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	<title>ぴょんぴょん・おーじ-おでかけ・ぴょんぴょん &#187; 車中泊/P泊</title>
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	<description>ペットとおでかけ、アウトドア ～キャンプ・カヌー・カヤック・ウォーキング～、くるま旅～ドライブ・車中泊～</description>
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		<title>懐かしくも新鮮な長野放浪　04</title>
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		<pubDate>Tue, 04 Jan 2011 06:39:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
				<category><![CDATA[2011]]></category>
		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[信越(新潟・長野)]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊/P泊]]></category>
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		<category><![CDATA[長野]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>車中泊していたのは5台ほどだったろうか。広い駐車場はいっぱい空いている。
道の駅の旗がぱたぱたと踊っていることから外は風が吹いているらしい。
昨日の朝のように窓がばりばりと凍っているわけではなかったので、昨日よりは温かいように思った。が、外に出ると体感温度は今日の方が寒い。ダウンジャケットのファスナーをきっちり上まで閉める。
パセ&#38;ポプと朝一番の散歩。パセ&#38;ポプのおひげも風に踊る。</p>
<p>車を釜無川の河原に移動して車内で朝ご飯を食べることにした。
</p>
<p></p>
<p>川を眺めながら食事を終え、また道の駅の前の駐車場へ戻る。</p>
<p>車中泊していた車はすっかりいなくなっていた。みんな行動が速い。と思ったけれど、我々がのんびりしすぎているとも言える。</p>
<p>ドライブ途中に道の駅に立ち寄る車もちらほら現れるようになった。しかし、とても少ない。パセ&#38;ポプのことを見かけて「かわいい〜」と声をかけてくれる。</p>
<p>10時近くなってやっと道の駅を出発した。やる気あるの?と言われそうなくらい遅い出発。
まぁ、焦ることはありません。のんびりいきましょう。今年のわたしのテーマでもあります。あれ? のんびりじゃなくて丁寧に…だったはず。
まぁまぁまぁまぁ。</p>
<p>目的地は前から行ってみたかった廻り目平。もう10年近く前に友人から是非と薦められたものの、前述したように長野は避けていたので訪れるチャンスがなかった。
そのキャンプ場の先、秩父へと抜けている林道がある、らしい。
もしそれが冬期通行止めならば、また出発地点近くまで戻ることになってしまうが、そんな無駄もいいだろう。
何しろ今日も目が覚めるような青空が広がって、雪がまぶしい。</p>
<p>道中、ネットで調べると、やはり予感は的中し、林道はこの時期通行止めだった。というか、この林道は通れる時間さえ決まっていて、通行するのはなかなか至難の業らしい。夕方17時には閉まってしまい、夜間は通行禁止。毎年だいたい毎年11月25日から翌年4月30日までは冬期通行止め。</p>
<p>戻るしかなさそうだが、先に進む。
もう何年も避けて来た清里を通るルート。ガソリンをどこかで入れたいが、ルート上にはないとナビが言う。
ナビには載っていない一軒のスタンドが前方に現れた。この先にあるかどうかは不明。
というわけで価格の書かれていないスタンドに入る。果たして、価格は高かった。長野っていつも高く感じる。そんな風に感じているのはわたしだけ?とネットで調べてみたら、やはり長野は高いらしい。</p>
<p>ナビに清泉寮の表示が出ていたので、通ってみることにした。前回来たのはいつのことだろう。静かな道を進んで行く。</p>
<p>店員さんしかいないがらんとしたキープファームショップに寄り、ソフトクリームをいただく)パセ&#38;ポプ、ごめん)。
店員さん曰く、昨日まではとても賑やかだったそうだ。</p>
<p>きっと、まるで違う光景が広がっていたのだろう。</p>
<p>大好きな作家梨木香歩氏の「西の魔女が死んだ」が映画化されたときのロケ地がここにある。「西の魔女」は、氏の作品の中ではどちらかと言えば好みの作品ではないのだけど、若かりし頃役者の勉強もしていた私としては別な意味でも興味があった。しかし、今は公開されていないのでどうせ入れない。するすると素通りして、雪の道を進んで行く。</p>
<p>川上町に到着した。
夫の好きな作家のひとりがこの町に暮らしているそうだ。</p>
<p>この景色を眺めてどんな暮らしをしているのだろうと想像するとわくわくする。</p>
<p>空がとても広い。</p>
<p>そして、その町の先は、今の時期どこにもつながっていない。
世界の果て、のような感じ。</p>
<p></p>
 「懐かしくも新鮮な長野放浪」シリーズの前のページ &#187;  &#171;「懐かしくも新鮮な長野放浪」シリーズの次のページ ]]></description>
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	</item>
		<item>
		<title>懐かしくも新鮮な長野放浪　03</title>
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		<pubDate>Mon, 03 Jan 2011 14:49:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
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		<category><![CDATA[温泉]]></category>
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		<category><![CDATA[長野]]></category>

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		<description><![CDATA[<p></p>
<p>辺りは段々と雪の残る景色になってきた。</p>
<p></p>
<p>一茶記念館の前を通り、交差点で信号待ちをしていると、夫がここ来たことがあると言った。
わたしにも覚えがあった。</p>
<p>戸隠で行われたSPW(戸隠～野尻湖 TOP)に向うときのことだ。都内を出たのが15時を過ぎていて、すっかり暗くなってからの到着だった。そのときにこの交差点にある酒屋さんに寄ったのだ(確か…^^;)。
戸隠はその後も来ているし…。やはりいつも素通りしている辺りらしい。</p>
<p>今回の目的地としていた黒姫に着く。
道の駅(しなの)を見つけたので、電車の駅ではなくそちらに向った。</p>
<p>駐車スペースはまるで会津のように雪が積もっている。
とにかくおなかが空いていた。もうおいしいお蕎麦を、なんていう贅沢なことは考えていられない。
パセ&#38;ポプにはしばしシュラフとブランケットでもふもふしている車内で待っていてもらう。</p>
<p>とにかく空っぽのおなかを満たすことだけという食事をして脇目もふらずにパセ&#38;ポプの素へ戻る。
なぜか駐車スペースの片隅だけ、雪が融けている。施設の入り口や利用しやすい場所はぐしゃぐしゃに汚れた雪があった。車が雪を載せてやって来て置いて行くのだろうか。
車を移動してパセ&#38;ポプの気晴らしに少しだけ散歩をする。
せっかく雪の無い場所を選んだのに、雪の山の上に入って行く男子たち。夫もパセ&#38;ポプもいたずらっこのようだ。</p>
<p>さて、今夜の宿泊場所はどこにしよう。
この辺りで温泉のある道の駅でいちばん近いのはぽかぽからんどみあさ。
とりあえず、そこを今晩の宿泊地にしよう。
次は夜ご飯の心配。お昼を食べたばかりだが、夕食のことも考えておかなければ食べはぐってしまう。
パセ&#38;ポプのごはんはすでにコッヘルに移して自然解凍している。
これまで通ってきた辺りの様子から、大きな街にでなければ車内で食べられるような持ち帰りのお惣菜などは手に入らないだろう。
どんより低い位置に鈍色の雲が入り込んで来た。らちらちらと砂のような氷のかけらが落ちて来ている。風も吹いているから近くの樹に積もった雪が散らされて舞っているのだろうとも思ったが、どうやら降り出しているらしい。
黒姫はこのまま離脱、と夫は長野に向けて高速へとハンドルを切った。
えーっ、黒姫は辿り着いただけ!?
空模様と比例するようにわたしの雲行きも怪しくなった。</p>
<p>上信越道は目的地とは真逆の東に向ってどんどん進んでいる。
これでいいの?
上信越道はなぜか、野尻湖の西側から南に回り込みその後東へと突き進み、斑尾高原にタッチしてから千曲川に沿って南西に降りてゆく。どんな力が働いていたんだろう、などと考えてしまう。
いつも素通りしている黒姫近辺までせっかくきたのに、高速に乗ってしまってワープしてしまうのは面白くなかった。
下道でふらふらと動くのが好きなのだ。
もちろん夫もそうなのだが…。</p>
<p>では、もう高速を降りよう。少しは時間の節約ができたし、と降りたのは小布施ハイウエイオアシスPAだった。ここ知っている。以前もここから降りて、アップルラインを通っている(初DELICA D:5 車中泊の旅　13 長野)。ここははじめての町や道じゃない。</p>
<p>ナビで、ゴール地点へと伸びる直線が向っている方向にある山の上に雲がかかり始めた。その山を越えた向こう側に目的地はあるはず、とナビを見る。
ゴール地点あたりをスクロールしてみると、画面の端に「青木湖」がちらっと見えた。
「青木湖!?」
想像している方面と違う。</p>
<p>青木湖は、D5にしてすぐに車中泊の旅として立ち寄った方面だった。(初DELICA D:5 車中泊の旅　12 仁科三湖～白馬)
今回は出来るだけ、久しぶりか、訪れたことのない方面に行きたかったのに。</p>
<p>夫は山の上の黒い雲が気になっているようだった。</p>
<p>他に温泉があってP泊出来そうなところ…と探す。
なぜか、今さっきまでいたところの近くにある施設の情報が出てくる。今更戻るのは、あまりに哀しい。
距離も少し遠くなるし、今朝出発した場所に近いところになってしまうが、温泉があって快適に過ごせそうな道の駅を見つけた。
というか、他には見つけられなかった。</p>
<p>ベイシアを見つけて、今夜と明日の朝のごはんを調達する。</p>
<p>今夜の宿泊先まで100km以上ある。
少し空が頬を染めたように赤くなり始めた頃、更埴から長野自動車道にのった。
トンネルを抜けると、そこはもう暗闇だった。
そして、左手には、壁の向こう側に諏訪湖が広がっていた。おそらく間近に諏訪湖を囲む宝石のような灯りに気を取られないようにという目隠しなのだろう。高 速道からはほとんど見えないようになっていた。これまで中央道を東京方面に帰るときに諏訪湖を見たことがあったか、という話になった。見たことがあったよ うな気もするし、見えなかったような気もする。それほど曖昧で、自信のない記憶。</p>
<p>今朝高速を降りた諏訪南を過ぎ、次の小淵沢ICで降りる。
ほどなくして目指していた道の駅蔦木宿に到着した。</p>
<p>18時過ぎ、温泉目的の車が多いのだろう。それほど賑やかな雰囲気ではないが、駐車スペースは半分近く埋まっている。
ダウンのファスナーを首までしっかりしめないと辛いほど冷たい風が吹いていた。
パセ&#38;ポプの散歩とごはんを温めを分担し、パセ&#38;ポプの夕食を済ませてから、時間差で温泉に向う。</p>
<p>奥まった場所にある温泉施設「つたの湯」は、入って行くと、おばさんがひとり座っている受付があり、その隣に二台ある自動販売機でチケットを買うよ うになっていた。しかし、大人600円と書かれているボタンの脇にはバツ印がついていて買えないようになっている。もう一台で買うのか、と見てみるがやは りバツ印が付いている。
戸惑っていると、そのおばさんが杓子定規に声をかけて来た。
しかし、「ボタンを押してください」と言うだけで、助けにはなってくれない。
自動販売機をよく見れば昼間用と夜間用で値段が違うボタンが並んでいた。
どうやら、もう夜間料金になっていて、買えるのは販売機の下の方にある夜間料金のものだった。</p>
<p>おばさんに、出て来たチケットを渡す。
ロボットのように決まりきった台詞を話す。</p>
<p>女性用の赤いのれんをくぐって入ると、予想より狭い脱衣所が目の前にあった。
混んだら手狭な感じ。
キー付きのロッカーもあって「100円」の文字が目に入って来た。
100円を用意して、貴重品でもないけれど念のためロッカーに入れようと近くに行くと、「100円は要りません」と書かれていた。同じように間違いをしている人たちは、私以外にもいて、ホッとした。が、それは案内不足ってことよね。</p>
<p>内風呂、露天風呂、サウナやジャグジーがある、と事前に情報は仕入れていたのに、実際入って行くとどこにあるのかがまったくわからない造りになっていた。
常連の人たちはもうわかっているのだろうが、初めてでは無防備な姿でうろうろさせられるのは、辛い。
夫は露天風呂があることすらわからなかったそうだ。あることを事前に知らなければ、わたしも内風呂しか入れなかっただろう。</p>
<p>中の人は気付きにくい。
誰も教えてくれない。
人の振り見て我が振り直せ。
何をやっている立場でも、それは肝に銘じなければ、と思う。</p>
<p>さて髪をしっかり乾かさなければ、すぐに冷えて病院へ行くはめになってしまう。というのは、子どもの頃に長い髪だったわたしは旅先でしっかり髪が乾 いていなかったようで、風邪をひいてしまったことがある。頭ががんがんに痛くなって、早朝、まだ朝が白々と明けるような時間に旅館の人に紹介されたらしい 病院へと親と向った。古めかしい建物で床もぎしぎし音がしそうな医院には、その雰囲気によく似合う古めかしいおじいさん先生が白衣を着て診察してくれた。 そして、私はそれまでもそれからもあのとき以上に痛い注射はない、と思うほどの注射をされた。
だから、髪はきちんと乾かさなければいけない。あのおじいさん先生がまた現れそうだ。</p>
<p>持参している強力でイオンも出るドライヤーを片手に、鏡の前へ行く。
コンセントは五カ所くらい、洗面台脇の各所にあった。備え付けのドライヤーは二台。少ない気がするけど、みんな持参のものを使うのかな、と思っていた。
コンセントに自分のドライヤーを差し、さあ髪を乾かそうと思ったとき、並んでいる鏡の真ん中あたりに貼られている紙が目に入った。</p>
<p>「備え付け以外のドライヤーは使わないでください。ブレーカーが落ちることがあります」</p>
<p>えぇっ!
