1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

九州・四国 ぐるっと4221.4kmの旅 25 (アユ踊る清流キャンプ場~太平洋)

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夜降っていた雨は上がり、雲の合間から青空が覗く朝を迎えた。
起床は5時半。
9時に寝て、5時半に起きるなんて、すばらしく自然と一体になっているような生活。ちょっと寝すぎだけど…。

あさのさんぽ木々も目を覚まして大量に香りを出しているような気がする。洗われた緑と空気を肌で感じながら、パセ&ポプとキャンプ場内を散歩する。

ラジオから、東海、関東は雨、四国はどこも昼前から晴れてくる、と天気予報が流れてきた。
ラジオのチューニングを合わせるのはなかなか簡単じゃなかった。せっかちにダイヤルを動かすと合ったことに気付けない。あまり簡単に合うとそこに感謝とか喜びとかが生まれにくいけれど、じっくり時間をかけた結果つながると、大事にしたくなる。

七つ道具?ジェットボイルでお湯を沸かし、コーヒーを淹れた。
森林や山、川など自然の中でのコーヒーってなぜ美味しく感じるのだろう。日本茶や紅茶よりも美味しく感じる。
キャンプを香しいものにするには、コーヒーも七つ道具のひとつかもしれない。偶々写真にあったので、我が家の七つ道具の一部もご紹介。この収納ボックスはピリエで、いくつかあるピリエの内のこの中にはストーブなどキッチン関係が入っている。そしてぶら下がっているのは、ナイフとキッチンバサミとお箸。右側はロール・ア・テーブルの上にあるわっぱ入り子とMSRのオリジナルタオル。このタオルは大きいので、切って、食器を洗ったり、拭いたり、といろいろ使えてとても重宝する。乾いていても柔らかい、というのも高得点。

ごはんの時間パセ&ポプの朝・夜ごはんこうやってのんびり出来るのもこの旅では、この朝が最後。
トマトやきゅうりなどサラダをばりばり食べよう。
ごはんを炊き、新鮮たまごでたまごごはんにしよう。
パセ&ポプごはんにも、ぷっくりした黄味を入れてあげよう。パセ&ポプごはんは、朝の分と夜の分を作った。夜の分はランチジャグに入れていく。こうすれば夕方お皿に移すだけで食べさせることができる。(写真のグリーンピースは夫が丁寧につぶしました。丸のままだと消化できないことがあるので。)

おあずけパセリの後ろ足がプルプルしていた。このところなくなっていたのに…。ササエキスをここ数日あげていなかったから?とチーズにまぶしてあげてみた。
数分すると片足のプルプルが止まった。そして、もうしばらくすると、もう片方も止まった。
思わず、夫と顔を見合わせる。ほんと?って。
ササエキスの効果? それとも、わたしたちの念が通じた? 偶々なのか、わからない。でも、なんでもいい、パセ&ポプが元気であれば!!

出勤してきた管理人さんは、たまっていたゴミを細かく分別して、もくもくと処理している。静かなキャンプ場に、缶と缶がぶつかるがらがらという音が響く。
福島のキャンプ場で仕事をしている友達のSさんも、きっと今頃同じように喧騒のあとの静けさにいるのだろうな。

