1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

初DELICA D:5 車中泊の旅 04 琵琶湖周辺

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再度、走り始める。
琵琶湖湖畔は所々渋滞で進まなくなる。これは信号や道路事情が原因? 進むときはスイスイなのに。

今夜のための買出しをしなくてはならない。なかったらなかったで、もちろん非常食もあるけれど、やっぱりそれは非常食で…(苦笑)。
できれば、この土地のなにかが買えたら一番いい。
でも、地元特産店もスーパーも見当たらない。


辺りは宅地開発された様子で、新しい家がいっぱいびっしりある。でも、スーパーがない。この辺りの方たちはどこで買い物をしているのだろう。
看板すら見つけられず、やっと出てきたセブンイレブンに寄ることにした。
着ぐるみを着たスタッフがお祭りのようにお店の前で焼き物を売っていた。駐車場が広大で、どんどんお客が入ってくる。
小さなトラックの荷台にぎゃーぎゃーわめいている10代の少年たちが乗っている車も入ってきた。琵琶湖湖畔で、サンルーフから顔を出す子供たちがいる車を何度か見かけた。東京近郊ではもう最近は見かけなくなった光景。わたしがたまたま見ていないだけかもいれないけれど…。怖い。親は子供を危険にさらしてなんとも感じないのだろうか。
子供たちに車の中でゲームさせたりDVD見せて静かにさせている親も多いみたいだけど…。
あ、話がそれてしまう。
セブンイレブンは千客万来だった。こんなに混んでいるコンビニは初めて見た。やはりスーパーが近くにないってことなのかしら。

日が傾いてきた。
琵琶湖での夕陽も綺麗だと聞いているけれど、そろそろ今夜の宿泊場所を決めなければいけない。琵琶湖からは離れて北へ向かう。
17時頃、林道へと入る。が、予定していた分岐した先の林道は通行止め、という冷たい表示が出ていた。

仕方なくもう一方の道へ。この道の先にはキャンプ場もあるらしい。しかし、その名前は「ピラテスト」。名前からして、怪しい団体が関係しているか、あるいは高規格&高価格キャンプ場と想像をめぐらせてしまう。
入っていった道はそのキャンプ場の関係している団体が管理しているらしく『入村料、有料』とあちこちに看板が掲げられている。どこからがその村でどこで料金を払うのかまったくわからないが。

この団体は何なのか、ネットで調べてみたら5件ほどしかひっかからなかった。
持ち帰った資料で再確認すると、「ピラテスト」ではなく「ビラデスト」だった。濁点だとずいぶん印象が変わる。



道路は完璧な舗装路で、歩き良さそうな散策路や、ひと休みには最適な東屋のある休憩所などもある。休憩所の広場はわたしたちには素晴らしい野営地に見えてしまったけれど、もちろんそこには『キャンプ禁止』と手書きではなく、お金をかけただろう文字の看板が立っていた。
道路脇はずっと山の斜面で、若葉に覆われていた。道幅が広がると交差点で、目の前に立派なログ作りの立派な受付けが現れた。受付より、見上げる高い丘の上にはレストランや宿泊施設があるようだ。ログハウスもあって、オートキャンプも出来るらしい。アウトドアとはあまり縁のないような白くて細い腕の青年たちやお化粧ばっちりの女の子たちが、受け付けで夕食を頼んでいる。BBQセットだろうか。
わたしはダンボ耳で彼らとスタッフのやり取りを聞きながら、料金表を探した。
一泊6000円! そりゃそうよね。確認しなくたってわかるわ。
すべてAC電源付、ほほ~っ。
電源なんていらないし…。この時間から入って、明朝早くに、出て行くのも憚られる。
場違いな雰囲気もする。
サイトの空きも聞かずに出た。
ネットでよくよく見ると、ここのキャンプ場は個別に炊事場・AC電源・野外炉・テントデッキ・常設テーブルセットがあるらしい。しかも2サイトごとに水洗トイレがひとつ。\(◎o◎)/
でも、そこまで設備があるなら6000円なら、お安いわね、多分。

でも、やっぱりわたしたちにはその設備いらない。
テレビコマーシャルもしているようなキャンプ場らしいので、紹介しましょう。
>> ビラデスト
初めてのキャンプなどには、綺麗で整っているようだし、いいかもしれない。

ビラデストのメインストリートは琵琶湖湖畔へと続いていて、林道に入るために左折したところから数キロ先に出る。一時間ほどかけて、ほとんど景色が変わらない場所にもどってしまった(笑)。
湖畔沿いのキャンプ場は文字通り、芋洗い状態。
道路と湖の間ほんの数メートルの細い敷地にぎっしりと、車とテント、タープが重なり合うように並んでいる。
ゴールデンウィークだから仕方ないとは言え、数年前に復活した琵琶湖湖畔のイメージがまた崩れてしまう。