それはイヤだ。乾かしている最中に、突然真っ暗になって、きっとお風呂に入っている人たちだって悲鳴をあげる。
どたどたどたときっとスタッフの人たちが慌てて走る。
原因はどこだ!?
わたしのドライヤーを見つけて、犯人はこいつだ!ってみんなに白い目で見られる。</p>
<p>ぶるぶるぶるっ。
まだ水を十分含んでいる髪を振る。
慌ててコンセントからマイ・ドライヤーを抜いた。
図体が大きくて重い、備え付けのドライヤーをお借りする。腕が痛くなる。</p>
<p>時間をかけ、なんとか病院へはいかずに済むだろうくらいに髪を乾燥させて、車に戻る。たくさんのスペースを埋めていた車はずいぶんいなくなっていた。
ししたろはすでに車の中で、パセ&#38;ポプとくつろいでいる。
道の駅に到着してから2時間ほどで、わたしたちものんびりする時間を迎えた。</p>
<p>スーパーで買って来た、特に何の特色もない夕食。
でも、わたしたちにとってはこれが素晴らしい夕餉。</p>
<p>パセリとポプラと一緒にべたべたと過ごせる空間、時間。</p>
<p>郷土料理です、と恭しく出される旅館での食事より、スーパーの特売マークがついているようなお惣菜の方が、パセ&#38;ポプと過ごす時間をなにより大切にしたいと思うわたしたちにとっては、美味しく感じるのだ。というか、美味しいのよね。</p>
<p>昨日はパセリがへそ天だった。
今夜は、足下の場所を見つけて丸くなった。
ポプラは私の左側で、明け方へそ天になり、わたしのことを後ろ足で邪魔者扱いした。</p>
 「懐かしくも新鮮な長野放浪」シリーズの前のページ &#187;  &#171;「懐かしくも新鮮な長野放浪」シリーズの次のページ ]]></description>
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		<item>
		<title>懐かしくも新鮮な長野放浪　02</title>
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		<pubDate>Mon, 03 Jan 2011 06:53:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
				<category><![CDATA[2011]]></category>
		<category><![CDATA[信越(新潟・長野)]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊/P泊]]></category>
		<category><![CDATA[上信越道]]></category>
		<category><![CDATA[八ヶ岳PA]]></category>
		<category><![CDATA[戸隠]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊]]></category>
		<category><![CDATA[長野]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>1月3日の朝、八ヶ岳PAはマイナス5度だった。
昨晩空いていたPAは、驚くことに目が覚めると車で埋まっている。
駐車場の端っこに駐めていたのだが、GWじゃあるまいし、隣のゼブラゾーンに停める車はいないだろうなんて思ったのは甘かった。ゼブラゾーンなど関係なく、新しく入って来た車は駐車スペースではない隙間を見つけて停まっている。
スキー板、スノーボードを車の屋根に載せた車が多い。</p>
<p>フロントウィンドウはサンシェードという名の目隠しをつけていたが、一面結露がしゃりしゃりと凍っていて、冬の北海道の氷の下から見ているようになっている。
カーテンを開けると八ヶ岳が背後に見えた。</p>
<p>さすが八ヶ岳と名のつくPA。</p>
<p>
パセ&#38;ポプに温めたごはんをあげて、PAから外に出て散歩をする。
甲斐駒ケ岳と八ヶ岳の間。
どこからか続いている水路を走る水。
幹を棘で覆った木。
葉を落としたヤマブドウ(たぶん)。
東京からやってきたあずさ号が、足下の橋をくぐり抜け、松本へと向かって走り去った。
わが家の男子は覗き見がお好き。水路や線路を覗き込む。

9時を過ぎてPAを出発する。
車が動き出すと、パセリはすぐピローを抱きしめてくうくう寝る。ポプラは外を眺めていた。</p>
<p>背後には富士山がそびえている。</p>
<p>高速を走っていても面白くないので早々に諏訪南で降りることにした。
前方にも、右も左も、後方にも、山の姿。
会津の、道の端から山まですべて真っ白の景色とはまったく違った長野の景色。
全国的に雪が多いとニュースで聞いていたが、さんさんと日が降り注いでいて車にいるとまるで春のようで、遠く雪を被る山が見えるのが不思議になる。
白樺湖近くなって、細い道を選ぶと道路にも雪が残っていた。
凍った白樺湖の湖畔に足漕ぎ白鳥が勢揃いさせられている。渡ることも出来ず、春までそこでじっとしている。
白樺湖畔の駐車場に寄ると、そこに建つ施設の入り口前に5-6人の人が待っていた。町役場かなにかと思っていたら、すずらんの湯という温泉施設で、そのオープンを待つ人たちが寒い中に佇んでいたのだった。</p>
<p>白樺湖近辺はやはり観光地らしく、車も人もたくさん往来している。
これからスキーやスノーボードを楽しもうと、車を停め降りて来る人たちも沢山いた。
ここに来たのはいつのことだったか思い出せない。来たこと、通りかかったことは何度かあるはずなのに、記憶というのはこんなにぽっかりと消えてしまうものなのか、と哀しいくらい思い出せない。</p>
<p>白樺湖を離れると、また道路からはすっかり雪が消え、乾いた空気の青い空が広がった。
「マルメロの駅ながと」という名前の道の駅が道沿いにあるらしい。
とりあえず車を滑り込ませた。が、普通の道の駅と違って、商工会館やつけもの処、食事処、コンビニなどのいくつもの建物がまるで他人のように建ち並んでいて、どこに車を停めてどこへ行けばよいのか戸惑う配置だった。
奥には温泉施設「やすらぎの湯」もあって、車が並んでいる。</p>
<p>はじめて訪れた者にとってはわかりにくいけれど、常連になればとても快適な気がする。
夫が汚れた窓を拭きたいと言うので、だだっ広い駐車場の端っこに車を停めて、わたしとパセ&#38;ポプはふらふらと散歩して過ごす。</p>
<p></p>
<p>給油したいがこの辺りはガソリンスタンドがとても少なかった。
ナビで探しても、すでに閉店していたり、跡形もなかったり…。
ずいぶんと昔、北海道で日曜日にスタンドが閉まっていて(東京近郊では開店)焦ったことを思い出した。やっと見つけた古めかしいスタンドに滑り込んだ。残量はまだ半分ほどあったけれど、この調子では次にいつ補給出来るかわからない。少しでも、入れておくことにする。</p>
<p>そろそろお昼。</p>
<p>予定のルートを変更して、ツーリングマップに書かれている評判が良いというお蕎麦屋さんに立ち寄ることにした。
思いがけず大きな看板が登場したが、まさかその細い道を曲がるとは思わずその先にあるものと進んで行くと、行き過ぎたことに気付きUターン。再び戻ってこじんまりとした田畑の中の集落に入って行く。案内は見かけた大看板のみ。
住宅が集まっている道を入って行くと、通り過ぎた小さな交差点の奥に「そば」というのぼりがはためいていた。慌てて車をバックして右折する。
店という建物ではなく、個人宅という佇まい。その道を挟んだ向かいに駐車場があった。
残念ながらお休みらしい。だったらのぼりを出さないでいてくれたらいいのに(苦笑。
食べ物の恨みはおそろしいですからね～。根に持ちますよ。いつか食べにまた来よう、と(笑。</p>
<p>ところで、さっきからとても気になっているのが、お正月飾り。
お正月休みにあちこちの地方に出かけると、その地方の独特のお正月風景に出会える。その中でも、ただドライブしているだけで気付くのは門松や松飾り、注連飾りの違い。</p>
<p>ご先祖様が帰る家を間違えないように、昔は各家で作る場合、注連飾りは少しずつ違えていたらしい。が、そういうものとは違うようだ。
先ほどから目に入って来ているのは笹と無造作に枝を伸ばした松による、申し訳ないけどぼさぼさと見える松飾り。
そして、縄のれんのような藁をバックに橙(みかん?)などの縁起物が載せられている。</p>
<p>変、と思ったが、わが家近辺で見かけるまっすぐな松に紙をかけただけのものは略式になっているものだそう。
紙に印刷された税金で作られたものを貼っているお宅もある。政教分離のはずなのに、なぜ税金で正月飾りのまがいものを作って配るのだろう。</p>
<p>などと考えながら、長野の街を通り抜ける。
ナビが案内したのはなんと善光寺の正面に出る道だった。
</p>
<p>
あたり段々と雪の残る景色になってきた。</p>
<p>一茶記念館の前を通り、交差点で信号待ちをしていると、夫がここ来たことがあると言った。
わたしにも覚えがあった。
戸隠で行われたSPWに向うときのことだ。都内を出たのが15時を過ぎていて、すっかり暗くなってからの到着だった。そのときにこの交差点にある酒屋さんに寄ったのだ(確か…^^;)。
戸隠はその後も来ているし…。やはりいつも素通りしている辺りらしい。</p>
<p>今回の目的地としていた黒姫に着く。
道の駅(しなの)を見つけたので、電車の駅ではなくそちらに向った。</p>
<p>駐車スペースはまるで会津のように雪が積もっている。
とにかくおなかが空いていた。もうおいしいお蕎麦を、なんていう贅沢なことは考えていられない。
パセ&#38;ポプにはしばしシュラフとブランケットでもふもふしている車内で待っていてもらう。</p>
<p>とにかく空っぽのおなかを満たすことだけという食事をして脇目もふらずにパセ&#38;ポプの素へ戻る。
なぜか駐車スペースの片隅だけ、雪が融けている。施設の入り口や利用しやすい場所はぐしゃぐしゃに汚れた雪があった。車が雪を載せてやって来て置いて行くのだろうか。
車を移動してパセ&#38;ポプの気晴らしに少しだけ散歩をする。
せっかく雪の無い場所を選んだのに、雪の山の上に入って行く男子たち。夫もパセ&#38;ポプもいたずらっこのようだ。</p>
<p>さて、今夜の宿泊場所はどこにしよう。
この辺りで温泉のある道の駅でいちばん近いのはぽかぽからんどみあさ。
とりあえず、そこを今晩の宿泊地にしよう。
次は夜ご飯の心配。お昼を食べたばかりだが、夕食のことも考えておかなければ食べはぐってしまう。
パセ&#38;ポプのごはんはすでにコッヘルに移して自然解凍している。
これまで通ってきた辺りの様子から、大きな街にでなければ車内で食べられるような持ち帰りのお惣菜などは手に入らないだろう。
どんより低い位置に鈍色の雲が入り込んで来た。らちらちらと砂のような氷のかけらが落ちて来ている。風も吹いているから近くの樹に積もった雪が散らされて舞っているのだろうとも思ったが、どうやら降り出しているらしい。
黒姫はこのまま離脱、と夫は長野に向けて高速へとハンドルを切った。
えーっ、黒姫は辿り着いただけ!?
空模様と比例するようにわたしの雲行きも怪しくなった。</p>
<p>上信越道は目的地とは真逆の東に向ってどんどん進んでいる。
これでいいの?
