1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

試験・試練? 凸凹TABI 02

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例によって、まずパセ&ポプの朝食。
凍らせてきたパセ&ポプ用ごはんを温めて、野菜などをトッピングする。

頼りにしていた保冷材がここ数年ひどく効力がなくなってすぐに融けてしまう。この時期の一泊程度ならまだなんとかなるけれど、買った当初のあの感動した威力が懐かしい。
買い替えしたくて、何度か会社に電話をしたけれど、くれるといった連絡がないまま今に至っている。
そういえば、保冷剤は融けてしまうとただの邪魔ものになってしまうので、連泊のときはロックアイスを買って使うのだけど、このロックアイスが曲者。融けてしまったら水として使える、と思っているのに、袋から漏れてクーラーバッグが水浸しになってしまう。どうして漏れる袋なのだろう? プラティパスには氷が大きすぎて入らないし、と考えてHydrapak リザーバーセット 2Lを買ってみた。これなら口が大きくて氷も入れられるし、融けたら飲み水としても利用できる。ただ、これチューブをつける口がちょっと邪魔なのよね。それでも融けて水浸しよりはいい。(これ、かなり良かったですよ! レポは次回に)

車をベッドからシートに戻す。
その間、パセ&ポプはししたろさんと駆け回り…のはずが、今日も駆けているのはししたろさんだけ。パセ&ポプは草食べてるって。放牧したんじゃないんだから~。

朝ごはんは、昨晩の残りのベーコンスープに北海道産のアスパラガススープを加え、昨日残ったコロッケとソーセージを、野菜とともにバターロールにはさむ。
マーガリンは子供の頃から嫌いだった。あの独特の香りと味で顔をしかめてしまう。
つけるならバターだったけれど、もう何年もバターも使っていない。

マヨネーズを塗って、水気を切った野菜を置き、フライパンで温めたコロッケ、炒めたソーセージを載せる。
バターをつけなくたってなんの問題もない。ただし、具材は選ぶ。

2つはお昼用。
ラップで包み、バンダナでくるむ。

瞬間湯沸かし器のジェットボイルでお湯を沸かし、コーヒーを淹れた。サーモスにも注ぐ。
オートキャンプならジェットボイルはいいねぇ。足湯作るにもいいし(^^)

始発電車が、脇を通ってゆく音が聞こえてきた。
茂った木々の葉っぱの間にその姿がちらっと見られる。


* * *

今日はどこかを歩く予定だった。
キャンプ地に車を置いて、この前とは違う山を歩く予定ではいたけれど、そのY山はまぁまぁ有名で、朝もおばさま方がわたしたちの脇を通って出かけていっている。
持ってきていた本の片隅に、ししたろさんが渓谷があると発見した。しかも秘境と書かれてる♪ 秘密とか秘境とかってなんて魅惑的な言葉でしょう。
場所は詳しく書かれていない。『Y山から15分ほどで国道を西に向かう』という、まるで宝物の在り処が書かれた古文書のような、なんともアバウトな案内が書かれているだけ。秘境を保つ方法として、わたしたちは歓迎してしまうけれど。
そして、こういうとき、俄然目を輝かせてわくわく行動をするわたしたち。
行く先は決定した。
15分なんてまったくあてに出来ない数字。
国道を走りながら、西に向かう道を選ぶ。案内標識はまったくない。
目を凝らしてそれらしき道を探す。
「あ!」
地面から30cmほどのところにやはり30cmくらいの蕎麦屋の小さな看板を発見した。わたしの「あ」に反応して、ししたろさんはハンドルを切る。看板に渓谷の名前が付いていた。

低い山のふもとに広がる集落では家族総出で田植えをしている。

蕎麦屋の看板は見間違いだったのだろうか。
案内はそれきり出てこない。
ナビにもその先の道は表示されていない。

途中、小さな渓流に沿って走る。
そして、探検。

「あ!」
またも小さな看板発見。あやうく曲がり損ねるところだった。ぎりぎりで右折して坂を上る。

お蕎麦屋さん発見。しかし、渓谷はどこ?
蕎麦屋を横目に通り過ぎると、その先に道路はなかった。
Uターンする場所もなく、バックして戻り、お蕎麦屋さんの駐車場に入る。

そこが渓谷の入り口でもあり出口でもあった。


* * *

車を駐めて用意をする。今日のザックはGoLiteのJam。ぐしゃぐしゃ感がいい。使わないときも邪魔にならないし、何より軽い。いざとなればパセ&ポプが入れる(笑。ふたりいっぺんは無理だけど。
わたしとパセ&ポプのレインウエア、ファーストエイド、お水、お菓子、延長リード、グローブなどを入れる。
ししたろさんの今日のザックはGoLiteのVision。同じくレインウエアとファーストエイドなどが入っているはず。