2年ほど前に、大好きな作家のN氏が書いていたWEBでの連載を読んで、琵琶湖のイメージが変わった。その後、出版された本はわたしの宝物になっている。ただ、本の中ではこの湖がB湖になっているので、わたしもあえてここで本の紹介はしない。
でも、大好きなその作家が同じ趣味持っていたことに感激し、勝手に親近感を覚え、その本に書かれていたB湖周辺で、いつかカヌーを出して本を読みたい、と思うようになっている。
誰の本だったか、なんという本だったかも、今は思い出せないけれど、琵琶湖へと抜ける街道が出てきた。その道にもとても興味も持って、その心惹かれたれたことを執念深く今でも覚えている。いつか、歩いてみたい、と。名前を忘れてしまっては元も子もないのだけど…。
琵琶湖に通じる道、水でも山でも、なぜか興味をソソラレルらしい。

今回はこの琵琶湖周辺でゆっくりは出来ないけれど、今度訪れたときのために少しでも様子をインプットしておきたいと思っていた。
でも、もう、この湖畔のキャンプ場は覗く気になれない。
湖畔から離れたキャンプ場を見に行くことにした。

道の駅かなにかの大きな駐車場を備える施設の脇を通りかかると、ずらっと並んでいた古いスカイラインたちが目に飛び込んできた。いやこの書き方ではウソになる(苦笑)。わたしの目に飛び込んできたのは古い車がずらっと並んでいる様子。隣でスカイライン好きなししたろさんが、「すごいっ、スカイラインがいっぱいいる」とわめいたから、並んだ古い車たちがスカイラインとわかったのだった。興奮しているししたろさんのために写真を、と頑張ったけれど、わたしの腕もわたしのカメラもそこまでの力はなかった。ししたろさんのカメラで撮れば少しは違ったかもしれないけれど…。

ナビと地図で目星をつけたキャンプ場へ向かう。
暗い川沿いの道。嫌な思い出がよみがえってきた。昨年、ダックスファミリーという雑誌の監修のお仕事で向かった某キャンプ場のこと。
我が家史上最低最悪のキャンプ場&管理人だった。あまりにひどいキャンプ場だったのでそのレポさえ載せていないほど。雑誌には当然掲載しなければならなかったけれど…。
あぁ~似ている、あのときと似ている(+_+)。
口にするのも憚られたけれど、「似ているよね」とだけ言うと、ししたろさんも「うん」と。思い出していたらしい。

でも、あんなにひどいところは滅多にない。マイナスなイメージは暗闇に葬って進む(笑)。
暗闇にオレンジ色の明かりがひとつ、ふたつ見え隠れする。
近づいていくと、ものすごく明るいキャンプ場。外灯は数え切れないほどがたくさんあって、その下には所狭しと並んだテントやタープ。タープの下には目がくらむほど明るいランタンが煌々と光を放って、炭のにおいを漂わせて夕食の準備をする人々を照らし出している。
この風景は、健全で理想的なファミリーキャンプ場という雰囲気なのだろう。
広場では、おとうさんと娘たちが明るい外灯の下でバドミントンをしている。きっともうすぐおかあさんが呼びに来る。あれ、でも健全なファミリーキャンプの図ではたいていおとうさんがお肉を焼いているはずなんだけど…(苦笑)。
あまりに明るくてわたしたちなんて入る隙間なし、という感じだったけれど、一応聞いてみることにした。
ログハウスの管理棟に行くと、窓口から顔を出したおじいさんが「今日はいっぱいなんだよ。もうずっと泊まっている人たちもいてね。明日になると少し空くけど」と申し訳なさそうに話す。
わたしたちがお礼を言って出ようとすると、「あ、この先にね、テント張っている人たちがいるよ。誰も文句言わないから。水はないけどね」と教えてくれた。「ありがとうございます」と言って振り返ったとき、目の前の柱に『熊出没。注意』と書かれた紙が貼ってあった。

キャンプ場を出て、おじいさんが教えてくれた道に行ってみると、判断に迷う道。通行止めではないけれど、『この先危険』と書かれている。『熊出没』の貼り紙がフラッシュバックする。すでに暗い夜道。痴漢も怖いけど熊も怖い。今日はやめよう。
途中、お風呂に立ち寄って、最終的に用意していた宿泊場所に移動する。

そこはトンネルの向こう。
19時、このトンネルを抜けた。


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