上信越道はなぜか、野尻湖の西側から南に回り込みその後東へと突き進み、斑尾高原にタッチしてから千曲川に沿って南西に降りてゆく。どんな力が働いていたんだろう、などと考えてしまう。
いつも素通りしている黒姫近辺までせっかくきたのに、高速に乗ってしまってワープしてしまうのは面白くなかった。
下道でふらふらと動くのが好きなのだ。
もちろん夫もそうなのだが…。</p>
<p>では、もう高速を降りよう。少しは時間の節約ができたし、と降りたのは小布施ハイウエイオアシスPAだった。ここ知っている。以前もここから降りて、アップルラインを通っている(初DELICA D:5 車中泊の旅　13 長野)。ここははじめての町や道じゃない。</p>
<p>ナビで、ゴール地点へと伸びる直線が向っている方向にある山の上に雲がかかり始めた。その山を越えた向こう側に目的地はあるはず、とナビを見る。
ゴール地点あたりをスクロールしてみると、画面の端に「青木湖」がちらっと見えた。
「青木湖!?」
想像している方面と違う。</p>
<p>青木湖は、D5にしてすぐに車中泊の旅として立ち寄った方面だった。(初DELICA D:5 車中泊の旅　12 仁科三湖～白馬)
今回は出来るだけ、久しぶりか、訪れたことのない方面に行きたかったのに。</p>
<p>夫は山の上の黒い雲が気になっているようだった。</p>
<p>他に温泉があってP泊出来そうなところ…と探す。
なぜか、今さっきまでいたところの近くにある施設の情報が出てくる。今更戻るのは、あまりに哀しい。
距離も少し遠くなるし、今朝出発した場所に近いところになってしまうが、温泉があって快適に過ごせそうな道の駅を見つけた。
というか、他には見つけられなかった。</p>
<p>ベイシアを見つけて、今夜と明日の朝のごはんを調達する。</p>
<p>今夜の宿泊先まで100km以上ある。
少し空が頬を染めたように赤くなり始めた頃、更埴から長野自動車道にのった。
トンネルを抜けると、そこはもう暗闇だった。
そして、左手には、壁の向こう側に諏訪湖が広がっていた。おそらく間近に諏訪湖を囲む宝石のような灯りに気を取られないようにという目隠しなのだろう。高速道からはほとんど見えないようになっていた。これまで中央道を東京方面に帰るときに諏訪湖を見たことがあったか、という話になった。見たことがあったような気もするし、見えなかったような気もする。それほど曖昧で、自信のない記憶。</p>
<p>今朝高速を降りた諏訪南を過ぎ、次の小淵沢ICで降りる。
ほどなくして目指していた道の駅蔦木宿に到着した。</p>
<p>18時過ぎ、温泉目的の車が多いのだろう。それほど賑やかな雰囲気ではないが、駐車スペースは半分近く埋まっている。
ダウンのファスナーを首までしっかりしめないと辛いほど冷たい風が吹いていた。
パセ&#38;ポプの散歩とごはんを温めを分担し、パセ&#38;ポプの夕食を済ませてから、時間差で温泉に向う。</p>
<p>奥まった場所にある温泉施設「つたの湯」は、入って行くと、おばさんがひとり座っている受付があり、その隣に二台ある自動販売機でチケットを買うようになっていた。しかし、大人600円と書かれているボタンの脇にはバツ印がついていて買えないようになっている。もう一台で買うのか、と見てみるがやはりバツ印が付いている。
戸惑っていると、そのおばさんが杓子定規に声をかけて来た。
しかし、「ボタンを押してください」と言うだけで、助けにはなってくれない。
自動販売機をよく見れば昼間用と夜間用で値段が違うボタンが並んでいた。
どうやら、もう夜間料金になっていて、買えるのは販売機の下の方にある夜間料金のものだった。</p>
<p>おばさんに、出て来たチケットを渡す。
ロボットのように決まりきった台詞を話す。</p>
<p>女性用の赤いのれんをくぐって入ると、予想より狭い脱衣所が目の前にあった。
混んだら手狭な感じ。
キー付きのロッカーもあって「100円」の文字が目に入って来た。
100円を用意して、貴重品でもないけれど念のためロッカーに入れようと近くに行くと、「100円は要りません」と書かれていた。同じように間違いをしている人たちは、私以外にもいて、ホッとした。が、それは案内不足ってことよね。</p>
<p>内風呂、露天風呂、サウナやジャグジーがある、と事前に情報は仕入れていたのに、実際入って行くとどこにあるのかがまったくわからない造りになっていた。
常連の人たちはもうわかっているのだろうが、初めてでは無防備な姿でうろうろさせられるのは、辛い。
夫は露天風呂があることすらわからなかったそうだ。あることを事前に知らなければ、わたしも内風呂しか入れなかっただろう。</p>
<p>中の人は気付きにくい。
誰も教えてくれない。
人の振り見て我が振り直せ。
何をやっている立場でも、それは肝に銘じなければ、と思う。</p>
<p>さて髪をしっかり乾かさなければ、すぐに冷えて病院へ行くはめになってしまう。というのは、子どもの頃に長い髪だったわたしは旅先でしっかり髪が乾いていなかったようで、風邪をひいてしまったことがある。頭ががんがんに痛くなって、早朝、まだ朝が白々と明けるような時間に旅館の人に紹介されたらしい病院へと親と向った。古めかしい建物で床もぎしぎし音がしそうな医院には、その雰囲気によく似合う古めかしいおじいさん先生が白衣を着て診察してくれた。そして、私はそれまでもそれからもあのとき以上に痛い注射はない、と思うほどの注射をされた。
だから、髪はきちんと乾かさなければいけない。あのおじいさん先生がまた現れそうだ。</p>
<p>持参している強力でイオンも出るドライヤーを片手に、鏡の前へ行く。
コンセントは五カ所くらい、洗面台脇の各所にあった。備え付けのドライヤーは二台。少ない気がするけど、みんな持参のものを使うのかな、と思っていた。
コンセントに自分のドライヤーを差し、さあ髪を乾かそうと思ったとき、並んでいる鏡の真ん中あたりに貼られている紙が目に入った。</p>
<p>「備え付け以外のドライヤーは使わないでください。ブレーカーが落ちることがあります」</p>
<p>えぇっ!
それはイヤだ。乾かしている最中に、突然真っ暗になって、きっとお風呂に入っている人たちだって悲鳴をあげる。
どたどたどたときっとスタッフの人たちが慌てて走る。
原因はどこだ!?
わたしのドライヤーを見つけて、犯人はこいつだ!ってみんなに白い目で見られる。</p>
<p>ぶるぶるぶるっ。
まだ水を十分含んでいる髪を振る。
慌ててコンセントからマイ・ドライヤーを抜いた。
図体が大きくて重い、備え付けのドライヤーをお借りする。腕が痛くなる。</p>
<p>時間をかけ、なんとか病院へはいかずに済むだろうくらいに髪を乾燥させて、車に戻る。たくさんのスペースを埋めていた車はずいぶんいなくなっていた。
ししたろはすでに車の中で、パセ&#38;ポプとくつろいでいる。
道の駅に到着してから2時間ほどで、わたしたちものんびりする時間を迎えた。</p>
<p>スーパーで買って来た、特に何の特色もない夕食。
でも、わたしたちにとってはこれが素晴らしい夕餉。</p>
<p>パセリとポプラと一緒にべたべたと過ごせる空間、時間。</p>
<p>郷土料理です、と恭しく出される旅館での食事より、スーパーの特売マークがついているようなお惣菜の方が、パセ&#38;ポプと過ごす時間をなにより大切にしたいと思うわたしたちにとっては、美味しく感じるのだ。というか、美味しいのよね。</p>
<p>昨日はパセリがへそ天だった。
今夜は、足下の場所を見つけて丸くなった。
ポプラは私の左側で、明け方へそ天になり、わたしのことを後ろ足で邪魔者扱いした。</p>
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		<title>懐かしくも新鮮な長野放浪　01</title>
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		<pubDate>Sun, 02 Jan 2011 11:49:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
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		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
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		<category><![CDATA[車中泊/P泊]]></category>
		<category><![CDATA[八ヶ岳PA]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>ここ数年は宮原でのんびりとキャンプをしてお正月休みを過ごしていた。
元旦は実家で食事会だったので二日からの時間をどうするか…。
二日の朝、夫は最近は年に何回も出動しなくなってしまったリビングシェルを二階の道具部屋から降ろして来ていた。</p>
<p>いつもと変わらないパセ&#38;ポプの散歩をしながら、どうしようかと話す。
どこかのお宅からお正月らしく聞こえてくる琴の音色。
夫は暮れから雪が見たい、山が見たいと言っている。</p>
<p>雪の会津?
先日わたしたちもよく利用する国道49号線では、トレーラーが大雪によるスリップ事故でクリスマスの25日夜から車約300台が27日深夜まで立ち往生した。
鳥取県大山町の国道9号では、大晦日の31日にタンクローリーがスリップして上下線をふさぎ、事故処理中にも雪が積もり、2日朝まで他の車も動けなくなっていた。
去年の夏が生物を試すかのような猛暑だったのと同じように、この冬の雪はまた大雪でわたしたちを試しているかのようだ。
最低でも3日、食べ物に困らない状態にして出かけている。雪の中の車中泊も問題ないシュラフもブランケットも載せている。しかし、万が一のために用意しているのであって、わざわざ好んでそんなテストは受けたくない。</p>
<p>それに、会津の雪景色は真っ白すぎてくらくらしてしまったので、今年はもういいと言ったのは私。</p>
<p>空を見上げると、真っ青な空には奇妙に線を描く雲が数本。東から扇状に伸びていた。
そういえば地震も多いような気もする。</p>
<p>もうすぐお昼になる。
これからキャンプ場に向うとすれば…、到着してリビングシェルを広げるともう真っ暗な時間。</p>
<p>どうしようか…。</p>
<p>何度も何度も同じ言葉を繰り返していた。</p>
<p>本棚を眺め、なにか行く先のヒントになるものがないか探す。
そこまでして出かけなければならないのか、と頭をちらっとかすめる。
家にいて静かにパセ&#38;ポプと戯れながら読書というのも悪くない。
結局昨年末までにまとめられなかった2011年の抱負、目標、計画を練るのもいい。</p>
<p>そうだ、と思って手に取ったのは、「日本縦断　芭蕉・蕪村・一茶の旅」という古書店で買った古い文芸春秋の臨時増刊号。
ぱらぱらとめくっていくと「一茶のふるさと　雪の柏原」という文字に目が留まった。</p>
<p>夫に黒姫方面はどう?と問う。</p>
<p>とんとんとんと話は決まり、車中泊の旅となった。</p>
<p>時は15時をまわっている。
持ち物も特に変更する必要はない。すでにお正月用の食事をタッパーに詰めてクーラーバッグに入れていた。
念のため、スノースコップとスノーシューの時の厚手のグローブなども入れた。</p>
<p>お昼頃に調べた渋滞情報では、下りはどこも混んでいなかった。
お日様も傾いた15時半、やっと私たちは出発する。</p>
<p>どれくらい前までのことだろう。以前はお正月の三ヶ日、都内はがらがらだった。通常1時間かかる道もすいすいと進み30分もかからずに到着した。だから子どもの頃、年末に家族旅に行き大晦日に家に帰る、というパターンのときの元旦の朝は、ホテルの朝食を食べに行くのが恒例だったこともある。渋滞大嫌いな父としては、都内をすいすいと走れるのを楽しんでいたのかもしれない。
しかし、このところ事情は変わっている。今年の元旦、夫は夫の子どもの頃のそんな空いている都内を思い出したらしく都内のドライブでもいようかと提案していたが、私は混んでいるからいかないと言い、近所の神社で初詣を済ませた。
初詣の後、夫はひとりバイクで出かけていった。数時間後帰宅した夫。都内が空いているというのはとうの昔のことだということを身をもって知ったらしい。</p>
<p>今は2011年1月の2日。それも夕方である。西の空が赤くなるなら理解出来るが、江戸川を渡る橋が真っ赤になっていた。ブレーキランプが連なっている。
この時間になって、空いていないまでも都内に入る道がまだ渋滞しているなんて、夫もわたしも想像していなかった。</p>
<p>ナビを見ると首都高のあちこちが赤く点滅している。
それでも千住新橋から首都高速へとあがった。
その時、目に飛び込んで来たのはまたも真っ赤なブレーキランプの列。
しかし、この渋滞は高速に乗った車の進入路がなくなる一番狭くなった場所に停まっている車がいたためだった。もう少し手前で停まっていればこんなに迷惑な渋滞を引き起こすことないのにと思うのだけれど…。その場所でいきなり動かなくなってしまったのだろうか。おそらくこの渋滞の列は後方へとどんどん伸びているだろう。</p>
<p>一瞬ドキッとした渋滞は数メートルで抜けることが出来、お正月の澄んだ空気のおかげで遠くに連なる山々の姿が、少し赤く染まりだした空の下に、そのシルエットで地平線が凹凸になっていた。
しかし、そんな素晴らしい光景は束の間のことだった。今度こそが本当の渋滞の始まりだった。
首都高C2は間違いなく渋滞している。地下道は、いつもなら飛ぶようにして流れてしまうので認められない細かな文字まで、時間をかけて見ることができるだけでなく、時間を持て余すほど進まない。
分岐で、中央道へとつながる道には入らなかった。
関越から長野に向おうか。それとも、もう諦めて帰ろうか。とにかく次の出口で高速から降りよう。
しかし、そういうときに限って出口がなかなか出てこない。のろのろ進む車の列。地下道というコンクリートのチューブの中では景色も冷たく、変化もなく、時間だけが過ぎて行く。
やっと出て来た出口は富ヶ谷だった。離脱する車は数台。ほとんどの車はこの渋滞の中にまだ居残るらしい。我慢強い人たちだ。</p>
<p>地下に潜る前はまだ明るかったのに、外に出るとすでに闇が広がっていた。まだ都内で真っ暗とは…。
高速に乗る前に、おにぎりでも買う予定だったのに買わずに首都高に乗ってしまったので、セブンイレブンに寄る。寄れてよかった。
いや、帰るならここから。</p>
<p>とりあえず中央道に乗ろう、と夫はハンドルを回した。とりあえずってどういうこと?</p>
