唯一、今回の旅で行ってみようと決めていたところ。今回の…というより、決めていくのはかなり稀なこと。しかも観光スポットに行くことは珍しい。
子供の頃に行ったことはあるようだ。帰ってきてから親と話していて知ったけれど、記憶はなかったし、よみがえることもなかった。
まあ、今回は門前払いをくらってしまい、中の様子がわからないからかもしれないけれど…。
* * *
ナビが案内した道は鎌倉などの住宅街に入り込んでいくような狭い道。車一台が通れるくらいの道幅で、対向車がきたらどちらかがどこかで待っていてすれ違うしかない。本当にこの道でいいの?と不安に思うと、後ろからも何台か入ってきてる、とししたろがバックミラーを見て言う。
きっと、みんなカロッツエリアのナビなんだ、と私は内心思った。
石山寺には着いた。しかも正門ドまん前。
どうしろっていうの~???
駐車場は太い通りに面して位置しているらしい。正門前から出て太い道を右折してぐるっとまわる。駐車場は右折で入らなければならず、無愛想な案内のおじさんが鬼のような顔してダメダメと棒を振り回す。


石山寺に着いたのはお昼過ぎ。予定通りだったけれど、予想外に混んでいた。駐車場には車が列を作っている。だからおじさんが鬼の形相で棒を振ったのだろう。
有料なのか無料なのか、いったいいくらなのかわからないまま列に並んだ。近所の路上に車を駐めていく人がいるということは、おそらく有料なのだろうけれど…。
駐車場内に入って、はじめて小さな看板に書かれている料金表が目に入った。
これは故意にしていることなのだろうか。
ワンコインパーキングとか100円パーキングとか、基本となる時間を書かないパーキングが横行しているのも腑に落ちないけど、ワンコインPの場合は故意なのだろうと思う。
そして、石山寺は、また問題があった。
なんとか駐車場に止め、パセ&ポプと一緒におみやげ屋の並ぶ通りを抜けて、さっき通った正門へ向かう。


正門の前で写真を撮ったりしていると、中からシーズー連れの人が出てきた。
わたしたちも「さぁ、中へ」と、パセ&ポプもいるので脇の門から入っていく。
と、「寺院内にペット(犬猫)は持ち込まないで下さい」との看板が!!!!!


脇から入らなければわからなかっただろう。
書いてある看板はどこに向けているのか?という角度で置かれている。なんのための告知かわからない。
でも、見てしまったわたしたち。
パセ&ポプと一緒に入っていってなにか気分を害することがあったら、その方が嫌だ!ということでサッサと出てきた。
駐車場の件も、ペットに関する告知も、悪過ぎる。HPをみたって書いてない。どこかに書いてあったとしても見つけられないのでは意味がない。
わざわざ行ったけれど、パセ&ポプを置いて観光する気はさらさらないので(笑)、さっさと引き返す。



パセ&ポプと石山寺を後にして、周辺を少しだけ散策。
周辺は静かで、旧石山役場跡とか旧石山尋常高等小学校跡などがあった。

パセ&ポプを車に乗せて、ダッシュでお土産店を覗き、昔から好きな京都の一味としじみの佃煮を購入して、わたしは車に戻る。

ちょうどお昼だったので、ししたろさんが車を止めた一番近いお店に、持ち帰り用のしじみご飯を買い求めに行ってくれた。

ご飯が炊けるくらいの時間待った。
たぶん、炊いていたのだと思う。出来たてのしじみご飯。
熱々で膝の上に載せるのは憚るほど。
待った甲斐のある甘すぎず生姜の効いたとてもおいしいしじみごはんだった。
湖西道路を走る。おなかもほどよく満足してしまい、ハンドルおよび未定の行く先を握っているししたろさんに眠気が襲ってきた。
脇の道に降りて車を止め、寝不足解消のため仮眠する。
いくら深く眠れたと思ってもやはり寝不足。
D5の倒した3列目でししたろさんはしばし夢の中へ旅立ってもらうことにした。
が、シートベルトをはずしたパセ&ポプは喜んで3列目のししたろさんの所へ行き、それぞれ快適な場所を陣取ってしまう。ししたろさんはやっぱりパセ&ポプの隙間(笑)。
わたしは助手席で本を読んでいたけれど、目がくっつきつつあったので、そのまま目を閉じてしまった。
一時間後、目が覚めた。暑い。じんわりと汗をかいている。
車の右上方に、道路が走っている。
「ここはどこだったっけ?」
「暑ーっ」ししたろさんも目が覚めたらしい。
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