1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

九州・四国 ぐるっと4221.4kmの旅 17 (高千穂~竹田)

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朝のパセ&ポプおはよ~、パセ&ポプ♪
よーく寝たね(^.^)

雨は小雨になって降り続いていたようだ。
幕体を叩く雨粒の音が響く。

朝の下界

カーサイドリビングからでると、中で聞いているほど雨は降っていない。中にいるときは、その雨音からかなり差し引いて雨の様子を考えた方が良いかもしれない。
足元の遥か下に雲が広がっている。ところどころ山のてっぺんが雲から出ている。時間とともにその雲は流れて変化していく。
昨日洗濯したソックスは車内外でずいぶんと乾きに違いが出た。
乾きにくいだろうと思ってソロソックスは車内に干しいていたが、そちらはほぼ乾いている。乾きやすい5本指ソックスはカーサイドリビング内だったのだが、こちらは空気中の水分を吸ってしまっている。外に置いていた紙もしっとりと湿気ていた。
やはり車内は乾燥するのだと、この実験でもわかる。いやそんな実験ではなかったけれど…。洗濯ものは、エンジンをかけていなくても車内に干したほうがお肌のためにも良くて、一石二鳥ということね。

朝食朝ごはんは、昨日残った四川鍋(この前食べて病みつきに^_^;)。そして、キンピラゴボウと大根葉を入れた炊き込みご飯を作る。(ごはんを炊くのは夫の担当だけど…。)
炊き込みごはんパセ&ポプは昨日のごはんにキャベツ、大根葉、あおさをプラスした。

う~っぱせぴょん♪

我が家では「うーぱせぴょん鳥」と呼んでいる鳥が、今日も元気に鳴いている。

天空で練る7時、ラジオから流れているニュースが、Uターンラッシュが始まっていると伝える。
明日の朝は予約したフェリーで四国に渡る。四国のことはほとんど調べてきていないので、どこに行こうか迷う。
実家に電話して、四国で行った方がいいと思うお勧めの場所を聞いてみた。
早朝に電話をかけ、突然の質問を投げかけるわがままな娘。

サイトからの景色ふと他のサイトを見ると、早くから撤収を始めていた。
雨に濡れながら、たくさんの装備を車に積み込んでいる。昨日夕方設営したばかりの人たちもみんな撤収している。どこかに移動するのだろうか。みんなここでゆっくり連泊で滞在するのかと思っていたから、その様子に驚く。
となりにいたファミリーも早々と撤収作業をしている。朝ごはんはもう食べたのかしら。

おさんぽ我が家も出発するのに、のんびりそんな撤収風景を見たり、パセ&ポプと散歩をしたり、ごはんを食べて、10時頃から撤収を開始した。
薄日が差してきて、明るくなり、雨は小降りになった。
幸いなことに撤収時は雨が止んだ。
幕体についている水滴を内側からぱんぱん叩いて弾き飛ばす。
ころころと水玉が転げ落ちていった。先日新品に座を奪われた先代リビングシェルの幕体は雨も朝露もスポンジのように吸っていたなぁ。新しいと水玉は転がるのよねぇ、と思う。メンテナンスすればいいことだけど。

撤収完了10時45分、撤収完了。
あたりはまた真っ白になってきて、雨が降り始めた。

行き止まり管理棟で挨拶をして出発する。
キャンプ場を出て左折、のはずがなぜか右折。前を走っていた車も右折したので続いていってしまったのかもしれない。その道は工事中で通行止めだった。昨日通れなかった台風で崩れた道へと続く道だろう。昨日正しく来られた左折する道へ戻る。
雲の中を抜けるナビは今日もびっくりするような道を案内する。直っていないようだ。
下るにつれて白さが増し、雲の中に突入してしまったようだ。右も左も数メートル先も真っ白な中、標識を頼りに少しずつ標高を下げていく。

やっと雲を抜けた。まるで飛行機みたい。

明正井路目の前上方に石造りの橋が現れた。その橋をくぐってから、車を停めてもらう。いったいなんの橋だろう。説明の看板があるようだったので、小雨の中走って見に行ってみた。
>> 明正井路
悲願のアーチ橋、と書かれている。詳しいことが書かれていなかったので帰宅後調べて見た。
長さ90m、高さ13m、幅4mの日本国内では最大規模(水路橋としては大分県内で最長)という水路用石造アーチ橋。
この水路は総延長175kmという長い灌漑用水路で、竹田市で取水し、17基(現在は14基)の橋を渡り、トンネルをくぐって、豊後大野市へ水を運び潤しているそうだ。設計に従事していた技師が心労から命を絶ったほど難工事でできたものらしいが、案内看板にまったく詳しいことが書かれていなかったのはとても残念に思う。

九州を駆け足でまわっているとあちこちに石橋を見かける。しかも水路橋であることも多い。「水の旅」(富山和子著)にもあるけれど、九州一円が水を引き、水を治め、水を渡すことに苦労したのだろう。
九州はまだ田植えが始まっていないところが多いようだった。関東以北をよく見ているわたしは、GWにはたっぷり水の張った田んぼに小さな苗がひらひらしている風景に馴染んでいる。年々枯れたままになって放られている水田が日本国中あちこちで見られるようになっているけれど。九州ではまだ水も張られていないところが多かった。昔の人たちが命がけで水を引いて出来た水田、これから田植えが始まるのであって、耕作放棄地ではないと信じたい。

竹田お昼過ぎに竹田に到着した。
歴史を感じさせる町並みにほほーっと声をあげつつも、立ち寄ったのはここでお風呂に入っていこうという魂胆からだった。
チェックしていたのは花水月と月のしずくという二箇所。他にはないかと駅の観光ガイド窓口に行ったみたが、案内してくれたのは調べていた二箇所で、他にはないとのこと。
車を走らせ、小さいほうの月のしずくに向かった。

パセ&ポプが少しでも安心していられそうな駐車場の端に車を駐める。
時間差で夫とお風呂に向かう。

月のしずくは天然温泉で、露天風呂もあったが景色を望むことはできず木の壁に囲まれていた。スタッフがお風呂、脱衣所の両方を頻繁に清掃していて、安全・清潔ではあるだろうけれどちょっとうざったい感じがしてしまうくらい出入している。

かなり年配のおしゃれな女性が、わたしの隣でドライヤーをかけている女性に話しかけていた。
-わたし、自分で運転してこのお風呂に来るのよ、わたしいくつに見える~?
-80過ぎているのよ、80歳!
その話になる前から、わたしの背後にも話しかけている気がしたので、80歳に反応してみた。
お風呂からあがって、わたしとは雲泥の差のばっちりお化粧をしているご婦人。
80歳を超えているなんて、とてもとても見えません。
それは本当。わたしは嘘を付かない、たぶん。

隣にいた女性は、東京から車中泊で来ている方だった。
– わたしはね、戦争で青春がなかったの。動員されて、好きなことなんて何も出来なかったのよ。あなた、何年?
– あら、わたしの息子は○○年なのよ。

車を運転できなくなったら、楽しみはなくなる、とそのご婦人は言っていた。
わたしの父も自分の運転で日本中を旅している。わたしたちと違ってその旅の形態はもちろん車中泊とかキャンプではないけれど…。父も自分で運転できなくなるときが来るだろう。免許更新のときだけでなく、教習所に行って適性検査を時々受けている。もし、不安要素が出てきたらきっとすぐに自らハンドルを放す覚悟をしているだろうと思う。わが父ながら、自分を制する姿勢には感服し、恐れ入る。
人に迷惑をかけるような、自己満足はやってはいけない。
そのご婦人も、父と共通する面があるような気がした。

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