1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

九州・四国 ぐるっと4221.4kmの旅 23 (須崎~安芸)

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今日もまずカーテンのすき間からお天気のチェック。晴れを確認して、5時半に起き出した。
56号線と197号線の交差点にある道の駅かわうそは、夜中も予想通り車の通りが多かったが、気になって眠れないということはなかった。
少し窓を開けて寝ていても、音は気にならなかったし、わたしにとっては少々肌寒いくらいになったけれど、パセリは快適だったらしく万歳のヘソ天で、ポプラは明け方シュラフに潜り込んできたくらいだった。

5月7日のあさごはんパセ&ポプ用の朝ごはんをつくっている間、いつもどおり夫はパセ&ポプを連れて散策へ出かけた。道の駅すぐ脇には川が流れていて、いちご狩りのビニールハウスが並んでいたそうだ。道の駅内にいるとそんな景色はまったく見えず、どちらかと言えば排気ガスの匂いが漂ってくる街中だと思いこんでいたわたしはちょっとびっくりした。

パセ&ポプのごはんは、鮭缶、乾燥野菜、野菜ジュース、高野豆腐、あおさ、ゼラチン。どんな場所でもどんな手抜きごはんでも、ばくばくがつがつむしゃむしゃと食べてくれる。パセ&ポプの体調で旅の楽しさは変ってしまうから、元気でいてくれる彼らには本当に感謝する。
一方わたしたちの朝ごはんは、昨日買ってきたもので、夫がオムライスランチA、わたしはおそうめん。こういう茹でて売られているおそうめんは、はじめて食べた。関東のものがどうなのかわからないけれど、意外と出汁もしっかり効いていておいしいものなのね。四国は関西と同様、薄い色だけど味は濃いように思う。しかし困ったのが、そのおつゆ。たくさん入っていて、捨てるに捨てられないから飲み干したら、おなかがちゃぽちゃぽになってしまった(苦笑。

直売所が早くから開いたので、覗いてみることにした。まだ品揃えは少なくあまり選択の余地はなかったけれど、夫の好物のグリンピースがあったのでまた購入。一泊のお礼の意味もこめて少しでもなにか買い物はしたいから、こういう直売所が早く開いてくれるととても嬉しい。
この直売所には、まだ暗いうちから採って来た野菜を並べる人もそうだ。レジを開けてないから大変なんだけど、と清算する人が苦笑いしていた。

道の駅かわうそ今日からGWも明けて平日モード。出勤の人たちも多いのだろう、通りも交通量が多くなり、道の駅も朝から忙しい様子を見せはじめた。そして、車の周りをツバメも忙しそうにスイーっスイーっと飛びまわっている。そう、すぐそばに高架があり、ツバメの巣があるらしい。駐車スペースには、飛びまわる彼らの糞の跡があちこちについていた。暗くなってからここに車中泊目的で泊まる場合は、注意する必要があるようだ。わたしたちは朝までまったく気付かず、しっかり落とし物をされてしまっていた。最初駐めた場所だったら良かったのだけれど、隣の車の騒音で移動した場所がいけなかった(苦笑。慌てて、朝また移動をする。するとなぜかまわりの人たちの視線が集中した。なんと、リアゲート開けっぱなしで駐車場内を走っていたわたしたち。リアゲート開けたまま道路を走っている車を見かけたことがあるけれど、意外と気付かないのかな~。バックミラー見れば一目瞭然のはずだけど、うちの場合15秒も走らなかったし前進のみだったから…。いや、でも、視線の方を先に気が付いたってことは注意は必要かも。いやいやびっくり。

道の駅は、GW最終日だったにも関わらず昨日の晩はP泊者でにぎやかだったようだ。自転車でツーリング中らしいテント、夜遅くまでエンジンをかけていたハイエース、売り物らしいタオルをむき出しで車内中全部ぎゅうぎゅう詰めにしている車(どこでどうやって寝たんでしょう?)、車の上や下に荷物を出し、自転車2台を車の前に置き、ドアの下に靴を揃えている車もいて、雨が降ってきたらどうするのだろうと心配になる姿もあった。

札所の案内板7時になると、お遍路さんが道の駅の前をすたすた歩いて通過していった。四国に入ってもこれまでほとんどその姿を見なかったので、四国がお遍路さんがまわる場所だっということをすっかり忘れていた。

うどん店わたしたちは、つばめが車に落した物を綺麗にして、7時半に出発した。
札所の案内も出てきた。今までは気付かなかったのか、なかったのか不明だけれど、気付いたのはこれが最初。大きな駐車場があるおうどん店も出てきて、四国っぽい!という気分になってきた(笑。

国道56号線で土佐市に入り、8時過ぎに仁淀川を渡る。

地方によって鯉のぼりはその姿がかわるけれど、ここ土佐では幟やふらふと呼ばれる大漁旗のような形の旗に子どもの名前を書いて、一緒に揚げている。クリスマスの飾りのように軒下や庭に万国旗のようなひらひらと小さな鯉のぼりが飾られていることもあった。関東や東北では見たことがないけれど、これがまた可愛い。いつか関東地方でも見かけるようになるのだろうか。

対照的な朝の風景8時15分、学生たちが自転車で通学中らしい。どこの学校へ向かっているのだろう。ナビで学校を探してみたけれど、いちばん近くても8時半には到底着かないと思える場所。あと15分で間に合うのか、車内で夫とわたしは心配していた。
そんなとき、リアシートを覗くと、パセリは暢気におなかを出して寝こけている。
はじまるのがおそいんじゃないの?