車の両サイドからパセ&ポプをぞれぞれおろす。
ポプラはパセリの行動が気になり、車の下から反対側から降りたパセリの様子を覗き込む。
デリカD5になってから車の下の見通しがいいために、ポプラは必ずパセリの様子を探るようになっている。
肌寒いので、アウターを着込んだ。

10時頃出発(^^)/
おっと、その前にパセ&ポプにミントスプレーをいつもより多めにつける。
渓谷はダニが怖い。

準備整えて、さ、行こう。
私たちは頂上から下って行く。

今にも落ちそうな木の橋を渡る。
下が割れ目から見えると絶対に渡ろうとしないけれど、崩れかかっているのは平気らしい。
それに隙間から見えるのは嫌だけど、自分から覗き込むというのはどういう心理なのだろう。ポプラのことは5年経ってもよくわからない。

最初は森の中のフラットな道。
物語に出てきそうな明るい森の小路。若葉がまぶしい。
上って来たらしい女性おふたりがにこにことパセ&ポプに駆け寄る。
かわいいね~とぐりぐり。パセリはぐりぐりされても全然平気。
ポプラは珍しく吠えずに顔を近づけてじっと見つめていた。と思ったら一番接近したところでひと声(+_+)
ここはフラットで歩きやすいけど、この先アップダウンが続いてると教えてもらった。
何度もここを歩かれているようで、よく犬連れの人にも会うそうだ。
近所を散歩するくらいの軽装でおしゃべりも軽妙。
「じゃあね~」とパセ&ポプに挨拶してくれてお別れした。

どこかでお見かけしている???
なんとなく不思議な方たちだった。

教えてくれた通り、下って上っての道になる。
歩きやすく整備されているけれど、やはり手袋は必要。
石や木に頼って歩くところもある。

パセリはししたろの横について、足取りも軽やか。
ポプラはその橋は嫌!とこの位置からもう拒否反応。
橋の袂まで行っても、頑固に動かなかった。
一瞬頑張ろうかと一段目に手をかけるけれど、やっぱりダメでつ、と座り込んでしまう。
誰も通らないし、克服させてあげたいと待ったけれど、今回もやはり抱っこだった。

高いところからは覗き込むのにねぇ。

下っていくにつれて、人が多くなる。グループで来ているような人たちもいた。
ほとんどの方たちが犬連れに好意的で「一緒でいいわね~(^^)」「かわいいわねぇ」と声をかけてくれる。
すれ違うときはパセ&ポプと脇によけて、人とは触れない位置に居させているのに、「よしよし」と手を出す方が多いのはちょっとびっくり。かわいがってくれているのは嬉しいのだけど、複雑。
それでも、犬連れに反対するような言葉や態度がまったくなく、あちこちから歓迎されたことはやっぱり嬉しい。

のんびり歩いて1時間ほどのところで、予定通り戻ることにする。
秘境なのにどんどん人が増えてきていた。
暑くなってきて、アウターを脱いでJAMに入れる。

帰りは上りが多い。
汗ばむほど。
パセ&ポプも小さな身体で自分の身体より大きな岩に飛び乗ったり、飛び降りたり。
階段を駆け上がり、滝を覗き、すれ違う人たちに愛嬌をふりまく。

最初におしゃべりをした女性たちが、Uターンして来たらしく、おばさまグループと写真を撮っていた。あれ? やはりどこかでお見かけする方たちなのかしら。
わたしたちに気付きにこにこと笑顔を送ってくれた。挨拶をして、人溜りから抜け出す。

すれ違い待ちしたり、先が進まず止まってしまったり、やはり人が多いとペースも崩れる。
秘境なのに…(苦笑。
でも、秘境だからこれくらいなんでしょうけれど…。
ネットの功罪で、みんなが大切にしていたスポットが公開されてしまって、その場所に人が集まり過ぎてしまって荒れている。簡単に見つけり、教えてもらったものは、平気で載せちゃうのよね
、きっと。


上りは30分で駐車場に到着。早っ。

車のキーはいつも身に着けている。D5になってキーを手にせずドアを開けられるようになったけれど、もちろんキーは持っていなくてはならない。ポケットに入れただけでは落としそうだから、細工していたのだけど、その細工に使っていたアクセサリーをどこかで落としてきてしまった。多分、アウターを脱いだとき。
出発するとき、身につけているキーに不安があった。途中でもキーがあることを確認していた。歩いているときは必要ないのだからザックに入れておけばよかったのに、普段のままの状態にしていたのだった。
駐車場についてまた確認した。キーはあった。が、キーとわたしを結び付けていたアクセサリーだけがなくなっていた。
母が船旅で行ったどこかの国で買ってきてくれたものだった。とても残念だったけど、そのアクセサリーが落ちることでキーを守ってくれた気がした。取りに戻る気力はなかったし^_^;
きっと大切にしてくれる誰かに拾われた、と思う。

今度はもっとゆっくり時間をとって、全行程を歩こう。

駐車場で、ちょうど正午になる頃だったので、作ってきたロールパンサンドを頬張る。

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