<p>中央道は空いていた。さっきまでの渋滞が夢だったように走る。
 1時間と少しで目の前に甲府の夜景が広がった。東京の夜景とは違う、平たく広く小さな宝石が瞬く。久しぶりで興奮する。</p>
<p>今夜の宿泊場所はどこにしよう。</p>
<p>いつもSAにするか、PAにするか迷う。おそらくどちらかがベストというのは、その時の自分たちの状況、接点はないけれど同じ場所にいる人たちとの関係、に寄るのだろう。毎回決まってどちらかがいい、ということはない気がする。
双葉SAに入ってみたがにぎやかだったのですぐに出た。八ヶ岳PAに入った。以前は双葉SAで泊まった記憶があったけれど、記憶はいつのときも怪しい。</p>
<p>八ヶ岳PAでまずはパセ&#38;ポプの散歩、そしてごはん。パセ&#38;ポプのごはんはプリムスランチジャグに入れて来たのですぐに食べることが出来る。わたしたちのごはんも、タッパーに入れて来ている。</p>
<p>リアシートを振り返ると、パセ&#38;ポプはシュラフの雪崩にのまれていた。</p>
<p>どこで寝よう…。</p>
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		<title>懐かしくも新鮮な長野放浪　top</title>
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		<pubDate>Sun, 02 Jan 2011 02:15:45 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
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		<category><![CDATA[南アルプス]]></category>
		<category><![CDATA[富士山]]></category>
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		<category><![CDATA[長野]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>冬の大陽が傾きかける午後3時出発するという驚くほどのんびりな出発で、二日から四日まで放浪旅をしてきました。
この10年はあまり近づかず、素通りというよりどちらかと言えば避けてしまうくらいだった長野、山梨方面です。
黒姫で日本海側の重い雪を感じ、明るく開けた高原を快走しながら雪化粧している八ヶ岳や南アルプスの甲斐駒ケ岳や北岳、富士山を眺めてきました。この辺りを避けていたなんてずいぶんもったいないことをしていたようです。
しかし、わが家からだと都内を横断するという関門があり、中央道は渋滞のトラウマがあり、しかもにぎやかな観光地という印象も拭えず、なかなか足が向けにくいのが事実。
でも、今回はカレンダーが味方してくれたのか(往路の都内以外は)、どこもかしこも空いていてわたしたちの印象はがらっと変わりました。パセ&#38;ポプも久しぶりの雪を喜んでいたようです。
来年のお正月旅もこちら方面でいいかも。</p>
<p>※半年も経ってやっとTOPだけですが公開です。テキストは1月6日に作っていたんですけどねσ(^_^;）続きのアップはまたいずれ…。(2011.06.03)</p>
<p>※やっと更新を始めました(2011.8.31)</p>
  &#171;「懐かしくも新鮮な長野放浪」シリーズの次のページ ]]></description>
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		<title>やっぱり南会津へ　02</title>
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		<pubDate>Mon, 20 Sep 2010 12:00:34 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[屏風岩]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>ぽつぽつと雨が車を叩いていた。
屋根の上にスーリーのルーフボックスとレンジャーが載っているので、雨が屋根に落ちる範囲はとても少ない。つまり、聞こえてくる音以上に雨は降っているだろう。
雨か…。
パセ&#38;ポプとゆっくりお散歩しようと思ったけど難しいかな。
夜中少し肌寒くて、ペンドルトンのブランケットが役立った。軽くて薄いこのブランケットは想像以上に快適だ。
今月で解約するis01で夫が天気予報を確認している。
7時までは雨らしい。
それならば8時過ぎに散歩をしよう。
とりあえずはおトイレだけはさせよう。</p>
<p>車内で食事を済ませる。パセ&#38;ポプのごはんは雨が止んでから温めることにして、わたしたちのごはんのお裾分け。こんなときじゃなければなかなかあげないものだから、パセ&#38;ポプは目をキラキラさせて食べる。</p>
<p>あれ、雨が8時までの予報に変わってる!</p>
<p>夫がネットでチェックしていた。
確かに、雨音は大きく激しくなっている。とても止むような気配はない。
残念ながらこの場所でのパセ&#38;ポプの散歩は出来そうにない。</p>
<p>トイレに入っていると、おじさんかおばさんが大声でしゃべりながら入ってきた。
「ここはなんで○○なんだ?」
そんな会話が聞こえた。
トイレから出て手を洗いにいくとき、個室のドアが全開になっていて、その中で人が立っている様子が目の隅に入ってきた。しかもふたつ並んでドア全開で立っている。</p>
<p>立っていたのは、男性。
用を足しているらしいい。</p>
<p>え?　えっ? えーっ?
わたし間違えて男性用に入ってしまったの?
ものすごく慌てて、しかし冷静を装い、手を洗って、そそくさと外に出た。
入り口でマークを確認する。
赤い女性マークが付いていた。
よかった…。</p>
<p>よかったけど…。</p>
<p>男性が堂々と入っているってどういうことよ。</p>
<p>車に戻ってから眺めていると、どうもここのトイレは男性が女性用へと導かれてしまうようだ。
案内が悪いらしい。
女性用のある右側に向かってあわてて左へと踵を返す人たちがいる。</p>
<p>あのおじさんたちは「ここはなんで個室しかないんだ?」と言いながら入って来たのだろう。
私が出て行ったこともきっと背中を向けていたので気付かなかったはず。
もし鉢合わせしたら、バツが悪かったろうけど、もしかしたら未だに女子トイレに入っていたことに気付いていないかもしれない(笑。</p>
<p>雨は止みそうにないので出発する。</p>
<p>昨日キャンプ場でカーサイドを出さなくてよかった。
もし出していたら、撤収までしばらく動けなかっただろう。</p>
<p>朝靄が重く山々を覆っている。
黄金色の田んぼ、白い蕎麦の花も雨に打たれている。</p>
<p>この時期の南会津は初めてなのかもしれない。
いつも冬か春、あるいは初夏。
秋の始めは、稲や蕎麦の実りの色が濃く、また違う姿を見せてくれる。
今回は寄るつもりがなかったのに、なぜか間違えて、また只見駅へと入ってしまった。
只見駅は工事中だった。わたしたちがこれまで来ている中、50パーセント近い確率で工事をしている。
冬支度なのだろうか。</p>
<p>あまり風情のないプレハブ建てのような駅舍内にこれまででは初めて見る多人数の姿が見えた。﻿</p>
<p>まだ貫通していない八十里越えに行ってみる。
いわゆる現場訪問(笑。</p>
<p>国道289号線。</p>
<p>10分程走ってもう通行止めになってしまった。
現場の駐車場と思われる場所に、テントを張っている人がいた。
仮設トイレもあるからいいのだろう。﻿</p>
<p>只見湖へ向かって走る。
只見湖から新潟へ抜けようと思っていた。
が、この道は何度も通り過ぎていて面白くない、とUターン。</p>
<p>今来た道を引き返す。
なにやってんでしょ。﻿</p>
<p>大桃という場所で屏風岩と書かれた景勝地を見つけたので小休憩することにした。
雨も上がっている。</p>
<p>ミニミニ層雲峡という雰囲気の柱状節理の岩肌がそそり立っていた。
雨で洗われた岩やその岩の間から伸びている樹々、足下の草が光っている。
パセ&#38;ポプの足がびしょ濡れになっても仕方ない。
岩の間をとうとうと流れる水は、おそらく雨のせいで量も多い。深いエメラルドグリーンから白い泡を立て透明の水が留まることなく流れていく。</p>
<p>パセ&#38;ポプが歩く前を蛇が横切って草むらに消えた。
お互い素知らぬ振りで関わらずにいてくれた良かった。</p>
<p>足下が濡れ鼠になったパセリ、なにかをじっと見つめて考えているようだった。
ふっと我に返ったらしい。おなかが空いていることを思い出したのかもしれない。</p>
<p>東屋でパセ&#38;ポプのごはんも温める。
私たちもここで食事。</p>
<p>子どもを何人も連れた家族らしいグループの車が駐車場に停まった。屏風岩と書かれた立て札の前で、子どもを整列させて記念写真を撮って去っていた。
キャンピングカーのカップルも、仕事の途中なのかユニフォームに身を包んだ男性陣も、写真をぱちりと撮って走っていった。</p>
<p>私たちも走り出す。﻿</p>
<p>沼田街道沿いには、次々とキャンプ場が現れる。七入オートキャンプ場、見通りオートキャンプ場、かわばたキャンプ場、キリンテキャンプ場
林の中に沢山のテントが張られている。
キャンピングカーの姿も多く見られる。</p>
<p>登山口を見る。
新潟県に入った。﻿</p>
<p>一度立ち寄ったとき雪でトイレが壊れていて、次は泊まろうと思いながらなかなか泊まるチャンスがない小白沢の前を通った。ずいぶん草が茂って雰囲気が変わっている気がする。</p>
<p>国道352号線の樹海ラインはこれからくねくねと奥只見湖沿いをくねって走る。これからいく道が谷間を挟んで向こう側に見える。
若いススキの穂が揺れている。
秋の色がにぎやかな時期もいいだろうなぁ。﻿</p>
<p></p>
<p>只見湖まで下り、シルバーラインに入る前に銀山茶屋の前で一息入れる。
川を渡り、シルバーラインという名のトンネルへ。
手掘りにしか思えない壁面に怯える。 暗くじめじめしたトンネルが断続的に続くシルバーラインを抜けて小出に出た。
あとは高速に乗ってしまうので旅はもう終わり。﻿</p>
<p>物産館に寄って、おみやげにきのこなどを購入する。</p>
<p>高速道路をピンクナンバーのバイクが走行していた。
高速道路には乗れないはずのバイク。
のろのろ走行の場所だったから危険は少なかったかもしれないけれど、ルールを知らないとしたら怖い、知っていて走っているのも怖いけど。</p>
<p>前方に渋滞発生。巻き込まれたら動かない可能性大の連休最終日。
北関東道に乗り換え、中断している場所で一般道に下り、また出来ているインターから高速へと乗った。
おかげでほぼ渋滞知らずで帰宅できた。</p>
<p>東名上りで一時５１キロという渋滞にもなったとニュースで聞いてぞっとした。</p>
<p>今日も無事にみんな元気で帰宅出来たことに感謝。</p>
<p>運転もおつかれさま^^﻿</p>
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		<item>
		<title>やっぱり南会津へ(二岐山下見)　01</title>
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		<pubDate>Sun, 19 Sep 2010 07:39:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
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		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
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		<category><![CDATA[二岐山]]></category>
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		<description><![CDATA[<p>三連休すべて遊びに費やせるほど時間もなく、少々疲れ気味で体力も残っていなかった。だから、だらだらと過ごす休日になりそうな気配だったのに一転、日曜日の朝、かねてから行きたいと言っていた会津の山の姿を見に行く事になった。なんでいつも当日なんだろう(苦笑。</p>
<p>行き先は、時々顔を出す好みの古書店の店主から教えてもらった山。
ブナが美しいという。
パセ&#38;ポプとその山を登るつもりはあまりないけれど、どんな場所か、今回はその山を下見しつつドライブということにした。</p>
<p>

東北道はすでに渋滞だったので常磐道へ向かった。そして、渋滞が切れている柏から高速に乗る。
しばらく快適に走っていると赤いランプが前方に並びだした。上り坂らしい。上り坂でスピード落とすなっていくら書いていたって、落ちるのが自然。これはやはり道路の造り方に問題があるよね。
坂を越えるとまた何事もなかったかのように走り出した。</p>
<p>北関東道を経由して東北道に入る。
那須黒磯出口は大渋滞していた。横目で眺めながら通り過ぎる。
わたしたちは白河インターチェンジで高速を降りた。</p>
<p>今夜はどこでどうやって寝るのかも決めていない。
とりあえずこの先に食料調達をするのはむずかしいので、目の前に出てきたジャスコに寄ることにした。
パセ&#38;ポプの休憩タイムとしてジャスコの周囲を一周する。
駐車場にも店内にも活気が見られない。車の出入りも多いし、人はそれなりに入っているのに、どこか寂れているように感じる。そんなことを思いながら、パセ&#38;ポプを車に戻し、店内に入ってパセ&#38;ポプのためにお刺身コーナーへ一直線に進むと、唖然とした。
お刺身がない!
もちろん全然置いていないわけではない。置いてはあるけれど、おいしそうなものが全くないのだ。いくら海から離れた山の中とは言っても、この時代に山奥の個人商店のような品揃えに驚く。
パセ&#38;ポプごはんは冷凍して持ってきているから、ここで何かを買えなくても問題はない。
でも、我が家の旅ではパセ&#38;ポプに旅ごはん、旅おやつといってスペシャルなおいしいものを振る舞うことにしているのだ。
お刺身は、家でもいつもあげているから、これとて日常と変わらない。
その日常と変わらないものさえないとは…。
白河ってなにが特産?
