってきただけでなく、やったことを反省することもなく、あからさまにウソの必要性を高々と挙げて壊している。

八ッ場ダムだって、「建設中止」の方向性を堅持しながらも必要性の再検証することを決定して、行くだに検証開始時期や期間などは未定のままだし。

山の向こうに日が沈んでゆく。
明日も太陽が上ってくれるとは限らないかもって思ってしまうよ、この日本。


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