はりまや橋と路面電車9時前、はりまや橋を、走る車の中から一応見る。以前見たときも一瞬だったけれど、今回もちらっと見。この橋は日本三大がっかり名所または日本がっかり三景(命名richa)のひとつと言って間違いない気がする。ちょうど警官とパトカーもいたので一緒に画像に収めた。べつにこれと言って意味はないけれど…。そして、なぜか地方で電車を見かけるとカメラを向けてしまう癖がついてしまったので、路面電車もしゃかしゃか撮る。

高知駅高知駅前で、「5月1日から南口も利用できるようになります」という駐車場の看板を見かけた。未来のような書き方をしているけれど、すでに過去になっているよねぇ。公的機関のやることは…、なんてぶつくさ言いながらもその言葉を信じて南口に行ったバカなわたしたち。
南口に行くと、「駐車場は北口にまわってください」と書かれた看板に、ポプラ語で「やらりた~」と言って笑った。もしかして来年の5月1日だったの???

言われたとおり、従順で小市民なわたしたちは北口にまわる。

高知駅は立派な駅に変貌していた。

高知駅に入って、駅弁でもないかと探したけれど、いかにもきれいで歴史を感じさせないデパートのような店舗で旅行者向けのおみやげが並べられているようなところしかなかった。いや、駅弁も立派に旅行者向けのものだと思うのですが…。見つけられずしょんぼりなわたしたち。
駅舎は、「くじらドーム」と呼ばれるアーチ状の屋根になっていて、その屋根には地元の杉がふんだんに使われているそうだ。見上げると、まるでピノキオになったような、恐竜博物館にいるような、くじらのあばら骨を体内から見ているゆうな気がした。

日が射してきて温度が上がってきている。今まで寒いくらいだったのに…。

道の駅やす10時、夜須駅前にある道の駅やすに寄る。南国っぽい演出がされていた。
でも、わたしたちの食指を刺激してくれるようなものはなくちょっと覗いただけで車に戻る。

手結港可動橋道の駅を出てすぐ、前方の道路が垂直に立っていた。
結港可動橋。
日中は1時間ごとに可動する橋だそうだ。ちょうどその可動しているときだったらしい。当たり前にある風景とは違う景色が突然現れると、だまし絵に騙されているような、錯覚を見ているような、不思議な感覚になる。昔、シアトルへ旅したときも、同じように可動式の橋が上がっているところに偶然出くわし、停まったことがある。でもその橋は異常な景色には見えず、なんの違和感もなく、そこにあるべきものとして捉えられたし、情緒さえ感じるものだった。しかし、ここの可動橋は、橋というより道路で、画像で見てもやっぱり異様だ。

手結岬手結岬に寄ってみた。
残念ながら、暑くてパセ&ポプの散歩にはならない。
わたしたちの目線はるか下の岩場で、子どもたちがなにかを採っていた。近所のこどもたちだろうか。親の姿はないので、いつも遊んでいるのかもしれない。そこに、静寂を破る「よろしく、よろしく」と連呼する選挙カーがやってきて、駐車場に車を停めると市議か県議か女性候補者が降りてきた。まさかここで演説?と心配したが、この辺りは選挙権を持たない生き物の方が多いはず。息抜きだったようでスタッフと海を眺めていた。

寺尾鮮魚店と仕出店安芸に入り、どこかで食材を買い出ししようと思っていた。ナビではスーパーが見つからない。
夫は鼻を効かせて、その鼻を頼りに細い道へ入り込んでゆく。そしてわたしが目ざとくお惣菜がいっぱい並んでいるお店を発見した。この連携プレーはなかなか素晴らしかった。まず夫の鼻がなければ叶うことはなかったけれど…。
車を停めて、パセ&ポプに「おいしいもの買ってくるよ~」と声をかけ、そそくさと覗きに行く。
鮮魚店と並んで、黄色いテントに仕出し店と書かれている店があった。
寺尾鮮魚店と仕出店。住宅街のような一角のそこだけが活気にあふれている。 仕出店には、煮魚、焼魚、鮨、混ぜごはん、煮物、焼き物、揚げ物、和え物、サラダなど、目移りするほどずらっと並んでいた。
となりの鮮魚では、ぴちぴちと輝く鮮魚たちが氷の上に広がっていた。わたしたちはこの旅最後になるだろうカツオを捌いてもらい、シロウオ、あじのお刺身も買った。とても魚屋さんとは思えないおしゃれな出で立ちのおばさんが「この辺には空家がいっぱいあるよ、引っ越してきません? 毎日美味しいお魚が食べられますよ」と方言のない流暢な標準語で話す。
結局この鮮魚店と仕出店で買ったものはかつお、まぐろ、あじ、シロウオ(違う名前だった気がするけれど忘却(-“-))のお刺身、うなぎ、アジのお鮨、イカとねぎのぬた、魚の煮物、魚飯、焼き鮭、こんにゃく詰めごはん、竹の子詰めごはん、おいなりさん、牡蠣フライ、じゃこ天等々。あれもこれもと買い足してしまった。いったいわたしたちは何人で旅しているのだろう?

しかし、これでお昼を含めてここから先2-3食分の心配はなくなった。

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