昨晩洗濯しておいた服を物干しで干す。屋外に干すというのはとても開放的だ。うちはサンルームのような洗濯場所で干しているから新鮮に感じる。目障りじゃない場所、しかも綺麗な空気で山が見えて空が広い景色の中揺れる洗濯ものは気持ち良さそうだし、見ているわたしも気持ちいい。服じゃなくてわたしを干したい(笑。
パセ&ポプと伊万里駅の裏で軽く散歩をし、九州の天気予報を見ながら朝食にする。
ししたろ父と平戸へドライブに出かけることにした。
これでもか、というほどのドライブ日和。
パセ&ポプにもギリギリの暖かさ。
車を替えて良かった、と思う。2列は倒し2-3列目がパセ&ポプの場所になったけれど、こういうときは2列目の1シートを椅子に戻してわたしが座った。誰も窮屈な思いをしないですむ。
伊万里湾を右に眺めながら、平戸大橋へ向かう。
橋の通行料200円を払う。バイクでツーリング中のグループが現金を出すのに手間取っている。バイク乗りのししたろだからその気持ちがとってもわかるらしい。ひとりの人が3人分を払って時間の節約をしてくれた。順番が来たとき徴収員が「お待たせしてすみませんでした」と声をかけてきた。バイクの方と徴収員の暖かい心遣いがありがたい。最近はマナーのなっていない人が多いからとても心に響く。
橋の袂の公園に車を停めると、ししたろさんはパセリを伴ってすたすたと坂を登っていった。
展望台があるらしい。
ポプラを連れて、ししたろ父と後を追う。
橋より少し上の目線になった。展望台もあったので上がってみる。
海面に渦を巻いている様子が見える。
橋は補修中だった。去年2007年にクレーン船がぶつかったための修理らしい。
平戸にあるかまぼこ店に寄りたいというししたろ父のために、車を停める。
小さなかまぼこ工場とその直販店が立ち並んでいる。
平日のせいかどこにもお客はない。あじとエソのかまぼこ、ちくわと、揚げたかまぼこ(?)を購入。
短いストローで成形しているのがなんとも哀しく、味にも影響している気がしてしまう。川内かまぼこでいいのかな? そういえば一枚の写真も撮らなかった。あまりお奨めできるお味ではなかったからいいか(苦笑。
港内にはあちこちに魚の姿が見える。(画像では見えないけれど、じっと見ていると見えてくるかも!?)
釣り好きな父子は海を覗き込んで足が遅い。わたしは一足先にパセ&ポプの待つ車に戻った。その途中、漁港直売という小屋の生簀のたらいには真っ黒なイカが泳いでいた。
今度は生月大橋を渡る。
「一旦停止」が続くとなんとも新鮮!?
隠れキリシタンの島だったらしい生月島はその流れなのか人を信用しないという噂があるけれどほんとだろうか(苦笑。
確かにその歴史から民族の傾向も出てきそうだけど…。
生月島から見える小さな島は、迫害を受けて流れ着いた全島民が殺害されたという話もあるらしい。
その島とは橋を挟んだ反対側に小さな砂浜を見つけた。そこで過ごしてみたい雰囲気~^_^;
大バエ断崖という断崖絶壁に行ってみる。
一番近い駐車場は10台程度だろうか。すでにいっぱいで、すぐ脇のバス回転のため駐車禁止になっていスペースにも車が停まっていた。
下の駐車スペースに車を停めて歩いて登る。
藪に近道らしい人の踏み跡があるので、ししたろに続いて登ってみると、果たして行き止まりだった。そしてUターンして降りてくると少しでも近道しようとする分かれ道の踏み跡があった。みんなこのルートにはまっているらしい。罠だ!(笑。
素直に舗装された道を登っていく。
五月晴れのアスファルトはパセ&ポプにとって心配だったけれど、吹く風は涼しい。上り坂に人間はひいひいしたけれど、熱中症の心配などはないお散歩に最適の天気だった。
頂上に着くと陸地はすこんと落ちていて、柵を頼りに下を覗くとはるか100メートルほど下で小さな点になっている人たちが楊枝のような竿を出して釣りをしている。フネもたくさん出ている。
展望台からししたろ父が手を振っている。展望台だと思っていたのは灯台だった(苦笑。
大バエ灯台
リンク先のこのページの灯台はふるいのだろうか? 形が違っていて戸惑ってしまった。
わたしたちも上へ行こうと階段へ。ポプラはもちろん「抱っこ」をせがむので、ししたろが抱っこして階段を上がる。
階段を上がったところの方がよっぽど見晴らしが良すぎて恐いと思うのだけど、ポプラにはポプラの恐怖を感じる何かがあるらしい。
平気で柵の間から首を出す。
つばやちーけしきでつね
ぽーちゃん、こわくないの???
