1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

中国、近畿、四国もちらっと放浪旅 03 養父市~しまなみ街道因島

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朝の散歩6時に起床。晴れている。キャンプでも車中泊でも、パセ&ポプといっしょのときの晴れは、何より嬉しいプレゼント。
静かな道の駅を取り囲んでいる低い山々を朝靄が覆っている。

我が家の車の後ろ、駐車スペースではない場所にトレーラーを牽引している車が停まっていた。夜中に到着したのだろう。大型トラック並みの長さなので停めるところはかなり大変だと思う。ちょっとコンビニへ、というのも難しい気がする。停めてしまえばきっと快適にくつろげるのだろうけれど。なにを得て何を犠牲にするか。
駐車場には夜のうちに他にも車が数台増えていた。

パセ&ポプと国道9号を渡り、養父市上野の町を散歩する。パセ&ポプと初めての道をとことこと探検。
頭上で、お腹が茶色くて頭が青い鳥が澄んだ声でしきりと鳴いていた。飛び立ったとき青く輝いたので、オオルリ?と思ったけれど、そんなまさか(笑。イソヒヨドリかな。寒かったのかふわっとまん丸い感じで可愛かったのだけど…。

国道が近くても空気は澄んでいる。
後ろから自転車に乗った少年が「おはようございます」とさわやかに挨拶をして、走り去っていった。彼の背中に「おはようございます!」と言葉を掛ける。

あさ土曜日だからか、道の駅で待ち合わせをしているらしい車が何台も入ってきている。車だけを置いていかないようにという看板があった。

オブジェにぎょっ朝食を摂り、8時半に但馬を出発。
唐突に空中に現れたもの。見てはいけないものを見たような気がして慌てて目を反らす。恐る恐る見るとギョッとするオブジェだった。あまり趣味がよろしくないと思うのですが…。

春があちこちに澄んだ水が流れる若杉川。その川沿いを走る県道48号線で、若杉峠を越える。
山はほんのりピンクがかった山桜の花と、芽吹いたばかりの若い緑の芽に彩られている。この時期の会津を思い出した。会津では、まだ雪が白く残り、雪代が流れ込む凍るような川や湖という印象が強い。目の前には、ほのぼのとした乾いた景色が広がっていた。

音無湖川音水湖には満々と水がたたえられていた。今にもあふれそうなほど、とても水面が近い。その水面を滑るように競技用カヌーが練習していた。サークルかなにかだろう。何人もの人たちがこれから出艇準備もしている。

道の駅はがを素通りして国道429号メイプル街道を走る。
杉ばかりが植えられている山を見ると遠近感がおかしくなってしまうが、この辺りは種々雑多な樹の集まる山でとても明るい。どんな社会もなにかに偏っちゃいけないんだよね。
悠々と泳ぐ鯉のぼりは、鯉というより光り物だった。この地方では金銀という光る色が使われている鯉のぼりを見かける。しかし、子どもの数が少ないのか、鯉のぼりが泳ぐ姿は少ない。

道の駅ちくさ道の駅「ちくさ」に車を停めた。
道の駅の裏が河原になっていてデイキャンなどができるようだ。
パセ&ポプと降りて行き、しばし川のせせらぎの音を聞き、目を休める。
川を眺めながらカップルが語らっていた。興味津々で近づこうとするパセ&ポプ(汗。
夫は農産物直売所で昔ながらの梅干を買ってきた。(梅干って、放浪旅には結構重宝するのだ! 持ってくるのを忘れたので助かった。)

千種川沿いを走る。

川沿い走れ走れ岡山ブルーライン


コープに立ち寄り、山陽本線を渡り湘南電車のような山陽本線の走る姿を見つけ、お昼ごろには県道5号線から国道2号線へと入り、岡山ブルーラインへと向かった。
海を渡る。
大小の島々に囲まれた青い海原のあちこちに、いかだ状の四角い物体が浮かんでいる。

急カーブが続く。
今にも飛んでゆきそうに舞い上がる吹流し。

道の駅黒井山グリーンパークに入ろうと思ったら、手前でぼたん園に吸い込まれてしまった。「ぼたん祭り」が開催されていて、旗がたくさん立っている。次々と入っていく車の後についていったしまったのだった。
道の駅で黒井山グリーンパーク展望 道の駅


パセ&ポプと散歩するのは難しそうだったのですぐにUターンし改めて道の駅へ。店頭では揚げ立てのコロッケや焼きたてのちくわなどが売られている。タコのコロッケとタコの揚げ物を購入した。
海産物や、農産物のコーナーもあり、車はひっきりなしに入ってきて活気のある道の駅だ。もしかしたらGWのせい?
昨日買った焼きさば寿司をメインに、熱々のコロッケなどで昼食にする。
パセ&ポプと芝の上を散歩。カンサイタンポポだろうか、セイヨウタンポポとは違う少し控えめで可憐なタンポポが咲き乱れている。
パセ&ポプはタンポポに興味なく、違う野草を口にすることに夢中。