10時になって、わたしはシャワーを浴びに行った。
コインシャワーは、女性用と男性用と2つある。なにか違いはあるのだろうか?  男性用を見ていないので詳しくはわからないけれど、夫から聞いた室内の様子からすると、なぜ男女で分けているのかわからない。ログハウスにあるような木のドアを開けると、脱衣所とシャワーがある。清潔で窓からも光が入ってきて明るい。中から鍵をかけた。そういえば、このシャワーと同じ建物にあるトイレは、外からも鍵がかけられてしまうのだ。ものすごく簡単な鍵(打ち掛け)で、子どもでもひょいっといたずらで動かしたら出られなくなってしまう。他に人はいないからそんなことは起きないとは思いつつ、やはり怖いのでかならず携帯持参でトイレに行っていた。シャワー室の場合は中からの鍵しかないのでその心配はないようだ。
シャワーは、お湯を出すのを止めればタイマーも止まる、ような気がした。
それでも猛スピードで頭から洗い、石鹸を流す。と、つま先までお湯で流したとき、お湯がぴたっと止まった。ううっ。出来ればもっとお湯が使いたい。でも、10分も要らない。放っておけば、お湯を出さなくても使用できなくなるのだろうか。なんだか考えるのが面倒になって、一応すべて流せたので出る事にした。少しばかり肌寒い。
ドアを開けると、外の空気がさらさらと気持ちいい。
交替で夫がシャワーを浴びに行った。
お湯を止めるとタイマーも止まったよ、と言ったわたしの言葉を信じてお湯を止めていたら、再度お湯を出そうとしたとき、あっと言う間に出なくなっていたそうだ。男性用はタイマーが止まらないっていう違いがあるのかなぁ。

シャワーを浴びてから撤収にかかる。順番を逆にすれば良かったけれど、なかなかそううまく行かないのよね。日がじりじりと暑い。撤収中、パセ&ポプは車内に待機させていたので、車を全面開放していた。風が緑の香りを連れて、パセ&ポプのひげを揺らし吹き抜けてゆく。対照的に、日のあたる場所でのカーサイドリビングの撤収で、さっきシャワーですっきりした夫は汗だくになっていた。
そんな陽射しだったから、高千穂から湿っていたカーサイドリビングはすっかりからからになって助かったけれど。
撤収中は車でおさんぽキャンプ場内散策待っていてくれたパセ&ポプと木陰を散歩する。
これからしばらく、こんな気持ちの良い場所での散歩はできなくなるからね、十分おいしい空気を吸っておこうね。

安田川沿い11時45分、管理人さんに挨拶してキャンプ場を出る。

奈半利川を覗き見当初予定していたキャンプ場のある魚梁瀬森林公園方向へ、安田川沿いを上って行く。馬路村を通過し安田川と別れ、久木ダムからは奈半利川沿いを下る。
山深く木々に隠れてしまった奈半利川の淵がちらっと覗いた。隠れるように奥にあるからか、エメラルドグリーンという明るい雰囲気ではなく、どちらかと言えば藍が暗い中で変化した御納戸色。双眼鏡と単眼鏡で、魚はいる?と覗く。魚の姿は見つけられなかったけれど、違う生き物は山の中に潜んでいそうで、こちらが覗かれていた気がする。
小川川沿い493号線に入って、今度は流れが速く透明度の高い小川川沿いを走った。
13時、四郎ヶ野峠を通過する。
「しろがねとうげ」と読むらしい。音から聞いたら、「白金峠」が浮かんでしまう。あとから漢字をつけたという説があるけれど、なぜその字を付けたのか…。四郎さんが付けたのかしら、などと勘繰ってしまう^_^;。

この峠には、トイレや東屋も用意されていて、四国のみち(自然道)などの案内も設置されていた。

野根山街道この峠から歩くことができる野根山街道は、尾根伝いの街道で、街道沿いには、当時のまま残している一~五里塚、旅人がいっぺんに4-5人泊まれたという巨木の宿屋杉、奇怪な笑い声をたてた笑い栂、狼から妊婦を助けた飛脚の話のあるお産杉、参勤交代の昔をしのぶ朝休み場、などの史跡がたくさんあるらしい。
時間があれば、ちょっと覗いて見たい、興味をそそられる街道だった。

別役別役峠を通過してしばらくすると突然視界が開けた。別役の集落を見下ろせる。別役川の対岸は、追廻しという地名らしい。なにを追いまわしていたのだろう。鹿? 猪? それとも…。やっぱり地名はカタカナにして欲しくないなぁ。
それにしても、山奥にしてはずいぶんと開けて明るい集落。と不思議に思っていたら、もう直線で5kmもなく海に出る場所に来ていたのだった。

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