帰りはパセリが抱っこで降りてきた。
黄砂のせいなのかわからないけれど遠方は白く霞んで島々が見えない。
その昔客船おせあにっくぐれいすで福江に行ったとき、入港すら危ぶまれるほどの霧で、ずっと汽笛を鳴らしながら港に近づいたことがあった。たまたまわたしはそういうタイミングなのか、それともここはそういう霞みやすいところなのだろうか。
今回はそこまで真っ白ではないけれど壱岐、対馬を見ることができなかったのは残念。
断崖近くに広がる草原はコマーシャルや映画でも使えそうなほどピクニック風景にぴったり。
吹く風に輝きながらなびく草。
思わずごろっと横になりたくなる。
ピクニックシートを敷いて、ピクニックバスケットを置いただけで、絵に描いたようなピクニック風景が瞬時に出来上がる。
しかし記憶というのは勝手なものね。
釣った魚が記憶の中で成長するように、草もわたしの記憶の中で成長していた。
写真を見てみると、記憶の中の草の丈は倍くらいになっていた(笑)。
草原の向こうがいったいどうなっているのかぱっと見わからない。
映画なら空からきっとこの草原にいる恋人同士、家族を映し出すだろう。断崖絶壁とその上の草原でくつろぐ様子の対比はきっと見ごたえがあるはず。
はるか下にいる人たちはどこからどうやってそこにたどり着いたのだろうと疑問に思っていた。ちょうど、後からやってきたご夫婦のご主人が奥様に「この前はここからずっと下まで降りて行ったんだ」と話す声がが風に乗って聞こえてきた。いや、ほんとは耳ダンボで聞き耳を立てていたかもしれない。
ここから下に降りてゆくなんてすごいご主人だ!
ししたろ父は断崖下をよくのぞけるというところを見てから、わたしたちのあとを追ってきた。そして、親子とは似ているもので、さっさと草原を断崖に向かって歩いていく。
あぶないよ~という声なんて無視して。
だいじょうぶだよ~、と声が返ってくる。
確かに近づいて行って見ると断崖絶壁ではなく、なだらかに下っている。しかしどこで断崖になるか未だ端が見えない。
細い踏み跡も出来ている。なんだ、さっきのご主人この道を降りていったのね。
草原は思った以上に、そして目に入っていた以上に広がっている。
探検していくと少々幅のある道も現れた。
もっと探検していくと、車が通った轍のある道も発見した。
どんどん探検すると高速道路でも出てくるかもしれない(笑。
そういえば、ここまでの車道は驚くほどの高規格道路だった。GWでも走っている車はほとんど見かけなかった。道路特定財源でも使って作ったのだろうか。ぴかぴかの道が村を貫通していた。
「こんな道いらない」
ここに住んでいる人たちがこんな道を欲しているとは思えない。
喜んだのは誰?
車内はそんな話で持ちきりだった。
草原から断崖の下への道はぜひとも高規格にはしないでほしい。
帰路、パセ&ポプはピローをこんな風に使ってみせてくれた。
島の東側から来たので西側を通って橋へと向かう。
西側は断崖絶壁を車の中からも眺めることが出来る。石原橋展望所から鷹の巣トンネルに入る前にも左手には大きな壁が広がっていた。
北海道か東北かアメリカだったか記憶はもう薄いけれど似たような断崖を見上げたことがあったことを思い出す。我ながらはかない記憶力でびっくりしたけれど。
牧場で平戸牛らしい牛たちの姿を見ながら、所々出てくる棚田に関心して、島を一周する。
どんなに綺麗で素晴らしい景色が窓に流れていても、お昼寝を優先するパセ&ポプ。
橋を渡り平戸の漁港に戻ってきた。
さっきいたイカはまだいるだろうか。
見に行くと数も変わりなく、元気さも変わらず、水槽の中で泳いでいた。
赤イカを2杯買うと店の人が目の前でなにやらはじめた。
血抜きだそうだ。イカもするのね(^^ゞ
じっと見ていると、目の前で瞬時に変わったイカ。
なにが起きたのかわからないほどの素早さで色が変わった。
黒から白へ。
そして、殴られたわけでもないのに目の周りが青緑色になった。あとでの画像をご参照あれ。
「イカの変身はちょっとびびびっくいでしたね」
橋を渡って、スーパーに寄って買出しをする。
スーパーで買ったお刺身も驚くほどおいしい。巻き寿司だってびっくりの量と味。スーパーでこれだけってことはお寿司屋さんだったら…と目の色が変わる。
あ、そうだそうだ。今日は目の色が変わったイカがある! これならおすし屋さんにだって負けやしない。
家についてイカをさばく。
しかし普通のやりイカとは違ってエンペラが全身に付いている。
軟骨は太くはずすのに一苦労。
青緑色の目はぎろぎろと見るし、結構びびってしまう。
はずしたエンペラの食べ方がわからなかったので、ゲソとあぶることにした。
スーパーで買ってきたアジ(昨日も美味しかったから今日もまたアジ!)、平戸で買ってきたかまぼこを並べる。そして、パセ&ポプごはんのために買ってきていた野菜を少しもらってミズナと豚のサラダ。
やっぱり一番はイカ!!
厚くて歯ごたえもあり甘くてとろりとする。
これだけを食べるためだけでも平戸に行く価値はあるね、と3人は思った。パセ&ポプはかまぼことアジだったから、平戸に興味はないらしいけど。
よくわからない緊張感のない生き物になって寝ているパセ&ポプ(笑。
明日からまた走るから、今夜はゆっくり寝かせていただこうね~。
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