鶏のお刺身なんてあったらいいけど…。お肉も残念な状態だった。</p>
<p>今回のスペシャルなものは…。
おそらく、パセ&#38;ポプはそれを楽しみにしている。
普段、家ではあげないようなものまであげてしまう(苦笑。
人間だって、身体によくないとはわかっていても時にジャンクフードやファストフードが食べたくなって、悪いものを口にしてしまうことがある。パセ&#38;ポプだって、きっと同じ。とは言いつつ、身体に悪いものはあげないけど…いつもと違うなにかをあげたいのよね。</p>
<p>納得いくものは何一つ買えないまま店を出る。この辺りのお店は調べておかなくては…。</p>
<p>黄金色の絨毯のような田園地帯が目の前に広がった。そんな風景の中にフェアレディZが現れた。オフ会らしい。数台の静かな車列とすれ違う。</p>
<p>田んぼの中のあぜ道で、稲穂に隠れられるのか、警官が潜んでいる。こんな場所でスピード違反の取り締まりをしているらしい。もっとやることが他にもあると思うんですけどねぇ。</p>
<p>いつ通っても水位が低いと感じる羽鳥湖の脇を通り、目的の二岐山へと林道を走った。</p>
<p>登山目的の客の宿泊地になっているらしいこじんまりした温泉街を抜ける。古書店の店主もここに泊まると言っていた。</p>
<p>どんどん細くなった林道のような道を進んで行くと、ネットで調べていた広場が現れた。どうやら到着したようだ。バイクが一台停まっている。無駄に広い駐車場らしい広場に車を入れた。夫はこの先の道がどうなっているのかと徒歩で偵察に向かっていった。</p>
<p>ー熊鈴はいらないの?</p>
<p>ーいらない。</p>
<p>携帯はつながらないだろうな、と見てみるとやはりアンテナは三本から一本ずつ消えていった。
ふと見れば、夫が向かった先へと乗用車が一台走っていく。
車、行けるの!?</p>
<p>本を読み始めたら、私の携帯電話が鳴った。
え、電話通じているの?
夫からの電話だった。
車、入れるよ。上ってくると脇に駐車スペースがあって二三台車が停まっているよ。
そんな話をしていたら、目の前を一台の車が下っていった。</p>
<p>というわけで、夫を迎えに車を移動させ、上っていく。
車が停まっている場所などなく、走っていくと、前方に夫が見えた。</p>
<p>ー車が停まっているところってどこ?
ー今、通ってきたでしょ、見なかった?
ーん、気付かなかったよ…^^;</p>
<p>登山口には「ハチ、クマに注意」と大きく書かれている。
いるよ、やっぱりクマ。</p>
<p>さて暗くなってきたので引き返そう。</p>
<p>その道すがら、ここだよ、車が停まっていたのは、と夫が場所を示したが、夫が見た数台停車していた車は一台もなく、消えていた。
一台上っていって、一台下りていったのはこの目で見た。夫は一台後ろから来て追い越して上っていったのを見ている。
駐車スペースには二、三台いた。
一、二台の車はどこへ消えたのだろう。どこかに通じている道はないと思う。</p>
<p>首を傾げながら下りていく。
いつまでも考えて、突っ込んでいいことと悪いことがある。わからないままにしておくことも人生には必要だ、といつしか学んでいた。
温泉地まで戻ると、ひとり自転車で下り始めた人がいた。下ったらどうやって戻るのだろう。
カヌーのダウンリバーもよく疑問を持たれる。わたしも始めは、不思議だった。
カヌーを上流に持っていき、複数台の車でダウンリバーしたあと引き上げる場所に車を置きにいく。そして、一台、人数によっては最低限の車でまた上流へと戻る。
つまり車一台ではダウンリバーを楽しむのは難しい。タクシーや公共交通機関などがあればいいけれど、それがない場合は仲間と向かうことになる。しかし、その足として人を誘うという人もいた。ある時期の言葉で言えばある意味「アッシー」(笑。アッシーにもなりたくないし知人友人をアッシーにもしたくないのよね。だからダウンリバーはなかなかできない(苦笑。</p>
<p>下っていく道の脇に風力発電へと続く細い林道があった。
見逃さないのは夫。</p>
<p>まあ、こういう道に行きたいがためにこの車にしたのだし…。お好きにどうぞ(笑。
しかし、さすが電力会社の作る道。砂利が奇麗に入っていて、舗装はされていなくても充分に走りやすい。
しかし、こちらからの登山道は女坂というのにかなり厳しいものらしい。
もっと先に進んでいくと、遠くからも見えていた巨大風車の足下に出た。
ぐわんぐわんと風を切る音が響いている。以前、北海道に行ったときも風車の真下に立ち、この音を聞いたことがある。(北海道旅行 [いまどこパセリ]4日目)</p>
<p>パセ&#38;ポプをおろして少しだけ散歩するが、見上げるとこの巨大な建造物が怖くて身がすくむ。
すすきがさやさやと風に揺れていた。</p>
<p>山を下り、塔のへつりを毎度のように素通りし、出てきたJAのガソリンスタンドでガソリンを補給。</p>
<p>もう空は夜を告げている。</p>
<p>道の駅で車中泊をするか、久川キャンプ場に行くか、走る車内で会議。</p>
<p>一番近い道の駅は「しもごう」とネットで調べた。車中泊も快適なようだ。
夫は、勝手知ったる久川へとハンドルを向けた。</p>
<p>すっかり暗くなっているこの時間からキャンプ場へ向かって、テント張るの?
カーサイド?
と聞けば、何が入っているかわからないと言う。入っているかもわからない、と。
「えぇ〜?」
車内、ひやぁっと冷たい空気が流れてゆく。</p>
<p>こんなトンネルあったっけ?
あぁ、この個人商店立ち寄って、おばあさんとおしゃべりしたよね。
あれ? この温泉施設、こんなに人気あるの? 車がいっぱい入っていく。キャンピングカーも駐まっているよ。もしかして車中泊も可能?</p>
<p>ネットで調べてみる。
この温泉施設、どうやら冬の時期にはスキー場へ向かう人たちの車中泊の場所になっているようだ。
キャンプ場での宿泊が難しそうだったら、今夜はここもいいかも!</p>
<p>車内に温もりが戻ってきた。</p>
<p>すっかりくつろぎタイムになってランタンの灯るキャンプ場へと入っていった。
こんな時間から入ってくるなんて何者か、と一斉にこちらに視線を向けられた。そりゃそうだ。</p>
<p>車を乗り入れられないフリースペースは車を横付けするために、端ばかりにテントが建っている。
駐車場は大きなキャンピングカーと、リアゲートにタープをかけて脇でたき火をしている人たち、駐車場にロッジ型のテントを建てている人たちがいた。
もし我が家が泊まるとすればそのロッジ型テントの脇の駐車スペース。
膝丈ほどに伸びている草を踏みつけて、ヘッドライトをつけてあたりを照らす。ルーフボックスにはカーサイドリビングが入っていた。
これからカーサイドを出して、コットやテーブルなどをセッティングすると、少なくとも30分はかかる。
7時半に設営完了したとして落ち着けるのは8時。
明日は、ここでくつろぐことにするのか…。
どうも、夫もわたしも今夜はここではないと思いつつ来たようだった。
あっさりと、撤退。
お騒がせしましたと誰にともなく頭を下げてキャンプ場を後にした。</p>
<p>山口温泉に戻り、駐車場の一番端の角に車を停めた。
次から次に車が入ってくる。近所の人たちが家族連れで来ているようだ。
パセ&#38;ポプのごはんを温めてあげ、夫はお風呂へと急いだ。
7時半までに入らないと入れなくなってしまうと思っていたのだった。車内で寝られるようにシュラフを広げ、今日から使うペンドルトンのブランケットをかけ、暑そうなのでその上にバイヤブランケットを広げた。サーマレストのピロー6つばかり、あちこちに置く。</p>
<p>さあ、出来たと思ったら、夫があわてて戻ってきた。
何か忘れ物かと思ったらもう出てきたそうだ。
入浴は7時半までじゃなくて、まだできるから、行ってきたら?と。</p>
<p>それならばと、冷えたビールを夫にわたし、私もお風呂へと急ぐことにした。
靴を棚に置き、スリッパが見当たらず靴下のままでお風呂へと歩いていく。</p>
<p>お風呂は源泉100パーセントの浴槽や露天風呂などもあり、露天風呂からは雲の合間に星の姿も見え、ゆっくりとくつげた。
すっかりつるつるの肌になって、車へ戻る。
パセ&#38;ポプは夫と散歩をしていた。
さっきまで埋まっていた車はほとんどいなくなって、駐車場はガランとしている。
キャンピングカーもいなくなっていた。</p>
<p>そこに、どこにいたのかぞろぞろと男女取り混ぜた熟年のグループが、おみやげらしい白いスーパーの袋を手に手に施設から出てきた。我が家の車のひとつ空けたスペースに停まっていた車を何人かで囲んでいる。
キーを回すと、ガガきーっと言うだけでエンジンがかからないようだ。</p>
<p>車内で食事をしていると、大きな車が入ってきた音がした。
レッカー車だった。
おばさんたちの声の甲高い声がますます大きくなった。
車はレッカー車で運ばれ、動かない車の代わりに迎えにきた車に乗り込んだおじさん、おばさんたちも運ばれていった。</p>
<p>隣を流れている川の音が聞こえるようになった。</p>
  &#171;「やっぱり南会津へ」シリーズの次のページ ]]></description>
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		<title>中国、近畿、四国もちらっと放浪旅　11　熊野～千葉</title>
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		<pubDate>Sun, 09 May 2010 14:38:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
				<category><![CDATA[2010]]></category>
		<category><![CDATA[キャンプ]]></category>
		<category><![CDATA[中部(静岡・愛知・三重・岐阜)]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊/P泊]]></category>
		<category><![CDATA[関西(大阪・京都・奈良・滋賀・兵庫・和]]></category>
		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[伊勢湾フェリー]]></category>
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		<category><![CDATA[富士山]]></category>
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		<category><![CDATA[鳥羽]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>5時半起床。
渡瀬みどりの広場キャンプ場を改めて見渡す。
昨日は暗くなってからの到着だったから、ほとんど周りがわからない、と思っていたけれど、明るくなってから見てもその全景は変わらなかった(笑。</p>
<p>広場の真ん中に、石を積んだファイアーサークルがどんと鎮座している。イベントでも使われる広場なのかなぁ。そういう目的で使うとすれば、手狭に感じるキャンプ場。</p>
<p>朝ごはんは、車外で食べることにした。</p>
<p></p>
<p>ずっとエンジンを掛けて奥に停まっていたステップワゴンは、車で移動してきてゴミを捨て、そのまま6時頃にはキャンプ場を出て行った。
バイクもテントを撤収し、6時半にはいなくなっていた。
みんな早い。
早い出発と言っていた我が家と、トレーラーに宿泊している人たちだけが残っている。</p>
<p>キャンプ料金を払うと、領収済みの青い紙を車に貼ることになっている。
トレーラーから覗く人たちがいた。料金未払いで勝手に泊まっていると勘違いされたら嫌だな(苦笑。</p>
<p>7時半にキャンプ場を出発した。
早く出発、と思っていたけれど、他の人たちより大分のんびりした出発時間だった(苦笑。</p>
<p>北山川沿いを走る。
流れているのだろうかと思うほど静かな川。</p>
<p>濃い緑の山と山。その間は、山の緑を映した水面で埋まっている。まるで湖のようだ。</p>
<p>瀞大橋を渡り川を眺める。
釣りのボートが静かに出て行った。
カヌーは見当たらない。
この上流には瀞峡があって、観光用のジェット船やジェットスキーなどが通っているらしい。カヌーを出している人たちも多い流域のはずだ。が、その場にいたときは、そんな場所に自分たちがいることに気づいていなかった。</p>
<p>やはり突発的な行動は無駄が多い。ときに無駄は発見にもつながるけれど…。今回はどうだったのだろう。もし、気づいていても立ち寄る時間は持ち合わせていなかった。行けてもカヌーは持ってきていないので瀞峡に出ることはしないだろうし、見るだけなら行かなくてもいいという判断をしたかもしれない。</p>
<p>ナビにキャンプ場のマークを見つけて往復20kmの行程を見に行くと言う夫。
暗く細い、じめっとしたトンネルを抜け、くねくねと曲がる山道を進むと、集落が現れた。集落を抜けたところがキャンプ場だった。
料金表はあるが、トイレなどの施設が見当たらない。河原へ降りて見た。</p>
<p>川まで遠い。敷き詰められた小石が一面に広がっている。
子供の頃に伊勢神宮へ初詣に行ったことを思い出した。まだお日様が昇る前、伊勢神宮の選別された砂利の上を音をさせながら歩いていく。子供心にも厳かな気分が漂ったものだった。</p>
<p>山に囲まれた広い河原の真ん中にぽつんと立っていると、不思議な感覚になる。</p>
<p>アニミズムの精神は、こんな場所にいるとものすごくよく共感できる。そしてパワースポットとしても感じることができる。
万人対応のパワースポットもあるけれど、自分だけ、あるいは自分たちだけが共鳴できるパワースポットもある、と思う。</p>
<p>通ってきた道を戻るしかないと思ったが、舗装されている道が続いている。どこかに抜けているのかもしれないと期待をこめて進んで行った。
しかし、願いは無残にも叶わなかった。どん詰まりの場所まで行って一枚の看板が出てきた。看板を見ずとも行き止まりなことはわかる。道がつながっていないならもっと早くに書いておいて欲しい。キャンプ場にたどり着く前に通り抜けた集落以降、家は一軒もなかった。なんのためにこんな舗装道があるのだろう。どこかの道へとつなげる計画が頓挫してしまったのだろうか。</p>
<p>すごすごと今来た道を戻っていく。とは言え、往きと復路では景色も違う。往きには見えなかった蛇行する川の様子がはっきりと見えた。
トンネルが、別世界への出入口だったようだ。</p>
<p>熊野古道の一部を車で通る。
間違って旧トンネルへ入ってしまった。車幅いっぱいいっぱいで、通れるのかドキドキものだったけれど、かえって古道らしい風情だった。</p>
<p>スーパーカブの荷台の籠には、収穫してきたばかりらしいみかんがゴロゴロ入っている。
真正面にそびえる山から滝が落ちていた。</p>
<p>昭葉樹の山は明るく開放的だった。根拠のないイメージだけれど、北欧の雰囲気がする。
対照的に針葉樹で覆われた山々は、重く日本の神かがり的に感じる。熊野神社があったり、伊勢神宮がある、と知っているからそう感じてしまうのだろうか。それとも元々この地にそういう力があったから神社や神宮が建てられたのだろうか。</p>
<p>差し迫った問題は、高速まで、海沿いを行くか、山の中を一気に向かうか。
早いのは山の中コースだった。
しかし、それではあまり味気なく、もったいない気がした。
志摩湾フェリーはどうだろう。
ネットで検索すると、今年の9月に完全撤退と書かれているではないか。
乗るしかないでしょう^^</p>
<p>電話でフェリー会社に問い合わせる。予約もいらないらしい。今日はがらがらです、とも言われた。
まっすぐフェリーターミナルに向かっても、11時50分出港の便にギリギリ乗れるか乗れないか、という時間だった。
ここで急いで、事故でも起こしては元も子もない。