岡山ブルーラインにあるもうひとつの道の駅一本松展望園にも寄る。

黒井山グリーンパークとは打って変わってとても静か。展望台からゆっくり瀬戸内を眺めることが出来る。ただ、すぐ下に駐車場があるので、展望としては魅力が半減ししているのが残念。この道の駅は土曜日の夜は閉鎖するそうだ。

倉敷市へ吉井川を渡って、岡山市内の国道2号線のバイパスに戻ると、まるで高速道路のようにスピードが速い。しかも、いったん入ってしまったら出られない恐怖(苦笑。

そんなバイパスを通り、また再び街の中に戻ると、BOBSONのアウトレット店が目に入った。
覗いてみたが、わざわざ入らなくてもよかった。
そそくさと出る。

15時前、倉敷市に入った。
吉備路へ吉備路吉備路 れんげ畑

吉備路に向かう。
ふと、このレポを書きながら、10代のときにも倉敷を旅していたのだから、もしかしたら吉備路にも行っているのでは?と思い出した。行ってもまったくそのことを思い出さなかったのだから、再訪であってもいいのだけど…。覚えているのは倉敷のあの白壁くらいなのだから、我ながら情けない。
あちこちにこんもりと盛り上がる古墳群の間を抜け、備中国分寺に向かう。
夕方になっているので帰る車が多いのか、対向車線はのろのろとほとんど動いていなかった。
五重塔では、通常見られない内陣が、今日は公開されていた。ガイドの人が「是非見てください」と声を上げている。象・馬・鳥などの動物に乗った金剛界の五智如来像(大日、阿弥陀、宝生、阿問、不空成就各如来像)が安置されている。知識のないわたしは見てもわからず、感動もせず、申し訳ない気分になってしまう。

辺りはれんげ畑が広がっていた。
散歩に来ていたらしいご老人方とヘルパーの人たちが、かわいいかわいいとパセ&ポプに声をかけてくれた。ほんの少しパセ&ポプもヘルパー犬の真似事などをさせてもらった。

渋滞に巻き込まれない裏道を探って、倉敷を出て尾道へ。

夕暮れのしまなみ街道大浜PA

今夜はしまなみ街道へ入ろうという夫の提案で、急遽行く先は海側へ変更。
しまなみ街道を走りたいなぁと思いながらも、今回は四国には行かない、と決めていたので口にはしていなかった。思いがけなくしまなみ街道を走ることが出来そうだ。
尾道でスーパーを探して夕食を確保することにした。
フジグランというこれまで聞いたこともないけれど大きそうなショッピングセンターを発見。もしかしたら書店も入っていて、昨日発売された梨木香歩氏の本「渡りの足跡」も置いてあるかもしれない、と淡い期待も持って入る。
食事を確保し、書店のあることを確認したわたしは、夫に荷物を任せ、店が入っている2階へと小走りで向かった。小さな書店が目に入る。期待は、しぼむ。書籍名と著者名を告げて新刊として入っていないか聞いたが、ひとりでレジを賄っている女性は、梨木香歩の名前を何度も間違えてメモし、お待ちくださいと言ってパソコンに入力していた。
なかなか応答がないらしい。新刊書が並んでいるらしい棚を見たけれど、ない。取り寄せてもらうわけではないので、ここにあるかどうか再度聞くと「わからない」となんとも頼りない答え。残念だけど時間がない。やっぱり旅先で本を買うという考えは甘かった。
また店内を小走りして駐車場へと戻る。

しまなみ街道にSAやPAがなかったらどうする?
ナビを見るとありそうだけど、車中泊に適しているかは行ってみなければわからない。
向島を通過し、因島大橋を渡る。ちょうど日が傾き、空が少しずつ赤く染まっていく時間だった。
外灯がつき始め夕焼けに染まる空が広がった。もうすぐカーテンを下ろすように夜になる。
最初の大浜PAに入ってみた。30台ほど駐められる駐車スペースと、レストランなどもある。臨時仮説トイレなども置かれている。GWは混むということだろうか。わたしたちが到着した19時はまだまだそういう喧騒のみじんも感じられない状態だった。
各々の家に明かりが灯る港町の景色を見下ろして眺め、今夜はここで休むことにした。
20時にはレストランや売店の電気も消えた。夜になってからのほうが車の動きがあるようだ。
22時を過ぎても車の動きはおさまらなかった。
2つほどスペースを空けた場所に駐まっている車はエンジンをかけたままだ。窓にカーテンもなにもしていないから寒いのか、ずっとエンジン音とサーモスタットの音が響いていた。

2010年5月1日のルート

2010年5月1日 だいたいのルート
約290km


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