1997年からのお出かけレポです。時代により制作方法が違いお見苦しい、読みにくい箇所が多々あると思います。できる限り現代版に合わせるよう作業していますが、過去に頂いたコメント等が消えてしまうこともあります。ご容赦いただけたら幸いです。

放浪の春 02

この記事は約4分で読めます。

林道起点に2台の車が停まっていた。車の下から向こう側がよく見える林道向きの車が2台。林道に躊躇するような車ではない。その車の脇に、やはり林道の猛者と思える男性がふたり腕組みをして立っていた。
車を降りて見に行くと、『全面通行止め』と書かれた看板が林道入り口に立っていた。やられた~。今年はどこも雪が多く、なかなか暖かくなることもないので残雪も多いと聞いている。まだ開通していないもという不安は多少あった。しかし、この地域だったら大丈夫かもと確認してこなかった。大体確認できるのだろうか?

2台の車の男性方は目線をあげないまま無言で車に戻り、Uターンしていった。ここまではこんなに快適な道なのに…。日の当たらない路肩には雪が残っている…。林道にはまだ春が訪れていないってことね、きっと。

パセ&ポプと散歩しながら、名残惜しくうだうだとしていたら、通行止めのはずの林道を通ってこちらにやってきたバイクがいた。そして、通行止めの看板を避けるのにむっとしながら、なんとかバイクから降りずに出てきた。向こう側は開いているんですか? 通れるんですか?のししたろの問いに怪訝な顔のライダー。最後の最後に通せんぼの看板があるから「なんだ?」って感じたったのだろう。
看板を表側から見て、納得したような納得できないような様子だった。
この車でも逆側から行けるでしょうか?なんて問いに、大丈夫でしょなんておっしゃる。ほんと~っ?

あきらめていたししたろがまた微笑む(笑)。
逆側から入るのは林道向きの車じゃなきゃ難しいという情報を得ていたはずのししたろ。ここまで来る間にすっかりそのルート情報に洗脳されたわたし。だから無理だと信じ込んでいた。なのに、今来た道を引き返し(どっちにしろ引き返すしかないけれど)、ぐるーっと回ってB地点から入っていくつもりらしい。

途中にオートキャンプ場がある。
一応、予定の野営地がダメだった場合の候補のひとつにしていたところ。
行きにも横目で見ていたが、候補から瞬時に落っこちた。

お天道様が真上にいる頃から焚き火を熾し、ほっと一安心したのか寝転がっているらしいおとうさんの姿が見えた。のろしのように煙があがっているところもある。コマーシャルに出てきそうな青々とした芝の上にスクリーンテントを建て、ピカピカのキッチン用品が並び、おとうさんと子供たちがボール遊びをしている。
のどかで整っていて申し分のないキャンプ場。集っている人たちも、正しいオートキャンプを実践している申し分のないファミリーキャンパー方という感じがする。
でも? だから? わたしたちは異分子の気がした。綺麗過ぎるキャンプ場は敷居が高いこのごろ。
キャンプ場脇を行ったりきたりする赤い車はいったいなにしているんだ?と不審に思われたことだろう。入っていって、地べたでごはん食べたりしたらもっと不審がられたかも。

* * *

分岐まで戻り、林道のB側へ向かう。
そこまでは、この分岐から通行止めの看板があった林道までの距離より長く、1時間弱走ることになる。ここでも候補にしていたキャンプ場横を通り抜けたが、うわさどおり閉鎖されたらしくしっかり門が閉ざされていた。閉鎖しても使える状態にしてくれているところもあれば、何人たりとも入れてやらないといったかたくなな拒否の仕方をしている場所もある。ここは後者。
目的の野営地がNGだった場合、もうわたしたちは手持ちの駒がない。
林道は無理だとししたもわたしも薄々思っていたので、野営地探しの旅がすでに始まっていた。



湖際にあるドライブイン。がらがらの駐車場に椅子を出して、なにかを眺めているおじさんがいた。
そのおじさんの目の前を通り過ぎて、橋を渡り林道へ突入する。
入る前から危険なにおいがする道だった。とてもとても普通の車じゃ無理。戻るのだって大変だろう。それでもししたろはダメだったらすぐ引き返すからと入っていく。
明るい道ではなかった。GOLFではおなかを擦ってしまうような石はあちこちに転がっているし、でこぼこや路肩の崩れなど、罠があちこちに仕掛けられている気がした。リアシートで寝てられないっとパセ&ポプが嘆く。

20分ほど走っただろうか。これ以上は危険だと、やっと決心してくれてバックすることになった。車を降りて誘導するわたしの足元に、誰かの落し物があった。いったい誰のものだろう? 写真も撮ってきたけれど、掲載は見合わせ中。

今入ってきた林道入り口に戻っていくと、林道バリバリの車が入ってきた。行くぞ行くぞと意気揚々と入ってきた様子だったが、そんな道からゴルフが出てきて驚いていた。もしかしたらプライドを傷つけてしまったかもしれない。
林道のレポで、メルセデスとすれ違ったときはさすがに驚いたと書かれていたものがあり、それは父だったかもしれないと笑ったことがある。今回の我が家のゴルフとすれ違った方もかなりぎょっとしていたけれど、大丈夫、わたしたちはすごすご撤退してきたところですから^_^;。

(レポをアップしてからルートに関しての出来事を思い出し、追記^_^;。
そして、B地点から入る道は走りやすいと書かれている情報もちゃんとあった。なんとわたしの情報は間違っていなかった! しかし、実際に走ったわたしたちは全然走りやすい道なんかじゃないと知っている。走りやすいのは、林道向きの車体と道がずっと離れて道の凹凸なんて関係ない車だけ。とすると、いつかリベンジと思っていたこの計画、今のGOLFでは無謀ということだろうか…。)

さて、すでに16時に近い。わたしたち、これからどこへ行こう。

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