13時の便にしよう、とのんびり向かうことになった。海際から少しばかり離れて山の中を走る。</p>
<p>パセ&#38;ポプの散歩のために、まだオープンしたばかりの道の駅熊野きのくにに立ち寄る。
木の台の上に竹の子や夏みかんが並べられている最中だった。運び込まれたばかりの新鮮な竹の子は大きい。
大きな竹の子を二本と、キャベツを購入する。今日中に帰宅するという実感が沸いてくる。</p>
<p>裏に流れている大又川にはこいのぼりが風に揺れていた。
水を覗くのが趣味のポプラは、ここでも夫と一緒に橋の上から川を覗く。道の駅の隣に併設されている木工館はまだオープンしていなかった。大小の切り株を庭に置いたらどうだろう、と立ち止まって思案したけれど、スタッフがいなくて良かった。もしいたら、ひとつふたつ持ち帰るはめになっていたかもしれない。パセ&#38;ポプの運動も少しばかりできた。</p>
<p>尾鷲市に入り紀勢本線沿いを走り、道の駅海山が出てきた。次回来るときのために資料集め、とわたしだけ下りてみた。
ツアーでもあるらしく、リュックを背負い、歩く支度をしているたくさんの人たちが集っている。</p>
<p>紀伊半島のこの時期の花は、フジばかりが目立っている。道端のたんぽぽの姿も少なく感じる。
前を行くバスの広告スペースは虚しさばかりが強調されている。バスの案内や関連会社の広告なりで埋めることはできないのだろうか。</p>
<p>宮川沿いを行くか、熊野灘を眺めながら走るか、これもまた究極の選択だった。もし紀伊半島にカヌーを持って訪れたら海沿いを走るチャンスは少なくなるかもしれないし、海の景色の方が明るくていいという意見の一致で海沿い、近鉄志摩線沿いを進んで行くことになった。
あれほどニュースで騒がれた(消費期限及び製造日、原材料表示偽装事件)赤福は今でも健在な様子。電柱にずらずらと赤い看板が目立っている。</p>
<p>ところで、さっきから気になる風景がある。
すべての家ではないけれど、玄関にこの時期でも注連飾りがついている家を多く見かけるのだ。</p>
<p>注連飾り【しめかざり】
伊勢の町を歩くと、家々の門口に注連飾りが掲げてあるのが目につきます。中央に「蘇民将来子孫家門」あるいは「笑門」「千客萬来」などと墨書きした門符 （木札）が付き、左右にシデやウラジロなどを飾った太い注連縄です。正月の注連縄飾りは普通は松の内が過ぎればはずすのが一般的ですが、伊勢志摩では、一 年間かけたままで過ごす風習があります。
それは、「その昔、この地を訪れたスサノオノミコトに、貧しいながらも慈悲深い蘇民将来が一夜の宿を貸した。ミコトは旅立つ時、今後は門符を門口にかけ ておけば、子孫代々疫病から免れると言い残した」という伝説があるからです。蘇民の子孫である証拠として門符を掲げ、無病息災を願うようになったそうで す。つまり、家内安全の祈りを込めた「厄除け」の門符です。
ちなみに「笑門」とは、後に「蘇民将来子孫家門」を縮めた「将門」で、さらにこれが平将門に通じるのを嫌って「笑門」になったと言われています。</p>
伊勢市観光協会／ものしり情報より

<p>なるほど! と納得したのは帰宅後、しかももう夏の日差しを感じるころになってからだった(苦笑。
先を急ごう。</p>
<p>フェリーターミナルを確認して、お昼を買いに行く。</p>
<p>戻ってくると先客が1台入っていた。車を列に並べて停め、チケット売り場のある2階へ行く。階段を上っていくと、がらんとした待合所とおみやげ売り場、そしてチケット売り場のカウンターがあった。これまで乗ったことのあるフェリーで混雑してごった返しているところはなかった(いつも閑散期に利用するからだ)が、ここまで閑散としているのもなかった気がする。カウンターには女性がひとり座っていた。ネットでJAF割引があると読んでいたので聞いてみる。丁寧に、割引はないと言われた。高速料金の値引きのせいでこのフェリーはなくなると聞いていたけれど、違う原因もありそうだ。</p>
<p>お昼はフェリーターミナルの中の方が「らしい」ものが売っていた。おみやげ売り場には、赤福のコーナーもあった。夫はやはり「赤福」が食べたいと買っている。</p>
<p>鳥羽から乗船する車は10台ほどだった。
これまでわたしが経験したフェリーでもかつてないほど余裕のある停め方をする。バランスよく左右に振り分けられ、中央のスペースはバドミントンもできそうなくらい広く空いていた。</p>
<p>2番目に並んでいた我が家は向かって右端の一番前に誘導された。
犬はそのままとことこ連れて行っても平気だとネットに書かれていた。
トコトコとは連れて行かないが、抱いて上がって行く。
客室には入らず、甲板でパセ&#38;ポプと過ごすことにした。
夫がパセリを抱っこしていると、ちょっとだけおろしただけなのに、ポプラが「だっこ～」とねだる。
約1時間の船旅は、パセ&#38;ポプの写真を撮りまくっているうちにあっという間に終わってしまった。
次に紀伊半島を訪れるときはこのフェリーはないかもしれない。廃止しないよう嘆願されているという話も出ているそうだが、利用する人がいなければ存続は難しい。</p>
<p>伊良湖には定時に到着した。下船するともう、馴染みの「浜松」という案内が出ている。</p>
<p>もう帰ってきちゃったなぁ、という感覚。</p>
<p>まだまだひたすら千葉へ向けて走らなければならないけれど…。</p>
<p>渥美半島を遠州灘を望みながら走り抜けていく。
なぜか細長い半島を走るとき、のろのろの車が前方を走っていることが多い。やたら高速でそれに合わせなければいけないのも困るが、制限速度を下回る運転も安全運転ではない。</p>
<p>細く続くなだらかな丘陵地帯には、キャベツ畑が広がっていた。どこか三浦半島に似ている気がする。キャベツの産地として名を上げているのは、やはり気候や地形が似ているのだろうか。しかし、この時期のキャベツ畑の中には、さながら菜の花畑というような様相をしているところもあった。ニュースでキャベツが高騰していると聞いていた。収穫ができず花が咲いてしまったのだろう。</p>
<p>浜名湖の南、湖を左に、海を右に見ながら走ることは滅多にない。
国内の旅はほとんど車か飛行機なので、新幹線も数えるほどしか乗ったことがないし、これからもあまり乗る機会はないように思う。伊勢湾フェリーがまた利用できるなら話は別だが、わざわざこの地を訪れることでもない限り、このルートを使うことはなかなかないだろう。ゆえに、この景色はわたしにとって貴重なものとなるはず、たぶん。</p>
<p>浜松から東名高速に乗る。</p>
<p>前方には富士山が現れた。
もう日帰り圏内だ。
横浜町田から始まっていた事故渋滞は、近づくとともにその長さを伸ばしていた。</p>
<p></p>
<p>渋滞に巻き込まれる前にパセ&#38;ポプの散歩をしよう。
鮎沢PAに滑り込んだ。PAもまだ混んではいない。</p>
<p>PAをぐるっと周って車に戻ろうとすると、傾いた太陽が富士山を照らしていた。</p>
<p>この後、車から降りるのは家に到着したとき。あともう少しだからね、パセ&#38;ポプ。</p>
<p>毎回の旅で思うけれど、パセ&#38;ポプが車にも酔わず、一緒に旅をしてくれることがとてもありがたい。今回の旅ももうすぐ終わる。病気も怪我もすることなく、元気で家に戻れることに心から感謝する。</p>
<p>この先は渋滞していた。
目の前には、おそらく山を満喫して帰宅する人たちを乗せているだろうアミューズトラベルのバスが走っている。
どの車もつかず離れず、進んでいく。われ先に、と他の車を追い越していく車もしばらくすると横に並ぶ。</p>
<p>先日開通した大橋ジャンクションのループを通って帰ることにした。
ループは、やはり高速道路とは思えないほどの急カーブだった。中央環状線山手トンネルを抜け、C2中央環状線へ。</p>
<p>トンネルや地下が、得意ではない。このルートはまるでゲームで走っているかのような錯覚をしそうなものだった。そして、できればこのルートは、もうあまり使いたくないかも(笑。</p>
<p>10日間の旅はあっという間だった。
何より長かったのは、帰ってきたからレポを書く旅(笑。</p>
<p></p>
<p>2010年5月9日のルート</p>
<p>600km</p>
<p></p>
<p style="text-align: center;">***</p>
<p>やっと、完了です。
長期間、細切れのアップで、すみませんでした。
また、この長い旅にお付き合いいただいた皆様ありがとうございました。</p>
<p>おかげさまで、家に到着したパセ&#38;ポプは元気に家の中を走り回っていました。
しかし、帰宅後あまりはしゃき過ぎたためか、旅の方が快適だったためか(というのは冗談ですが)、３日後にパセリが体調を崩し、嘔吐と下痢という状態(パセリ、嘔吐と下痢で病院へ)になってしまいました。</p>
<p>原因は病院でもわからなかったのですが、やはり、私たち自身も最後の長距離ドライブはきつかったので、パセリにも辛かったのかもしれません。ケロッと治ってくれてホッとしましたが、これまで以上にパセ&#38;ポプの体調に気を使わねば、と肝に銘じました。</p>
<p>大切な家族との楽しい時間を過ごすために、石橋を叩きすぎて渡らないこともある我が家ですが、自分たちだけの楽しみのために連れ回したり、パセ&#38;ポプに無理をしいたりすることはしたくないので、これからもパセ&#38;ポプ優先に、今まで以上に体調管理に気を配って、みんなで旅を楽しみたいと思ってます^^</p>
 「中国、近畿、四国もちらっと放浪旅」シリーズの前のページ &#187;  ]]></description>
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		<item>
		<title>中国、近畿、四国もちらっと放浪旅　10　一向平～熊野</title>
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		<pubDate>Sat, 08 May 2010 14:39:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
				<category><![CDATA[2010]]></category>
		<category><![CDATA[キャンプ]]></category>
		<category><![CDATA[中国(島根・鳥取・山口・広島・岡山)]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊/P泊]]></category>
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		<category><![CDATA[道の駅]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>夜は暴れる風も朝にはすっかり落ち着いている。
今日も夜とはまったく違う顔をした穏やかな朝がやってきた。</p>
<p>昨晩、獣侵入対策として、ぶら下げたのはこんな(写真)感じ。
さすがに跳びつけなかったようだ。
跳びついても破くことはできないだろう。</p>
<p>テーブルの上は覗いた様子。
前足をテーブルに乗せた跡があった。
しかし、テーブルの上にはなにもなかった。さぞかし落胆したことだろう。とぼとぼとと帰る後姿を想像すると、少し悪い気がしてしまう。</p>
<p></p>
<p>さあ、明日には千葉の自宅に帰らなければならない。
今日の走りにかかっている。</p>
<p>野菜やお肉、ハムやソーセージなどまだたくさん食材があった。このまま持ち運んでいてはただ腐るだけ。
生ものはすべて火を通す。
サラダも作る。
タッパーに詰めておけばお弁当にもなる。</p>
<p></p>
<p>カーサイドリビングやHEXなどの大物は、9時前に撤収が完了した。
この一向平キャンプ場はごみを処理してくれるので、とてもありがたい。
ゴミを捨てに行った夫とパセ&#38;ポプは、途中の駐車場を通り抜けるときに足の裏などになにかつけてしまったらしい。変な歩き方をしている。ねばねばとガムのようにくっつく実が落ちていた。植物もなかなかしたたかで、とりにくい。</p>
<p style="text-align: center;"></p>
<p>管理人のおじさんが、管理棟からわざわざ出てきて見送ってくれた。
「また来て下さいね。」
「お世話になりました。」
温かな気持ちで出発する。</p>
<p>今日は熊野まで行く予定だった。
そう、紀伊半島の熊野。
だから当初は蒜山・大山はもう走らずにすぐに高速に乗ってしまうことを考えていた。
が、とてもいい天気である。
やはり、見納めに一周しよう。</p>
<p>窓を開けて、緑の風を車内に入れる。</p>
<p></p>
<p>さすがに土曜日ということで人出も多いようだ。
ハイキングする人、散策する人、ドライブする人とすれ違う。観光地らしい場所では、やはり人が多く、街のような賑わいがある。</p>
<p>日本海が薄ぼんやりと見えた。大山は、またゆっくりと訪れたい地だと思う。</p>
<p>快適にドライブしていると、視界の端に、斜面から道をまたいで流れ落ちていくような景色が目に飛び込んだ。</p>
<p>土石流</p>
<p>わたしがしっかり見なかったと知り、夫はＵターンして一の沢に戻ってくれた。白い煙をもうもうとあげながら山頂から麓へと土砂の川が駆け下りていったのだろう。
その場に停まって見ているのが怖くなる。いつ何時また土砂が雪崩れてくるかわからない。早々に出発すると、二の沢、三の沢、と次々にブナを薙ぎ倒してできた土石流の沢が現れた。</p>
<p>&#62;&#62; 一の沢・二の沢・三の沢</p>
<p>大山の南壁は崩壊しているそうだ。
見上げると、木々をこそげ落としたような山容があった。
どこの山でも、どこの川でも、どんな国でも日々変化はしている。山を人工的に切り崩している景色だって珍しくはない。自然と崩れているこの大山の姿を見ていると、自ら変化を起こして入るような気もしてくる。九州の桜島を思い出した。噴火や地震などの大きな衝撃や人間の手などの他からの作用がなくても、大山は自ら少しずつ少しずつ変わっているのだろう。壊れているのか、進化なのか。意思はあるのか、目的はあるのか。なんてことを考える。
でも、人間の目的や意思だって宇宙規模で考えると、意思も目的も「ない」に等しい。大山の崩落だって、宇宙規模で考えれば、変化していないに等しいし、そこに意思があろうがなかろうが、「ない」に等しいか(笑。</p>
<p>見覚えのある景色が現れた。一昨日、通った道に出たらしい。
どうやら大山を一周したようだ。
山から開けた草原へと景色が変わった。</p>
<p>前方にまた車が停まっている。先日蕨採りをした場所だ。先日よりも緑が濃くなったように見える。</p>
<p>日当たりのよい斜面は、今日も蕨採りをしている人たちがいる。
そういえば、業者なのか、道の駅などに卸すのか、という大量に山菜を採る人たちを大山一周する間にあちこちで見かけた。</p>
<p>高速乗る前に氷を買わなくてはならない。火は通していても、クーラーバッグに入れていても、常温では不安だ。道の駅に寄ったが氷はなかった。
道の駅のスタッフの女性が氷を売っていそうなお店を教えてくれた。
すぐ目の前の高速入り口を横目に、町まで走る。
大きなスーパーは見つからなかった。小さな商店の前に氷が入っている冷凍庫があった。スーパーの何倍もの値段もしているけれど、時間も買うと思えば安いものだ。板氷、ロックアイスを抱えてお店にはいる。地方では珍しく小奇麗なお店だった。</p>
<p>再度、お礼も込めて道の駅に立ち寄る。この前寄ったときは静寂に包まれていたのに、今日はさすがに人が多く、ホットドッグの店もオープンしていた。名物と書かれているのでホットドッグとジャージーソフトを購入。</p>
<p>12時、高速に乗った。
昨晩ゆっくり寝たはずなのに、高速に乗ったら快適なドライブで、眠気に襲われたわたしは車の中で舟を漕ぎはじめた。</p>
<p>ふと気付いたら、もう神戸辺り。</p>
<p>すぐに、わたしたちの魔の地域、大阪に入る。寝ぼけた頭を起こさなくては!
やはり今回も、ナビは無茶なこと言うし、標識に書かれている地名がどこを指しているかよくわからない。
紀伊半島方面はたしか関西空港の方。
こっちじゃない?
ほら、あれ。
えー、方向が変だよ。
あれ、出口があるよ。
あぁ、出ちゃった。
え、でも高速のままだ。</p>
<p>あ、阪和道って書いてある。
ほっ。</p>
<p>いつも大阪辺りはふたりでひーひー言ってしまう。案の定、今回も冷や汗ものだった。
東京も、他の場所から来るとそうなのかな。</p>
<p>30分も走ると、ビルばかりの街の景色ががらっと変わり、四方山に囲まれていた。</p>
<p>また料金所が出てきた。
いったい何回料金を取られるのだろう。</p>
<p>紀ノ川PAで休憩をする。
誰もいなかったので、あまり好きではないが、ドッグランに入ってみた。
入って気付いた。
パセ&#38;ポプが用を足したので取ると、すぐそばに糞が放置されていた。それも取ると、すぐまたそばに放置糞がある。ここにも糞、そこにも糞。よく見れば、ドッグランのいたるところに糞が放置されている。
ゴミ箱も設置されているというのにこのマナーの悪さはなんだろう。
病気になりそうで、慌ててパセ&#38;ポプを連れて出た。
同じ犬を家族とする人たちがそんなマナーなんて本当に悲しい。ドッグランができたらいいなぁ、と昔は思っていた。できてみると、ほとんど使っていない。</p>
<p>そして、もう二度と入らないだろう。</p>
<p>この先渋滞していると電光掲示板が伝えている。
対向車線長い列を作っていた。
どうやら長嶺トンネルの自然渋滞らしい。</p>
<p>やはり和歌山、みかんの木が山を覆っている。
16時半、南紀田辺の終点で高速を降りた。</p>
<p>まずはスーパーに寄って今晩の食料を調達。</p>
<p>山の緑が濃い。霜柱のように立っている杉。
中国地方の広葉樹の山がすでに恋しい。</p>
<p>この緑の濃さは、どこか房総半島の雰囲気に似ている。
そういえば、房総には「白浜」や「勝浦」など紀伊半島から移住した人たちが名づけたという土地がある。今ではオリジナルの紀伊半島の方がその違いを明確にするために「南紀白浜」とか「南紀勝浦」となっているのが不思議。黒潮に乗れば紀伊から房総は近いというが、なぜ、紀伊半島から房総へと移ってきたのだろう。戦禍を逃れてとか、江戸の発展で食料需要が増えたかためなどの説があるようだけど、本当のところはどうなのだろう。</p>
<p>ふるさとセンター大塔という小さな道の駅に入ってみた。ガイドのようなパンフレットがないかと思ったのだが、17時ジャストに到着すると、店の鍵は閉まっていた。中にいる店員さんはもう閉めたから、という顔をする。情報館のようなものもない。24時間開いているのは小さなトイレだけのようだ。「17時45分までオープン」とガイドに書かれているのは間違いなのだろう。</p>
<p>仕方ないのでまた杉の山を縫って走り出す。</p>
<p>川には「流れ橋」が架かっていた。大雨で川の水量が増えると、水の強さに逆らわず桁に乗せてある橋を流してしまい、おさまったらまた集めて桁に固定する。戦う相手の強さをよく知っている。こういうことこそが人間の知恵の気がする。コンクリートでいくら頑丈に作ったとしても壊れるよ。かなうわけないもの。壊れて作り直したら時間もお金もかかる。「流れ橋」の考え方で造ったほうがいいと思える工事はいくらでもある気がする。
重く深い緑の山々とその間を流れる川の上空には、白い雲の筋が何本も走っていた。</p>
<p>次に出てきた熊野古道中遍路という、これもまたこじんまりした道の駅によってみる。もう閉める準備をしていたが、ガイドがないか聞くと丁寧に現在位置なども示して教えてくれた。なんのための道の駅かわかっていらっしゃるという感じの人。そういう人がいるところはそれだけで応援したくなってしまう。</p>
<p>今晩泊まろうと思っていた奥熊野道の駅ほんぐうには18時半に到着した。
こちらもちょうど店を閉めたところ。
役所のように時間通り、ぴたっと閉めて絶対開けないという雰囲気がある。
駐車場にいかにも車中泊をするという車が2台駐まっていた。
すでにリアのカーテンも閉められているようだ。
宿泊場所に到着してしまえば、安心。
芝生の広場もあるので、パセ&#38;ポプと散歩をすることにした。
広場の前には「キャンプや花火を固く禁止」するということが書かれていた。この芝生を開放したら休日は大勢の人が利用するだろう。なにか問題があったのかもしれない。
車中泊に関してはなにも書かれていないし、他にも泊まっているし、と思ったら、なにやら「おねがい」と書かれているものが貼られていた。
宿泊もダメ、と。
つまり車中泊もダメということよね。
ご丁寧に野営場の紹介までしているのだから、やはりここは避けたほうがいいのだろう。
しかし、特定のキャンプ場を案内しているのだから地図と電話番号は書いておいて欲しい。
移動してからまたダメだったら困る。
そして、道の駅のオフィシャルサイトにも「トイレ・駐車場・公衆電話は24時間利用できます。」とわざわざ赤字で書いているのだから、他の道の駅とは違う禁止事項もはっきりと書いておいてほしい。
案内されている野営場へ、戻るように移動する。住所も電話番号も地図も書かれていないから、夫の記憶とナビが頼りだった。
細く険しい道を十数分走ってたどり着いた野営場の管理棟は暗く、管理人がいなかった。テントなどは場内の奥の方に数張り見える。
『9時以降の入場はお断り。
管理人に声を掛けること。』
そう書かれているが、管理人が見当たらない。
キャンプ場のポスターが貼られていたので、そこに書かれている電話番号に電話をしてみた。道の駅でここのキャンプ場が案内されていたことを話すと、「ええっ?」と驚いていた。なんの関係もないし、紹介されていることも知らないと言う。これまで一件も問い合わせがなかったのだろうか。不思議だ。
「どこでも張っていいですよ。明日の朝、料金は徴収しますから」と電話に出た女性はキャンプ場の使用に関して言う。
「でも明日早く出てしまうので、その場合はどうしたらいいか」と聞く。
「緑の広場じゃダメですか?」
「緑の広場ってなんですか?」
「こちらなんですけど、こちらならわたしがいるので料金払えますよ」
こちらって?と聞けばまた10分ほど戻った場所にキャンプ場があるらしい。
温泉もあるというし、仕方ないのでまた移動する。
地方での10分というのは距離として長い。
そして日が暮れたあとの山道はものすごく暗い。
川湯温泉街を抜けて、渡瀬温泉へ。</p>
<p>キャンプ場の管理棟はやはり暗かった。温泉施設に出向くしかない。古びた温泉施設だった。歩くと床がぎしぎし言いそうな雰囲気がある。すれたじゅうたんが敷き詰められ、妙なオブジェが飾られていた。にこやかに「いらっしゃいませ」とは言うものの、電話で話て事情をわかっている受付の人たちは、わざわざ料金を払いに移動したことに対してひと言もなかった。</p>
<p>キャンプ場宿泊者は温泉の割引券があります、と割引券を渡される。
「8種類の入浴タイプ」があるとパンフレットには書かれていた。確かにいくつもの浴槽があった。
間違って一番最初に入った浴槽は高温で、膝まで入っただけで、それ以上入れなかった。
となりの浴槽に手を入れてみると、ぬるい。高温の地獄風呂から移る。
さっきから移動ばかりしている。
洗い場のシャワーヘッドはダンベルかと思うほど重くて、笑ってしまうほど辛い。
紀伊半島、熊野の印象はどんどん悪くなる。
それでも、汗を流せたことは幸せなことだ。</p>
<p>クアハウス熊野本宮の駐車場からキャンプ場へと移動した。
常設のトレーラーに一組お客さんが入っている。</p>
<p>奥に一台エンジンをかけっぱなしの車がいた。
川沿いのキャンプ場だが、川の音は聞こえない。車のエンジン音の方が響いている。</p>
<p>川に近い端の方に、車を駐めた。料金を払っているというシールを車のフロントに貼る。
カーサイドだそうかなぁ、と夫が言う。
すでに19時を過ぎていた。</p>
<p>明日は早くから移動しなくちゃいけないし、撤収の時間は少なくとも30分は必要。幸いなことに雨も降っていないし、カーサイドはあきらめてもらいガタバウトを出す。</p>
<p>星を見上げながら、ビールなどを飲む。</p>
<p>バイクが入ってきた。
テントを張っている。</p>
<p>キャンプ場に管理人はいない。誰でも自由に入れる。</p>
<p>奥のステップワゴンはエンジンを止めない。</p>
<p>ビールでのどを潤して、車内に入った。
パセ&#38;ポプと、この旅最後の晩餐をする。</p>
<p>今日も元気にごはんもがつがつ食べるパセ&#38;ポプ。
わたしたちのエネルギーの源は、パセ&#38;ポプの元気な姿。</p>
<p>明日はたくさん走るから、ゆっくり休もうね。</p>
<p></p>
<p>2010年5月8日のルート
約550km</p>
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		<title>中国、近畿、四国もちらっと放浪旅　08　玉峰～大山　一向平</title>
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		<pubDate>Thu, 06 May 2010 14:56:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>richa</dc:creator>
				<category><![CDATA[2010]]></category>
		<category><![CDATA[キャンプ]]></category>
		<category><![CDATA[ドライブ]]></category>
		<category><![CDATA[中国(島根・鳥取・山口・広島・岡山)]]></category>
		<category><![CDATA[車中泊/P泊]]></category>
		<category><![CDATA[Hex]]></category>
		<category><![CDATA[カーサイドリビング]]></category>
		<category><![CDATA[中国]]></category>
		<category><![CDATA[司馬遼太郎]]></category>

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		<description><![CDATA[<p>GWが開けた5月6日。</p>
<p>昨日も休日らしい光景はあまり感じなかったけれど、
車がほとんど駐まっていない広い駐車場にいるからではなく、
世間の空気がもう浮かれていないようで、
今日はいっそう静かに感じる。</p>
<p>一晩中吹いていた強い風のおかげで、夢でも風が吹き荒れていた。
揺り動かされて夢見悪し(苦笑。</p>
<p>朝食を済ませ、出勤してきたお店の人たちの邪魔にならないよう早々に出発する。</p>
<p></p>
<p>8時半頃、日南に入った。</p>
<p>司馬遼太郎は日南を「天然の植民地」と呼んだらしい。出典がわからないため、どういう意味でそう呼んだのかわからなくて残念。</p>
<p>『日南町阿昆縁　豪雪地帯　伝説の地』</p>
<p>木たちが囁く声が聞こえそうな森ばかり
小奇麗な里。</p>
<p>砥波川沿い、県道107号線は巨石が点在している。</p>
<p>小高い丘の中腹に巨石。
砥波川の中にも巨石。</p>
<p>やはり寒い地域らしい。
まだ若葉の出ていない枝だけで寒そうな木が多い。</p>
<p>日南湖</p>
<p>湖畔にキャンプ場のマークがあったので、気にしながら湖畔を通過する。
立派な管理塔らしき建造物がある。
近づいていくと、その壁には「熊注意」の看板が。</p>
<p>キャンプ場と湖の間の道を進んでいく。
静かで穏やかな空気が流れている雰囲気のよいキャンプ場だった。</p>
<p>でも、熊は困る。</p>
<p>日野町に入った。
ナビで日野川沿いに「カヌーの里」（せせらぎの水辺）と書かれている。</p>
<p>日野川にぶつかって川沿いに走る。
かなり石がごろごろしていてダウンリバーするには難しそうな川だ。どこでカヌーをするのだろう?</p>
<p>突然、瀞場が出てきた。
河川敷に小さな小屋の脇に赤や青のカヤックが積み重なっている。</p>
<p>キャンプ場や公園などのようになっているかと想像していたが、とてもあっさりしたシンプルな施設だった。</p>
<p>語呂が気に入って、行ってみたかった根雨駅に向かう。</p>
<p>赤い瓦のこじんまりとしたかわいい駅舎だった。</p>
<p>ホームには「やくも」というピンクと白の雲が鼻先に描かれた特急列車が停まっている。その奥には、伯備線の普通電車だろうか。
鉄道にはまるで縁がないのでわからない。</p>
<p>駅前には日野町出身の小説・翻訳家「生田長江」の碑があり、近くには記念館などもあるようだった。参勤交代の旅宿として利用されていた根雨宿の名残がある街道を進んで、駅を離れる。</p>
<p>俣野川ダムでできているダム湖「猿飛湖」</p>
<p>猿も飛んで渡れるくらい細い湖だから命名されたのか、と思うほど川のように細長い湖だった。
しかも、この時期はいつもそうなのか、囲んでいる緑の木々を映しこむはずの水面がない。
「入山禁止」と赤文字で書かれた看板の脇をふらふらと入っていく男性。あまりに線が細くて心配してしまう。</p>
<p>リアではパセ&#38;ポプが相変わらず力を抜いてくつろいでいる。
蒜山に入ってきた。
予報どおり雲行きが怪しい。おそらくこれから向かうはずの場所は雲に隠れている。
風も強い。</p>
<p>前方に、道路脇に車を停めて斜面でなにかを収穫している人たちの姿が見えた。</p>
<p>わらび採りをしているらしい。
夫も車を降りて参戦。
山焼きされた直後だったらしく、服が炭だらけの真っ黒になってしまった。</p>
<p>そして手に握り締めた収穫物。
このときはわらびと信じて疑っていなかった。</p>
<p>展望台から大山方向を眺めたが、たっぷり水を含んだ重い雲が垂れ込めている。今夜からキャンプなのに、雨に降られてしまうのだろうか。</p>
<p>蒜山の休暇村にはコインランドリーがある。予定では、洗濯ができる蒜山か大山の休暇村に宿泊しようと思っていた。が、遠くに見えた蒜山の休暇村は、夫のイメージではないらしくまったく見向きもせずに素通りしてしまった。
雨がぽつぽつ降り出した。
奥大山の休暇村へ向かう。
休暇村のフロントでキャンプ場について尋ねる。しかし、フロントマンの態度がよろしくない。昨日電話で問い合わせたときの人は悪くなかったのに…。
キャンプ場を覗くと、ソロで今夜宿泊する人が、この雨で東屋の中にテントを移動して調理しているところだった。明日はその人も発つので私たちが宿泊すれば貸切になるらしい。
木立が適度にある段状になった広めの区画サイト。場所によっては風もさえぎることができるだろう。しかし、休暇村のランドリーとお風呂を利用するには歩いていけないくらい遠いし、この設備では料金も高い。
というわけで、却下。</p>
<p>夫がリストにあげていたキャンプ場へと向かうことにした。
走り出すと雨が止み、青空が見えてきた。</p>
<p>峠を越え、眼下に広がる平原。おひさまの日差しが降り注いでいる様子が見える。</p>
<p>山を下って一向平野営場に向かう一直線の道を走る。</p>
<p>管理塔には誰もいなかった。場内を見せてもらおうとしていると、山から下りてきたおじさんに声をかけられた。
話のペースがあわないのは耳が遠いからのか、それとも聞いていないのか、こちらの話があまり耳に入っていないらしい。会話にならず、どんどん問いかけてくる。
大山の調査やボランティアをしているという。
「ひゃくめいぜんはいくつ登られましたか?」
最初なにを聞かれているのかわからなかった。
「ひゃくめいだきはいつく見られましたか?」
と続けて聞かれて、最初の質問が「百名山」のことだったと気付いた。
「千葉からじゃ、もう二度と来られないだろうから、どうぞ楽しんで。」
わわ、もう二度と来られないの?
昨年も一昨年も近く通っているし、できればまた来たい…^_^;。</p>
<p>管理人さんがどこからか戻ってきた。
「どうぞ、どうぞ」と人のいい管理人さん。
車を横付けしてカーサイドを設営できる場所を探させてもらった。</p>
<p>ブナと桜が点在する段差のついた小さな区画サイトがたくさん並んでいる。
車が平らになって横付けできるサイトはぱっと見たところ一箇所のみ。
しかし、車を横付けするには何度も切り返さなければならない。
管理人さんのお母さん?奥さん?という女性も現れた。
「どこでも、ほら、どうぞ、どうぞ」と満面の笑顔で薦めてくれる。</p>
<p>もしかして調子いい人?なんて思ってしまったくらい。
最初驚くほど調子よく、そして態度を翻す人がいた。傍にはわからないように行動するところなんて巧妙な詐欺師といえる。私だけがまんまとひっかかっただけなのかもしれないけれど(笑。
なぜか、そんな人のことが頭をよぎってしまった(苦笑。
管理人さんがそうだったということじゃないですよ^^</p>
<p>車を横付けにしてなんとかカーサイドリビングも張れるところはあるだろう、と買出しに行くことにした。
おばさんの管理人さんにスーパーの場所を聞いてみるが、まっすぐ行けばあるし、大きいのならもっと行けばある、と調子よく教えてくれた。距離も時間も目印もない説明だった。かなり不安(苦笑。</p>
<p>ナビと夫の勘を頼りに町に向かう。
日本海までのびている大山の裾野を走る。
山から、海の町へ出た感じがする。</p>
<p>町の名前も「浦安」。</p>
<p>2階に電気店が入っているらしいスーパーを発見。確かにまっすぐだった! でもこのお店が、おばさんの教えてくれた小さい店なのか大きいものかはわからない。おそらく大きい方だと思うけれど…。</p>
<p>角アゴとアジなどのお刺身、お米、ビール、豆乳鍋の材料、パセ&#38;ポプごはんの材料と大量の買出し。
売っている氷が見当たらず店員さんに聞くと、お魚担当の人からずっしりと氷を入れた大きめなビニール袋を3つももらって抱えてきてくれた。足りなかったらもっと持ってきます、と。ものすごく面倒見のいいの店員さんたちだった。</p>
<p>さっき走ってきた１本道を今度は山に向かって走る。前方に山々が連なってそびえている。どれが大山でどれが蒜山かわからない。</p>
<p>さっきくぐり抜けてきた雨雲が海へと向かって移動してきているのか、雨粒を落としはじめている。</p>
<p>キャンプ場に戻り、2泊の料金を支払いした。雨は止んでいる。
ほかに宿泊客も誰もいない場内で車が入れられる場所を今度は真剣に探す。
場内は緩やかな斜面になっていて、丸太で区画されている。車が入れるサイトは極々限られているし、切り返すこともかなり難しい。
車を水平に駐めらて、ペグが打てる場所は一箇所しかなかった。
しかし、そこへ車を入れるには何度も細かな切り返しが必要だった。入れては見たけれど、なにかあったときにすぐに逃げ出すことができない。
それではよくない。
また立ち木や溝を避けて何度も切り返し、脱出する。
次に検討した場所は、車は水平になるが、そこは風が強かったときにペグを足することができない(打つ場所がない)という場外サイトだった。</p>
<p>もしシェルを持ってきたとしても、シェルを立てるにはどこも手狭な区画である。ま、持ってきていないのだから考えても仕方ないことではあるのだけど…。</p>
<p>残るは、車は傾いてしまうけれど、非常時にもすぐに車を出せ、カーサイドが張れるサイト。</p>
<p>寝室は車ではなく、HEXを張ってもらおう。</p>
<p>30分近くサイト選びに時間がかかり、ようやく決定した。</p>
<p>サイトが出来上がると、ほんとうに気持ちよいキャンプ場だとゆっくり眺めることができた。
八重桜が咲き乱れ、散った花びらで地面にはピンク色の絨毯が敷かれている。
ブナの木が蒜山・大山から降りてくる風をやわらげてくれているようだ。
そして、野営場だというのに携帯のアンテナが3本も立っている。</p>
<p>

豆乳鍋の予定だったので、たれと野菜を用意した。が、他に食べるものがたくさんありすぎて結局作るのは止めた。</p>
<p>夫が、ユニセラに火を入れてくれた。
カーサイドリビングの中がぬくぬくと温かくなる。</p>
<p>海近くの町まで降りて買ってきたお刺身は新鮮だった。</p>
<p>獣がやってくる、と夫は荷物を車に片付け、ゴミは高いところに吊り下げた。</p>
<p>HEXに移動して寝ようとした頃、雨がポツポツと降り始めた。
風が雨を運んできたようだ。</p>
<p>夜中ずっと断続的に雨を伴った風がやってきた。
円錐形のHEXに体当たりして、側面を昇る。
木の葉についていた水滴をばしばしばしばしっ、とHEXの上に落としていく。</p>
<p>ふと、ここには熊でないの?と頭をよぎった。</p>
<p>どこにも熊注意の看板などはなかったはず。
(平成19年4月頃大山周辺においてツキノワグマの目撃情報が寄せられています)</p>
<p>山から駆け下りてくる風が、加速をつけてHEXの斜面を駆け上る。</p>
<p>抜けていった、とホッとすると、また、来る!
遠くの山から駆け下りてくる音がする。
近づいてくる。
また水滴を落とし、HEXを揺らして駆け上る。</p>
<p>何度も何度も繰り返しやって来た。</p>
<p>となりでは息を立てて気持ちよさそうに寝ている人がいる。
どんなに風が強くても起きない人だと知っている。</p>
<p>HEXも、風にはかなり強いことはこれまでも経験して知っている。
でも、遠くから駆け下りて助走をつけ体当たりしてくるような風の音に、正直寝付けなかった。
ブナの木々に囲まれているおかげで、大分風の力も弱まっているはずだ、と強く言い聞かせ、うとうとする。</p>
<p>それでも、風への恐怖心か、熊への恐怖か、怖い夢を見て目が覚めた。</p>
<p>淋しげな鳴き声が聞こえる。
一本調子のヒーーッという声。
間隔をあけて鳴き続けている。
その声に応えるように、やはり悲壮な声が聞こえてきた。
フィーっ。
ヒーーッとフィーッが何度かやり取りされ、声の主たち同士の距離が近づいていった。少し声が明るくなったかのように聞こえた。
気持ちが通じたのかな、とホッとした。
しかし、フィーッの声が聞こえなくなった。
ヒーーッがまた悲壮な声に変わっていた。
風が吹き抜けていく森の中で、ヒーーッは一晩中鳴き続けていた。</p>
<p>﻿</p>
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